「水なすのみょうが味噌かけ」味噌と砂糖のバランスがカギ

コクハク編集部
更新日:2021-07-30 06:00
投稿日:2021-07-30 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の寿司割烹「和肴房 なつ」の佐藤文彦さんに、夏野菜がみずみずしくて体に優しい「水なすのみょうが味噌かけ」のレシピを教えていただきました。

和えるだけの簡単レシピ

 火を通さないで味わえる旬の水なす。夏野菜のみずみずしさは体に優しく箸もすすみます。今回のおつまみも、和えるだけの簡単レシピですが、おいしく食べるためには味噌と砂糖の割合を間違えないことです。

「味噌汁用のこうじ味噌を使用していますが、そのままではしょっぱい。砂糖で調整します。ちょっと甘いなと思うくらいがちょうどいいですよ」(大将の佐藤文彦さん)

 好みで、砂糖の割合を増やしてもいいでしょう。この店の魅力は本格割烹と職人の寿司を客のペースで、交互に味わえるところです。

「お勧めは、今回紹介したツマミ1品からの白身、マグロ、カンパチなどの3カン。そしてツマミを挟んで、貝類3カン。ツマミ、穴子、エビ、シメの玉子焼き、味噌汁の順で食べ進めます。落ち着いたら、新橋で一杯やってほしいです」

 現在はテークアウトも好評。「和肴房なつ特製助六寿司」(税込み1500円)は、赤酢を利かせたシャリを香りの良い海苔と甘い油揚げで巻いた和肴房特製いなり「和肴房特製揚巻」と特製いなりと大将特製玉子焼きやウナギ、かんぴょう、べったらの入った太巻きのセットです。

「シメアジの押し寿司も出しています。サバと違って脂っこさやくさみがなく、さっぱりしているので赤酢のシャリに合います」

 大将の握った寿司を自宅に持ち帰って、自作のツマミと酒でコースを味わうのもいい。

材料

・水なす 半玉(7切れにカット)
・みょうが 1個
・大葉 3枚
・こうじ味噌 30グラム
・砂糖 30グラム

レシピ

(1)みょうがと大葉を刻む。水なすは食べやすい大きさに切る
(2)こうじ味噌に同量の砂糖を加えて混ぜる
(3)1のみょうがと大葉と2を和えて、水なすに添える

本日のダンツマ達人…佐藤文彦さん

▽佐藤文彦(さとう・ふみひこ)
 北海道の実家が寿司屋を営んでいたことから、寿司に親しんで育った。伊豆稲取のホテル「銀水荘」や仙台秋保温泉のホテル「きよ水」など人気宿の和食で経験を積み、東京に。昨年まで勤めていた店がコロナ禍で閉店となったが、縁があって当店の立ち上げに関わる。

▽和肴房 なつ
 赤酢寿司を提供する、江戸前の本格寿司割烹。甘酒を発酵させた砂糖不使用の2種の赤酢と1種の白酢を調合した大将自慢のしゃりはパンチが効いている。カウンター6席の落ち着いた空間だ。2軒隣にある系列店の「和肴房 いちか」は鶏すき鍋と和酒が楽しめる。互いの店舗から、“出前”もできるのはうれしい。東京都港区新橋2―21―1 新橋駅前ビル2号館 B1。

(日刊ゲンダイ2021年7月24日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


うま味がジュワ~ッとにじみ出る「しじみ出汁巻き卵」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
「仔羊のカレー煮込み 温玉のせ」卵を崩すタイミングに悩む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
生もと系の酒にぴったり「腐乳拌魚生(マグロの腐乳和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「豚ひき肉とタケノコのレタス包み」パンチの効いた味と食感
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
みかんが香る「鯛のカルパッチョせとか風味のビネグレット」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
2つの新食感「生マッシュルームとプチヴェールのサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
「カルボナーラ」多めの茹で汁でクリーミーな仕上がりに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
「鶏のタコ焼き風」ソースとマヨネーズとかつお節で風味良し
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・江戸川区の立ち飲み居酒屋「カミナリ3ダー」...
【エビマヨとアボカドのパリパリピザ】餃子の皮でお手軽に!
 前回はパクチー餃子をお伝えしましたが、餃子の皮って……余りがちじゃないですか? そういえば冷蔵庫に餃子の皮が余ってたな...
ぐっち夫婦 2020-01-15 15:10 フード
「寅王しいたけのラクレットチーズ焼き」味のポイントは酒盗
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
味わいに変化 「チーズの味噌漬け」3日目と7日目を食べ比べ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「干し柿バター」切って“酒マリネ”をして混ぜて待つだけ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
「千枚蕪と柿の酢物」シャクシャクとトロッのハーモニー
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
生のカリフラワーを使うのがポイント!「いもフラワー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフレンチレストラン「Restaur...
彩り野菜と塩がうまさを引き立てる「鯛のカルパッチョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西区のイタリア料理店「トラットリアパッパ」...
ふわっとした食感に仕上がる「白子のバターしょうゆ焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の和食店「多に川」の阿部学さんに、軽い...