収入減で価値観の違い露呈…ネガティブな妻に無力感を抱く夫

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-09-04 06:24
投稿日:2021-09-04 06:00

今できることを尽くせばいいのでは?

「副業しろっていうなら、まずは君が始めたら?って言っているんですよね。

 妻は、“家庭生活は夫が養うべき”みたいな考えがどこかにあるみたいで、お金の話になると、やたら僕に責任を押し付けようとするのが気に入りません。

 自分は家事をしているんだからっていうのが妻の言い分なんですけど、『お金、お金』って言うなら、家事よりも収入を増やすことを優先してもらって構わないっていうのが僕の考えですよ。

 でも、妻には何度言っても理解されないし、なんで僕だけに働かせて収入を増やそうとするのか意味がわかりません」

 Hさんはもともと「夫婦とはこうあるべき」みたいな考えは、まったくないとのこと。つまり「その時々でベストな夫婦の形ができていればそれでいい」というスタンスです。

 コロナ禍という異常事態に見舞われている今は「今できることを尽くせばいいんじゃない?」と思っているそうです。

「でも、妻はとにかくネガティブな言葉を朝から晩まで口にします。聞いているだけで、ウンザリですよね。

『なんとかなるよ』と慰めても、そんな僕のことを『楽観的すぎる!』と言ってキレるし、扱いが難しい。

 コロナ禍なので、これまで騙し騙しやってきた価値観の違う部分が、強烈に表に出てきているなって感じはします」

離婚したほうがお互いの幸せのため

 最近では「離婚」をチラつかせることも増えている妻に対し、Hさんはそろそろウンザリの限界。「そこまで言うなら、離婚って選択肢もアリかも」と考え始めているのだとか……。

「いや、今すぐ離婚したいとかそういうのではないんです。

 だけど、きっとコロナ禍はまだまだ続きますよね。ただでさえ不安定な世の中なのに、妻みたいな人が家にいると、とにかく気分が滅入ります。

 妻から“離婚”って言葉を聞くたびに、だんだんと僕も“それもアリかもなぁ”って考えが強くなってきました。

 結局、結婚生活なんて合わない人といても苦労するだけだし、毎日がつまらないじゃないですか。子どもがいたら話は別ですが、僕らには子どももいないので、妻が今の考えを改めないんだったら、離婚したほうがお互いの幸せのためなんじゃないのって気もしていますね」

 自分から事を荒立てるつもりはないけれど、妻が「離婚」というならば引き留めずに応じるつもりだというHさん。コロナ禍によって、夫婦間にもともとあった価値観の違いが表面化されてきていることに無力感を抱いているとのことでした。

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


【日本橋編】個室ラウンジコンへ参戦 “IT地蔵オトコ”に警戒
 もたもたしてる間に、幼なじみは結婚して子育てするなど教科書のような人生を歩み始めた――。アラサーに突入して焦燥感が高ま...
高輪らいあん 2019-05-13 16:23 ラブ
新種「プレゼン合コン」で彼氏を作れる? 現場潜入レポート
 春の訪れを感じさせる3月末日、東京・東池袋にて「プレゼン合コン」なる聞き慣れないイベントが開催されました。情報をキャッ...
しめサバ子 2019-04-13 06:00 ラブ
わずか7日で構築された支配のパターン 美沙さんのケース#1
 最近、30代~40代の女性にまとわりついて苦しめるモラハラ男が増えています。  女の稼ぎをアテにするヒモ男や、女に依...
神田つばき 2020-01-11 07:08 ラブ
一見ハイスペでも…結婚できない「乙女おじさん」のタイプ
 一見すると、結婚相手として条件が揃っているような中年の男性が独身である場合「乙女おじさん」である可能性も潜みます。独身...
並木まき 2019-04-10 06:00 ラブ
45歳バツイチ男に“オバサン呼ばわり”されたアラサー女の悲劇
 女も30を過ぎるとシビアな婚活情勢をひしひしと感じるようになって、それまで目もくれていなかった「バツ有り男」も一気に視...
田中絵音 2019-04-09 06:00 ラブ
上品だから好き 年下男性が焦がれる熟女の“3種の神器”はコレ
 超年上を好む年下男子が増加中です。若くてイケメンでも30代や40代の女性とデートしたがるという不思議な現象が起きていま...
内藤みか 2019-05-29 16:39 ラブ
恋愛強者になるための最強の学問は“PDCA”と“統計学”である
 ビジネス書の世界では「PDCA」と「統計学」が大流行しています。PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Chec...
しめサバ子 2019-04-11 13:49 ラブ
【お菓子作り編・下】持参するエプロンには注意が必要
 もたもたしてる間に、幼なじみは結婚して子育てするなど教科書のような人生を歩み始めた――。アラサーに突入して焦燥感が高ま...
高輪らいあん 2019-05-13 16:24 ラブ
男性との食事で財布を出す? おごられておくべき相手とは
 気になる男性とのデートの際、どうしてもソワソワしてしまうのがお会計の時。財布を出すか出さないか、「どうするのがベスト?...
孔井嘉乃 2019-04-05 08:29 ラブ
夫は激怒…鬼嫁が放った姑にまつわるアンビリバボー語録3選
「鬼嫁」と呼ばれる妻たちは、夫や親族に対してアンビリバボーな発言を浴びせる人も少なくありません。一般的には、妻が気を使う...
並木まき 2019-04-04 06:00 ラブ
結婚相談所でうまくいかない女性が見直すべきポイント3つ
 結婚相談所でありがちなのが、「お見合いをこなせばこなすほど、うまくいかない」という事態。結婚相談所のブラックホールにハ...
孔井嘉乃 2019-04-03 06:00 ラブ
高級外車男と高級時計男…女性にとってヤバいのはどっち?
 皆さんの周りにも、おそらく一人くらいはいるのではないでしょうか?やたらと高級品を身に着けたがる「高級○○男」。彼らの中...
しめサバ子 2019-04-11 16:42 ラブ
【お菓子作り編・上】ファビュラスな男性はいるのか?
 もたもたしてる間に、幼なじみは結婚して子育てするなど教科書のような人生を歩み始めた――。アラサーに突入して焦燥感が高ま...
高輪らいあん 2019-05-13 16:25 ラブ
彼もその気に…イケメンを綺麗な“男の娘”に変身させる方法
 最近は女装をたしなむ男性も増えてきました。華奢な体つきの男性が女装をすると、女性が負けたと思うくらいの美しさを放つこと...
内藤みか 2019-04-01 07:13 ラブ
元嫁は疫病神? “離婚”で人生が好転した男性のコクハク3選
 離婚を推奨する気は毛頭ありませんが、世間には、離婚したことにより、結婚していたころよりも、明確なハッピーを実感している...
並木まき 2019-03-31 14:04 ラブ
あげまん学入門 #1 感情のコントロールで「キレない」女子に
 せっかくお付き合いに発展しても、男性にとって「この女、ないわ」と思われてしまうのは避けたいところ。どうせなら、付き合っ...
しめサバ子 2019-03-30 06:00 ラブ