憧れの女性は「匂わせ女子」? クール美女のもうひとつの顔

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-08-22 17:24
投稿日:2021-12-10 06:00
 ツイッターやインスタグラムで、何かと取りあげられる「匂わせ」というワード。その名の通り、伝えたい気持ちを直球で言わず「そこはかとなく匂わせ、漂わせ」てアピールするというもの。多くは「幸せアピール」だろうか。
 しかし、読み手には「まどろっこしい」「うざったい」「マウンティング?」とバッシングの声が多々出ているのも事実。そんな匂わせ女と知らずに恋愛をし、それが不倫だったら……? 今回は「匂わせ女性」との不倫経験者である男性に、筆者が迫ってみました。

ジムでひときわ目立つ長身美人が…

――初めまして、簡単に自己紹介をお願いします。

「初めまして。都内在住のYと申します。年齢は45歳で、大手スポーツメーカーで働いています。一つ下の妻と、中三の息子との三人暮らしです」

――スポーツメーカーで働かれているだけあって、素晴らしいボディですね。

「ありがとうございます。元々野球をしていたのですが、今は筋トレにハマっています。身長は180センチ、体重は71キロ。細マッチョをキープしています(笑)」

――素晴らしいです。さっそくですが、「匂わせ女性」との不倫の内容をお聞かせいただけますか?

「はい、スポーツメーカー勤務という仕事柄、近所のスポーツジムに週三回通い、体を鍛えているのですが、そこで知り合ったのが主婦のR美さん(35)でした。

 スラリとした長身美人で、長い髪を一つに束ねてランニングマシーンやエアロバイクする姿が目立っていましてね。トレーニングウエアも鮮やかな赤やピンクを差し色にしたスタイリッシュなもの。

 僕はジムに行くと、いつしかR美さんを目で追っている自分に気づいたんです。

 ある日、ジムの休憩スペースのソファーで体を休めていると、「失礼します」とR美さんが近くに座ったんですね。何をするのかと思っていたら、スポーツドリンク片手に自撮りしているんです。

 ジム内は撮影禁止ですが休憩スペースはOKで、スマホで自撮りをする人、シューズなどの小物を撮影する人が少なくありません。

 で、撮影を終えた彼女が立ち上がった拍子に、スポーツドリンクのボトルが床に落ちたんです。

 ボトルは僕の足元に転がってきました。拾って手渡すと「ありがとうございます」とニコッと笑った顔がキュートでね、以前から気になっていた女性でしたから、それは嬉しかったですよ」

2人きりでオーガニックレストランへ

――思いがけない出会いでしたね。続けて下さい。

「僕はチャンスだと思い、名前と年齢、そして『僕は週3で通っているんですが、よくお見掛けしますよ』と告げたんです。もちろん、下心など一切見せずに。

 すると、彼女も名前と年齢、「専業主婦であること」「家は近所で、ジムには週2回通っていること」を教えてくれました。年齢は僕より10歳下の35歳ですが、スラリとしたスタイルと涼し気な美貌、白くてツヤのある肌はもっと若く見えましたね。

 話しているうちに、『ずっと気にかけていた女性と、面と向かって話している。しかも、見るほどに美人だ』と、気持ちが弾んでいくのが分かりました」

――続けて下さい

「R美さんは、僕が着ているウエアを見て『ここのブランド大好きなんです。でも高くて買えなくて……』と言いました。すかさず、僕は『実はここのメーカーに勤めているんです』と言ったら、予想外に盛り上がってしまって……。

 ウエアやシューズ、キャップ、プロテインなどの話もしたでしょうか。彼女は美意識が高いらしく、『女性のボディラインが美しく見えるデザインが好き。他のブランドとは違いますよね』だと言ってくれました。

 純粋に嬉しかったです。

 心の奥で『チャンスがあれば、限定発売されているTシャツをプレゼントしようかな』と、思ってしまって……。男ってダメですね(笑)。

 で、話が弾んだついでに『よかったら、ジムのあとに1時間だけ、お話しませんか?』と誘ったんです。R美さんはノリ良く『ぜひ、ご一緒させてください』と言い、その後はシャワーを浴びて、ジムから近いオーガニックレストランに行きました。

 時刻は午後6時。オーガニックワインで乾杯し、ヘルシーな野菜とチキンの料理を頂きながら、うれしい展開に、僕はすっかり舞いあがっていました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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