彼や夫と違って手間いらず!美しき雑草「ヤグルマギク」様♡

斑目茂美 開運花師
更新日:2022-04-06 06:00
投稿日:2022-04-06 06:00

お客様から教えていただいた花

 さかのぼること5年ほど前のお話でございます。猫店長「さぶ」率いる我が花屋にやってきたお得意様が、とある花について尋ねていらっしゃいました。

「お茶にして飲むと目に良いって聞いたんだけど、どんなお花か見てみたくって」。そういえば、昔この花がブレンドされた某有名紅茶メーカーのCMに天海祐希様が出てたなぁ~なんて思い出しながらお話を伺っていたところ、「そんなお茶なら浴びるほど飲みたい」とウチの欲深いスタッフさんが、店前に勢いよくその花の種子を蒔いたところ……出るわ出るわ、店前が一気にワイルドガーデンに変身。アスファルトの割れ目からも“ど根性花”で毎年芽吹いては、我々を楽しませてくれております。

 同じ場所に留まらずに勝手に移動しながら咲き続ける不思議で美しいお花の正体とは……。今回は「美しき雑草 深いブルーのヤグルマギク」の解説でございます。

ヤグルマギクってなんですか

 ヨーロッパ原産のヤグルマギクは英名で「コーンフラワー」と呼びますが、「とうもろこし」の意ではなく、穀物を意味する言葉のようです。かといって小麦の仲間と言うわけでもなく、キク科の仲間。小麦畑に咲く雑草とのことですが、なぜコーンというのか……。

 基本的には雑草といってもいいくらいです。日本には明治中期に観賞用として輸入され、花の見た目が矢車に似ていることから以前はヤグルマソウと呼んでいましたが、山間部に自生しているユキノシタ科にも同じ名のお花があることから、ヤグルマギクと呼ぶようになったのでございます。

 品種改良により八重咲きのものもあれば、コーンブルーに代表される鮮やかな青色以外にも、白やピンク、紫の花が咲いたりと園芸品種としても広がりました。

 古くから薬効が知られていた存在でもあるヤグルマギクは古代エジプトでも薬用としても利用されていたといわれており、ツタンカーメンのお墓に手向けられたお花の中にも含まれていたことでも一躍脚光を浴びました。また、美しいブルーのヤグルマギクはマリーアントワネットもお気に入りだったようで、彼女の愛用した食器にヤグルマギクの絵が描かれていたことは有名なお話でございます。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


水しぶきの向こうに見えた太陽 長く暑かった季節を偲んで
 次の季節に向かうとき、少し寂しくなるのはなぜだろう。  高3の夏の終わりに自分の手でプールのカギを閉めたときとは...
出産で疎遠に…結婚後に態度が変わる女友達の特徴&無理しない付き合い方
 学生時代に仲の良かった女友達も、結婚した途端に疎遠になってしまったというのはよくある話です。どうせなら、結婚しても長く...
発達障害グレーゾーンの長男が憎い…ある一言で私の何かがプツンと切れた
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
パーフェクト“たまたま”の精悍&クールな眼差しに痺れちゃう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ゴールデンボンバーの「女々しくて」は言い得て妙だった!
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
LINEのない生活は無理!父の死、仕事の失敗、自分の病…心が救われた話
 仕事で大きなミスをして落ち込んだり、大事な人を失って悲しんだりと、気持ちが沈んでしまう瞬間がありますよね。そんなとき、...
他人の不幸は蜜の味でも不倫より「よろめき」のほうが風情があっていい
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
義母が若すぎるとこうなるのか!介護の心配もジョークで交わせるって素敵
 年下の男性と結婚した場合や、夫の母親が若くして出産している場合には、若すぎる義母が誕生するケースがあります。中には、義...
ほっこり読み切り漫画/第59回「ボクは君で、君はボク」
【連載第59回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「「しっ...
「たかが、ものもらい」じゃなかった 30代女、霰粒腫の手術をしました
 先日、眼科で右目のまつ毛の生え際にあった“しこり”の切除手術をしました。「たかが、ものもらい」と思っていたのですが、こ...
久々に会ったペルシャ料理店の友人は変わらず元気だった
 お互いにいい歳。出合った頃より額は広くなったし、シワも増えた。  そして、なぜだか年々服装がハデになっていくんだ...
木下優樹菜はイチャイチャ公開…子の将来に悪影響を及ぼす母親の恋愛は?
 元タレントの木下優樹菜(35)が“アクセル全開”、SNSの投稿や出演番組があれやこれやと話題になっている。  た...
子供の言葉遣いが悪い時はどうすれば? 考えられる4つの原因
 子供が保育園や小学校に通い出すと、悪い言葉遣いを覚えて帰ってきます。また、悪い言葉遣いはSNSや動画サイトなどからも大...
“たまたま”の日常♡ この写真にぴったりな名前を選んでニャ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
コクハク専属ライバー コクハクリーダーズ第1期生を大募集!
 日刊ゲンダイが運営する女性webメディア「コクハク」では、メディア制作に協力してくださる「コクハクリーダーズ第1期生」...
金木犀の香りが空前のブーム!甘く懐かしくアンチエイジングに運気UPも
 とある量販店に行った時のことです。入り口付近に黄金色の商品ばかりが並び、遠巻きに見ると店舗全体が黄金色に輝いてみえる。...