シーフードミックスでも大丈夫
イカの濃厚な甘味と爽やかな大葉の香りを楽しみ、酒でグビッと流します。
「大葉は、日本では身近な食材ですが、実は中国では一般的ではありません。お刺し身に添えられるのは殺菌のためだとも聞きますが、魚介と一緒に炒めるとおいしいですよね」
大葉は最後に炒めて、火を通しすぎず、香りをしっかり出すのがコツです。
「ペースト状にしたものを絡めてもいいです。イカはさばくのが大変でしたら、冷凍のものでいいですし、シーフードミックスでも代用できます」
大葉も冷凍ができるから、常備しておけば簡単にパパッと作れるつまみです。胡料理長は上海出身だから、海鮮類がもともと好きなんだそう。
「昔は貧しかったから、海鮮はお祝いのときだけでした。日本に来て食べた天丼は、私の好きな海鮮に、これまた私の好きな甘辛いタレが絡められ、絶品だと思いました」
素材は日本のほうがいいそうです。
【材料】
・イカ 2はい
・大葉 20枚
・砂糖 小さじ2分の1
・塩小さじ2分の12回
・酒 小さじ2
・水溶き片栗粉 少々
・油 適量
・チキンスープ(水でもOK) 小さじ2
【レシピ】
(1)イカの内臓を取り除き、皮をむいて食べやすい大きさに切る。身は水でしっかり洗い、水気をキッチンペーパーで取る。
(2)イカを塩、酒と水溶き片栗粉で和える。
(3)沸騰したお湯でイカを軽く湯引く。
(4)フライパンに油をひき、湯引きしたイカを炒め、チキンスープを入れて、砂糖、塩で味付け。最後にみじん切りにした大葉を入れ、さっと火を通して完成。
本日のダンツマ達人…胡 建軍さん
▽胡 建軍(こ・けんぐん)
中国・上海出身。10年間、上海グランドハイアットの料理長を務め、2012年に中國飯店に入社。潮夢来店の料理長を経て、現在は倶楽湾店料理長。
▽中國飯店 倶楽湾(ちゅうごくはんてん くらわん)
中國飯店の倶楽湾店はフランス租界時代の上海をイメージした店。一流シェフを現地から招き、本場の上海料理を租界時代に思いを馳せながら食事ができる。中國飯店では初めてのパティシエ常駐の店。
東京都港区芝浦3-11-4
(日刊ゲンダイ2020年6月11日付記事を再編集)
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