肉の魔術師直伝「ナポリタン“ぬき”目玉焼きのっけ」って何!?

コクハク編集部
更新日:2022-08-26 06:00
投稿日:2022-08-26 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の「マルディ グラ」の和知徹さんに、グラタン皿で作る「ナポリタン“ぬき”目玉焼きのっけ」のレシピを教えていただきました。

野菜はたっぷり入れちゃって

 老舗のそば屋のつまみに、天ぷらそばからそばを抜いた“天ぬき”と呼ばれるものがあるが、これはまさにそのパスタ版。「そのままテーブルに出したいので」と、シェフは耐熱のグラタン皿をいきなり直火にかけました。

「フライパンでもいいのですが、野菜は加熱すると、かさが減るので、怖がらずに野菜の量ギリギリの鍋や器で調理してください。それがおいしさのポイント。そして、野菜は“下から上の法則”で、下から上、下から上に返しながら火を通します」

 玉ネギが透き通り、ピーマンに艶が出て、野菜のかさが半分ほどになったら、卵ポジションをつくって卵を投入。バターじゅわじゅわ、野菜しんなり、縁がこんがり色づいて、卵の白身に火が通ったら、ケチャップをたっぷりかけて完成です。

 食べるときに野菜とケチャップを和え、時に卵の黄身をからめると、ひと口ひと口の味わいが微妙に変化して、そのグラデーションが酒を誘います。ビールも捨てがたいですが、軽めの赤ワインが合いますよ。

【材料】(2人分)

玉ネギ 2分の1個
ピーマン 2個
ベーコン 1枚
バター 15~20グラム
塩 少々
卵 2個
ケチャップ 大さじ2
こしょう 適量

【レシピ】

(1)玉ネギはくし形のうす切り、ピーマンはヘタと種を取って横1センチ幅、ベーコンは5ミリ幅に切る。

(2)耐熱皿を弱火にかけ、バターとベーコンを入れる。ベーコンが少し色づいてきたら、玉ネギとピーマンを加え、軽く塩をふる。スプーンと菜箸を使って下から上に返しながら火を通す。

(3)野菜のかさが半分ほどになったら、2カ所に穴をつくり、ボウルにいったん割り入れた卵を1個ずつ落とし入れる。

(4)野菜がさらにしんなりとして、卵の白身に火が通ったら、野菜全体にケチャップをかけ、こしょうをひき入れる。

本日のダンツマ達人…和知徹さん

▽和知徹(わち・とおる)
 1967年、兵庫県淡路島生まれ。高校卒業後、辻調理師専門学校に入学。翌年、同校のフランス校とブルゴーニュの1つ星「ランパール」で半年ずつ研修する。卒業後、「レストランひらまつ」に入社。在職中にパリの2つ星「ヴィヴァロワ」で研修し、帰国後はひらまつ系列の飯倉片町「アポリネール」(現在閉店)の料理長に就任。退職後の98年、銀座「グレープガンボ」(現在閉店)の立ち上げに加わり、3年間料理長を務める。2001年に同店をオープン。

▽マルディ グラ
 銀座並木通りの地下1階。フランス料理をベースに、和知シェフが世界各地を旅してインスピレーションを得たオリジナル料理に定評がある。

東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビルB1

(日刊ゲンダイ2020年6月23日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「喜ばれるお菓子」の定義を考えてみた 2022.6.23(木)
 おいしいお菓子をいただきました(ありがたや~)。それからというもの、以前にも増して「贈り物上手」になりたいと考えるよう...
「霧島サーモンのマリネ」季節の野菜で作ったソースを添えて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「フレンチ割烹ドミニク・コルビ」のド...
ファミマの本気度すげえ!「ファミマ・ザ・クレープ」実食 2022.6.20(月)
 ファミリーマートが誇る、累計6200万食突破の大ヒット「ファミマ・ザ・シリーズ」から、待望の新作スイーツが登場します。...
「豆アジの丸ごとカルピオーネ」すし酢で超絶簡単に南蛮漬け
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷のイタリアン「Petalo」の酒匂駿佑...
「超簡単ポテトサラダ」NO作り置き!“5分で完成”時短レシピ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の隠れ家的居酒屋「和風ダイニングTa...
超人気!ボンボローニを確実に購入するなら 2022.6.13(月)
「本日、完売となっております……」  ガーーーン! という冒頭から失礼をいたします。 「食」に限っては、流行...
「ジャガイモとアンディーブのグラタン」フランスの家庭料理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祖師ヶ谷大蔵のイタリアン・フレンチレストラ...
【フォカッチャ】初めてのパン作りに挑戦! 2022.6.7(火)
 最近、SNSでパン作りが流行っていますよね。ツヤツヤのパン種の動画を、ず~っと見ているとマネして作りたくなるもの。今回...
「季節の野菜のコンポテ」バターと野菜の甘みが溶けたスープ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祖師ヶ谷大蔵のイタリアン・フレンチレストラ...
門前仲町のスーパーの屋上がビール天国な件 2022.6.4(土)
 いつの間にやら6月に。暑すぎず、寒すぎず、長かった花粉地獄も終わったこの季節が一番好きです。新緑も青空もキラキラまぶし...
「タルトフランベ風トースト」塗って焼くだけ!朝ごはんにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祖師ヶ谷大蔵のイタリアン・フレンチレストラ...
数量限定の気仙沼クリームサンドに出会った…2022.6.2(木)
「ご当地」と「数量限定」に心が躍る皆さま、情報を共有させてください!  秋葉原駅電気街口から徒歩1分、高架下にある...
「ホタテのソテー生海苔とバターのソース」組み合わせの妙!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祖師ヶ谷大蔵のイタリアン・フレンチレストラ...
「長ネギとイワシのマリネ」フランスのクラシックなお総菜
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祖師ヶ谷大蔵のイタリアン・フレンチレストラ...
「鯛と鮪と鰤の黄身醤油漬け」刺し身が劇的変化するプロの技
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の隠れ家的居酒屋「和風ダイニングTa...
衝撃!「ハッピーターンオレ」を飲んでみた 2022.5.26(木)
 ローソンで衝撃の光景を目にしました。商品棚をカラフルに彩るこちらの商品をよく見ると……。 「ハッピーターンオレ」...