結婚直前に元カレとセックス! すると、霊感アリ婚約者から着信が… #4

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-10-20 16:17
投稿日:2023-10-13 06:00

これまでのあらすじ

 11月に結婚を控えている弓香さん(仮名・28歳ネイリスト)。婚約者の英明さん(仮名・30歳美容機器メーカー)とは、知人の紹介で知り合った。

 長身でクールな美青年の彼は礼儀正しく誠実な人柄で、2人の交際は順調に進む。とりわけセックスの相性は抜群だった。

 実は弓香さんには3年にわたって交際していた医師の恋人がいた。しかし、彼の両親から猛反対を受け、交際は終了。失恋を乗り越えての恋だった。

 ただ、優しく誠実な英明さんは、時おり「霊感がある」としか思えない言動をし、弓香さんをたびたびドキッとさせた。

 少々の不安はあったものの、交際は順調に進んでいく。

 ある日、玄関先で濃厚なクンニリングスからのセックスを体験し、立ったまま、絶頂を迎える。

 あまりの快楽に、改めて英明さんとは離れられないと決意。そんな折、銀座で友人とランチをしていた弓香さんは、帰り際、医師である元カレと遭遇して――。

 前回までの話はコチラ→第1話第2話第3話

元カレとの遭遇に心が揺れて

――濃厚なセックスを味わい、婚約者の英明さんとは改めて離れられないと思った。そんなタイミングで元カレとの遭遇。その後をお聞かせください。

「驚きました。スーツ越しでもわかる筋肉質な体、知性と野性を持ち合わせた濃い目の顔立ち……。昔となんら変わっていない彼・敬一(仮名・32歳)がいたのですから……。

 結婚を夢見ていたのに、彼の両親が『結婚相手は女医か医療関係者』と猛反対し、彼もそれに従った……。彼にフラれた悲しみから食事もとれず、ネイルサロンの仕事を10日間も休んだことを思い出しました。

 懐かしさと同時に苦い思いもこみ上げてきて、私はその場から動けずにいたんです。ランチをしていた女友達と別れた銀座の一角です。

 なぜ、このタイミングで再会? と思いましたね。

 敬一は私に歩み寄り、

――こんなところで会うなんて……。

 懐かしそうに目を細めました。

――ひ……久しぶり、元気そうね。

 私は困惑しながらも、ぎこちなく笑みを浮かべました。懐かしい彼の香りが漂ってきます。

叶えられなかった未来を思う

 3年も付き合い、結婚まで考えていた敬一……。彼の両親の反対がなければ私たちはきっと結婚していたはずと、叶えられえなかった未来をぼんやりと考えていましたね。

――弓香……前からキレイだったけど、さらに洗練されたね。

 敬一は照れたように言いました。その時の私は、白のワンピースに英明さんから贈られたパールのピアスをしていました。揺れるピアスが映えるよう、ロングヘアをアップにして。

『弓香』と呼ぶ声がわずかに震えていて、彼も幾分か緊張しているのかとひそかに心弾ませる自分がいて……。胸が熱くなったのが正直なところです。

――ありがとう。敬一は変わらないね。あ……誉め言葉よ。

――……婚約したって聞いたよ。

――えっ?

 一瞬の間がありました。反射的に『どうして知ってるの?』と少々取り乱した声で聞いてしまって……。

――いや、風の噂さ。おめでとう。

 敬一は言葉を濁しました。私と敬一には共通の知人も多かったので、誰かが伝えてもおかしくありません。そんなことを思っていると、彼が思いがけないことを告げてきたんです。

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

エロコク 新着一覧


セックス依存者が語る 実録「一夜限りの恋」の身の処し方
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットな...
忘れた振りで「否認」を続ける私にストレスを溜めていく女
 異常な行動を繰り返す人間に関して、近年、サイコパスやソシオパスの研究が進められています。 サイコパス──先天的に...
肌を重ねなくても…脳への刺激が快感を呼ぶ“遠隔セックス”
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと...
大泉りか 2019-11-13 19:28 エロコク
私は都合のいい女? 本命になれないセフレ体質女子の特徴4つ
 男女関係においてセフレ問題で悩んだことがある方は多いはず。 「エッチした途端、男性からの連絡が気まぐれに。都合が...
七海 2019-11-11 18:50 エロコク
優しく小刻みに…奥を丁寧にノックするピストンに身を委ねて
 ピストンバイブと聞くと、だいたいの人は激しい動きを想像されると思います。  がんがん突いてイカせちゃうぜ~! 的...
桃子 2019-11-11 01:55 エロコク
81歳恋人の浮気旅行をNYまで尾行…死にたくなった結末とは
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットな...
窓の開いた部屋…女はなぜ全裸で床を拭いていたのか?
 翌日も何時間も彼女に全身を舐めら、彼女がまた寝入った後、私はバスルームに入りました。シャワーに打たれながら思いました。...
デリケートゾーンに潤いをプラス!濡れない痛みとサヨナラを
 多くの女性が、常に潤いを気にしています。肌、髪、そしてデリケートゾーンの潤いも。セックスのときは、膣内がちゃんと体液で...
桃子 2019-11-07 18:40 エロコク
性依存に調教され…脳みそ性器男の「浮気旅行」尾行を決意!
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットな...
「私の胸も…」汗ばむ体を重ねてきたアラフィフ女の欲情
「ショックで頭が真っ白になる」とよく言いますが、これは実際に脳が起こす症状です。脳は強いストレスを受けると、一時的に血管...
アプリで会ったラテン系外国人の男は「天動説」を語り出した
 さて、出逢い系サイトもPCやガラケーからスマホに舞台を変え、マッチングアプリという何やら爽やかな名前に変化しました。 ...
男性向けアロマエステを副業にする女性たち…都内OLの告白
 消費税もとうとう10%まで上がり、都会で働くひとり暮らしのOLたちも大きな打撃を受けています。役職に就きでもしなければ...
挿入&クリトリス刺激…ダブルのエクスタシーに見舞われる
 バイブコレクターの私でも、女性がいちばん感じるのはクリトリスだということをよ~く知っています。男性とのセックスでもずっ...
桃子 2019-11-12 04:46 エロコク
それは男女間であれば法的にレイプと呼ばれる事件でした
 私へのセクハラがエスカレートし、私が拒絶するにつれて、彼女の仕事上でのパワハラも酷くなっていきました。ただこの時点では...
内頬を膨らませ…フェラチオの奥義を女流官能作家が教えます
 前回、官能小説における「オーラルセックスの奥義」をお伝えしたところ、ありがたいことに、男性読者さまからも「こんなふうに...
蒼井凜花 2019-10-22 06:00 エロコク
クリを優しく吸引…バイブとの合体技で多彩に楽しめる逸品
 クリトリスをそっと吸い上げつつ振動刺激を与える「吸引系」。この連載でも何度紹介したか分からないくらいですが、なぜこんな...
桃子 2020-01-11 06:51 エロコク