また「ささくれ」が…涙【専門家監修】位置や程度で分かる健康チェック

コクハク編集部
更新日:2023-11-09 06:00
投稿日:2023-11-09 06:00

5. ささくれが気になる人には漢方薬もおすすめ

 ささくれに健康状態が関係している場合、漢方薬で対応できる可能性があります。漢方薬は、自然由来の生薬が優しく働きかけて、心とからだ全体のバランスを整えて健康な状態に導きます。

 ささくれ対策には、「血流や水分の循環をよくして皮膚や爪に潤いを与える」「胃腸機能を改善して必要な栄養をつくる」「自律神経のバランスを整え、ストレスが原因で生じるささくれを改善する」といった漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。

 漢方薬は症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、バランスのとれた食事の摂取や生活習慣の改善が苦手という人も、継続しやすいのがメリットです。

 ただし、漢方薬は体質に合っていなければ十分な効果が期待できないため、自分に合うものを見極める必要があります。自分で選ばず、漢方に詳しい専門家に選んでもらいましょう。

 スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方薬をチェックしてみましょう。

6. ささくれのお悩みがある人におすすめの漢方薬

 ささくれにおすすめの漢方薬をご紹介します。

6-1. 温清飲(うんせいいん)

 皮膚の色つやが悪くのぼせやすい人に。皮膚や爪に栄養と潤いを補います。

6-2. 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

 貧血気味で、疲れている人に。エネルギーと栄養を補い、血行を促すことで、からだのすみずみまで栄養を届けます。

6-3. 四物湯(しもつとう)

 皮膚が乾燥して色つやの悪い人に。皮膚や爪に栄養を与えます。

7. ささくれは正しいセルフケアが大切

「ささくれのセルフケアがわかったので、さっそく今日から始めてみます。ありがとうございました!」

 美代さんは、笑顔でえりのボスにお礼を言いました。

「ええ。指先を乾燥させないように気をつけてみて。タンパク質の摂取や漢方薬でのインナーケアも検討してみるといいわよ」

「そうですね。今あるささくれを治すだけでなく、ささくれができないきれいな指先を目指したいので、専門家に相談して漢方薬もとり入れてみようと思います」

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていく美代さんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方ライター 円山 真由佳(えんやま・まゆか)

 医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。表面的な悩みの奥にある潜在的な悩みをくみとり、対症療法ではなく根本改善を目的としたアドバイスを得意とする。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


白髪以上に40代のパサパサ髪は老けて見える説…【薬剤師監修】更年期の“老け髪”対策
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ウン十年生きてもメイクが苦手! おてもやん、人食いおばば…勇気が出る!? メイク失敗あるある6選
 メイクが上手にできなくて、「自信がない」「もうノーメイクでいいや」と諦めていませんか? でも実は、メイク上手に見える女...
前髪がぁぁぁぁ!伸ばしかけのイライラを軽減、40代に似合うアレンジ術
 前髪を伸ばしたい時、伸ばしかけの期間の煩わしさに耐えられず、結局前髪を切ってしまった経験のある人は多いはず。でも、この...
年間1,000以上の化粧品類を試して実感!忖度ナシで美容家が溺愛する部門別「超厳選4アイテム」
 みなさんは今年、どんな美容アイテムとの出合いがありましたか? 仕事柄月に100以上、年間では軽く1,000を超える国内...
初めてのTバック。冬でも履くのがおすすめな6つの理由、汚れとか気にならない?
 女性がTバックを履く時といえば、下着のラインが透けやすい夏場や、彼氏とのデートの時が多いですよね。冬にまでTバックを履...
なぜ人は酒に酔うのか?【薬剤師監修】さらば泥酔! 酒好きのための「上手な飲み方」完全ガイド
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
国民・玉木代表は好みだった? アラフォー女性「ハデなおばさん化」を回避する方法
 一時期世間を騒がせた、国民民主党の玉木雄一郎代表(来年3月3日まで役職停止)の不倫。特にお相手女性のファッションには、...
20代女子から“ママ活メイク”認定されるのは納得できん! 40代の上品な若作りメイクテクは?
 若作りを意識しすぎるアラフォー女性は気を付けて! もしかしたら年下女性から「あのアラフォー女性、もしかしてママ活中!?...
ボサ、ツル、ハミ、ポロリ…。セクシー下着&アンダーヘア処理の赤っ恥失敗談7選
 恋をした女性なら、一度はセクシー下着やアンダーヘアの処理に興味を持った経験があるはず。もちろん、彼氏や夫に喜ばれて大成...
生理期間は短縮できるの?【薬剤師監修】生理を早く終わらせたい、生理周期をズラしたい、生理の不快感ムリ!
 旅行や大切なイベントと生理が重なってしまい、憂鬱な気持ちになった経験を持つ女性は多いでしょう。そんなとき「生理が早く終...
40代以上「お疲れ顔」の原因は? 面倒でも時間がなくても「2つの工程だけ」は省略してはいけない
 40代後半くらいから、きちんとメイクもしているし、スキンケアにも気を配っているのに「疲れてる?」と聞かれてしまう頻度が...
お悩み:浮気していないのに性器がかゆい!【薬剤師監修】婚約破棄危機30代女性への処方箋
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
日常遣いのコスメ・美容費を節約したら…40代女に襲いかかった2つの悲劇
 長引く物価高の影響で、数年前とは比べものにならないほどの「節約生活」を強いられている、大人世代も増えているよう。  ...
んー強烈ッ!100年の恋も冷める彼氏の体臭、我慢するしかないの?【薬剤師が解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
Over40のイマイチまつげは「プチプラマスカラ」で解決! 美容家がガチンコ愛用の優秀アイテム2選
 40代、50代と年代が上がるにつれて避けて通れないのが、まつ毛のお悩み。  若かりし頃と比べると、細くなったり短くな...
えっ、フェイスマスクは毎日しない方がいいの?【美容のウソ・ホント】医師3人の意外な回答/専門家監修
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...