40代人妻探偵の止まらない性欲! 涙の極秘SEXからお掃除フェラまで #5

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-01-19 06:00
投稿日:2024-01-19 06:00

苦しい言い訳

――続けてください。

「ベッドに崩れ落ちると、彼は結合を解き、私を優しく抱きしめてくれました。

――波子…すごく良かった。

 彼はキスをしてくれましたが、これまで何人もの女性が甘いキスに酔いしれ、傷ついてきたのかと思うと複雑な気持ちになります。

――私も最高だった。

――さっきの話だけど、別名で顔も隠して、再び僕とマッチングしたのはなぜ?

 彼はやはり気になるようでした。それに対し、

――実は…以前マッチングした相手が、ちょっとストーカーっぽくなって…だから、一度退会して別名で登録したの。もちろん、体の関係はないわ。

 とっさの言い訳でしたが、マッチングアプリではよくあることなので、彼は納得してくれたようです。

もう二度と味わえない…愛しいペニスを清める

――ねえ、お掃除フェラさせて。

 私は次の質問が来る前に、別な話題に持っていきました。起きあがって彼の股間に顔を寄せ、精を吐き出してだらんとなったペニスを口に含んだんです。

――気持ちいい…こんなことまでしてくれるなんて。

――あなたが好きだから。

 ザーメンと私自身の愛液の入り混じった味は、正直、とてもおいしいとは言えません。でも、『これが最後』と思い、丹念に愛しいペニスを清めました。

 汗交じりのすえた匂いも、塩気のある生臭い味も、もう二度と味わえないと思うと、思わず涙が出てしまって…。

――どうした?

 彼は私の変化に気づいたようですが、

――…お掃除フェラなんて十年ぶりくらいだから、おかしくって(笑)。

 あえて明るい声で返し、涙を見せないよう顔を傾けながら彼のモノをしゃぶったんです。

 この後、達也さんに起こるであろう修羅場を思うと、せめて今だけは幸せを感じて欲しいと思ってしまって…。悪い男と分かっていても、情がうつるとダメですね」

マッチングアプリを退会

――波子さん自身もおつらかったですね。続けてください。

「その後は交互にシャワーを浴びました。

――波子、また会えるかな?

 洋服を着た達也さんが、私を真正面から見据えました。

――ええ、『美波』の名前で登録しているから、いつでも連絡して。

――分かった。ありがとう。

 そうして、私たちはホテルを出てそれぞれの帰路につきました。そして帰りの電車の中でスマホを取り出し、私はすぐにマッチングアプリを退会したんです。

 探偵事務所の社長はもちろん、ナオミさんや奥さまに知れたら一大事です。

(また抱かれたい…でも、もうおしまい)

 ふと、電車内のガラスを見ると、自分と目が合ったんです。切なくて、わびしくて…でもどこか満たされた自分が映っていました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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