人生初のペニバン。疑似ペニスでこじ開けられた女肉はエクスタシーを感じ始めて… #3

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-08-23 06:00
投稿日:2024-08-23 06:00

2回目のエクスタシー

 私は憎まれ口を聞きながら、彼の腰づかいに合わせてヒップを振りたてました。

――いいわ、そこ…いい所に当たってるの。そのまま、ずっと!

 私は先ほど絶頂に達したにもかかわらず、すでに2回目のアクメに向けて猛ダッシュをしていました。Gスポットなのか、どこなのかは分かりません。

 とにかく生身の人間の勃起とはちがう、『暴虐的』なイチモツが、女の泣き所をピンポイントで責め立ててくるんです。

――いやぁ、さっきイッたばかりなのに…ッ!

 私は鏡を見つめながら、シーツにギュッと爪を立てました。四肢がガクガクと震え、胴突きのたび乳房がぶるんと揺れ、ショートヘアが逆立って…。

――イッてください。奈緒子さんっ!

 シズル君が渾身の乱打を見舞ってきます。ジャズのBGMはいつしか2人の喘ぎ声と粘着音にかき消されました。全ての体毛が逆立ち、押し上げられた内臓が口から飛び出そうな感覚に陥ったその時、

――ああっ、今よ! イクぅー!

 私は鏡に映る自分を見つめながら、2回目のエクスタシーを迎えたんです。

 その後は覚えていません。手足が崩れ落ち、ベッドに倒れ込んだまま、乱れた呼吸を整えることがやっとでした。精魂尽き果てた…そんな感じでしょうか」

女として認められたことが嬉しかった

――先ほどから、私も胸の高鳴りが増すばかりです。続けてください。

「その後は2人でジャグジーで汗を流しました。泡風呂の中、彼に後ろ抱きされて…。キスをしながら笑いあって、夫への罪悪感など微塵もありません。

 若い男性に『女』として認められたことが嬉しかったし、何よりも欲求不満だった体が満たされました。

 知人が『お姫様になった気分』『翌日は肌がツヤツヤよ』というのが存分に分かりました。それに、シズル君たら、すごく嬉しいことを言ってくれたんです。

――恥ずかしいけど、奈緒子さんに正直に伝えたいことがあるです。

――なあに?

 私は彼に後ろ抱きされたまま、ジャグジーのシャボンを手に取ってふっと吹き飛ばしました。

――奈緒子さんが2度目にイッてくれた時、僕も射精したんです…下着の中で。

――本当?

――はい、替えのトランクスを持っててよかった。

――やだ、本気にしちゃう。ふふっ。

――嘘は言いません。

まさかの元カレからの連絡

 そんな甘やかな会話をしていると、あっという間に3時間が経ってしまって…。バスルームを出て着替えをし、彼に料金を払って。『駅まで送ります』という彼の申し出を断って、私たちは時間をずらして部屋を出たんです。

(ミッション成功…でも、これってリベンジになるの?)

 甘美なため息と同時に、私はまだ何かしっくりこない気持ちに包まれました。駅に向かって、一人歩いている時でした。私のスマホの着信音が鳴ったんです。

 LINEの画面をタップして驚きました。

――久しぶり、元気?

 私を振って常務の令嬢と結婚した元カレからだったんです」

 続きは次回。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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