政治家とは無縁の人生を送ってきたが、「ポンコツ」って⼈気者なのか?

フィッシュバーン真也子 コラムニスト
更新日:2024-11-21 20:12
投稿日:2024-10-30 06:00
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。
 商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかりで…。

ポンコツ感丸出しのせいか、協⼒者が現る

 ご⽼公⼀⾏のポンコツ商店会ながら、新規会員集めはそこそこ順調に進み(⾊々問題はありつつも…)、⽬標会員数を⼤幅に突破。区にも商店会の再出発を認めてもらうこととなった。

 途中から、床屋の⾓さんの奥様が、助さんの「会計ノート」をパソコンに⼊⼒してくれることになり、助さん⼤喜び! ⽔⼾⻩⾨でいえば、助っ⼈のお銀さん(由美かおる)の登場といったところか。

 その上、もろもろ⾒かねた⼯事業者がLED化申請書類の作成を⼿伝ってくれることとなり、皆様のおかげでハードルは少しずつ下がりつつある感じ。

「いやー、ありがたいねー、みんな協⼒してくれて」とホクホク顔の助さん。

「この商店会、ポンコツ感めっちゃ出てるんでしょうねー。みんな⼿伝ってくれますもんね」と私。

「うちの奥さんは、あの会計資料⾒て、さすがにほっとけなくなったみたいですよ」と⾓さん。

「ありゃ、じゃ、俺の⼿書き帳簿のおかげか?」のーてんきな⾓さん、いつも明るいなーwww

【こちらもどうぞ】「ポンコツ商店会」お預かりしましたvol.1 “幽霊商店会”から「相談がある」と突然言われ、会合に出てみると…何!ナニ!!なにー!!!

我がお茶屋に、才⾊兼備な⼥性区議会議員が現る

 ⾒るに⾒かねた⽅々のお助けにより、申請書類の準備も少しずつ進⾏。私が拝命した商店会会⻑の仕事は、書類との格闘かも? とぼんやり考えていたところ、近隣の事業者(⽯屋さん)の⽅から、

「再出発⼤変そうだねー、今度、区議を紹介するよ。⾊々助けてくれるよ」と⾔われた。

 区議? 政治家がこんなポンコツ商店会を助けてくれる? なんで? と、その時は疑問が先に⽴ち、

「はぁ…。よろしくです」としか返答できずにいた。

 数⽇後、私が営むお茶屋に⽯屋さんが区議を連れてやってきた。

「この⼈ね、区議の〇〇ちゃん、⾊々頑張ってくれるから、紹介しておこうと思ってねー」と⽯屋さん。区議の若い⼥性を「ちゃん」づけで紹介。おいおい、今どきそれ⼤丈夫かー?

「それはそれは… こんなところまでわざわざお越しいただいてすみません」と恐縮する私。

「いえいえ、選挙区の⽅々のお⼿伝いをしたり、お役に⽴つのが仕事ですから! 何かお困りのことがあればなんでも⾔ってください」となんとも如才ない。

 聞けば、役所勤めをやめて区議になり、地域の商店会や振興組合などが彼⼥の⽀援者だとか。

 ちなみに⼤⼿政党所属。地域の事業者同⼠を繋いだり、皆さんからの要望を区議会にあげたりしているらしいが、今、
このポンコツ商店会にとってのお困りごとは「⼿書き帳簿10年分が読み解けない」レベルなので、区議には何もお願いできないし…とはいえ、「なんかあったら⾔ってください」というお⾔葉は⾮常にありがたい。

またまた違う党派のおじさん区議会議員がやってきた

 そして翌週、また違う区議が、ある⽇曜⽇の午後お茶屋に突然現れた。今度はおじさん。

「突然ですが、新しく商店会⻑さんになられた⽅ですよね?」とおじさん区議。

「あ、はいはい、そうです」もしかして、ポンコツ商店会って⼈気者? と勘違いしそうになる私。

「私、この辺が地元なのでご挨拶にきました! よろしくお願いいたします」おじさん議員元気いい。

「わざわざすいません、私、あんまり選挙とか積極的じゃないんで、お役に⽴てないかもですが」

「いやいや、こちらがお役に⽴つ⽅なので。これからどんなことをやる予定ですか?」とぐいぐい。

 いやー、ありがたい、気にしてくださって。が、しかし、お茶屋の午後は結構忙しく、てんてこまいの時間帯に来店。今後商店会公式HPを作りたいと思っている、くらいしか話す余裕がなく初トークは終了。

フィッシュバーン真也子
記事一覧
コラムニスト
養生茶カフェ店主。とある都心商店会会長。ちょこっと大家業。

出版社でインテリア誌やファッション誌の編集者として長らく勤務したのち、フリーランスのエディター、インテリアスタイリスト、デコレーターとして活動。現在はメディカルハーブのスペシャリスト、ハーバルプラクティショナーの資格を活かし、養生茶と手作りおやつのカフェ『だんで茶屋』を経営。その他、著述業、不動産賃貸業などを少々営む。

外国人との結婚と離婚、シングルマザーでの子育てなど、タフな経験を栄養にして生きる50代。いい『気』を求めて神社脇に移住。住まいや暮らしを自分流にカスタマイズしながら「空間から得る幸福感」を実践研究している。54歳から建築系大学に再入学、現在大学院にて空間によるコミュニケーションデザインを研究中。

著書に食と旅のエッセイ『笑顔になれる美味しいプロヴァンス』(スタンダードマガジン)、住まいのエッセイ『女ひとり・借金アリ・貯金ゼロからのトーキョー大家さんLIFE』(主婦の友社)

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


SNSに疲れた女性が急増中! SNS疲れの原因と賢い対処法3つ
 女性のみなさん。流行りのSNSを楽しんでいるでしょうか? InstagramにTwitterなど趣味の合う人たちの交流...
仕事のやる気が出ない…目標設定で再び“やる気スイッチ”ON
 仕事をするためのモチベーションって大切ですよね。私は名指しで任されたものについては、はりきっちゃうタイプです。特に得意...
猫に挨拶しながら坂道を…広島・尾道は猫好き女子にお勧め
 猫好き女子の旅にぜひお勧めしたい、瀬戸内海に面した坂の町、広島県・尾道。  昭和の面影を残す商店街、パワースポッ...
人前で緊張しないための考え方&あがり症を克服する方法♪
 結婚式でのスピーチや大勢の前で自己紹介や発表をする時、「どうしても緊張してしまう……」と悩んでいませんか?  せっか...
冬の乾燥肌対策にも 可愛らしい「月桃」の実の効能と活用法
 秋も深まり朝晩がめっきり寒くなると、冬の匂いのする時間が日を追うごとに長くなってまいります。冬はお花屋にとっては微妙な...
男の子なのにどうして? 女の子の服ばかり着たがる理由とは
 保育園ではたまに女の子の服を着たがる男の子がいます。その姿を見て、特に心配するまではいかなくても「なんでこの服ばかり選...
見返りで大見得を…まだあどけないお子さま“にゃんたま”
 世界で1番可愛い下ネタ。  きょうは、にゃんたまω未成年ショットです。  この猫島で唯一、ピンクの可愛い首...
友達がいないのは寂しくて変? あなたに友達がいない理由3つ
 インスタグラムやツイッターなど、SNS全盛期の昨今。インスタ映えを狙ってフォトジェニックなレジャースポットに友達と出か...
今しかできない? 花の独身時代に済ませておきたい4つのこと
 結婚をしていないうちは「早く身を固めてしまいたい」「さっさと結婚して安定した暮らしがしたい」と思いつめてしまいがち。で...
楽しい老後を送りたい! 忙しい30代から準備できる4つのこと
 仕事にも慣れてきた30代。結婚して生活が変わったり、仕事と育児の両立であったりと、人によっては一番忙しい時期かもしれま...
もう2度と…子宮全摘&腸閉塞と全力で闘った30日間入院生活
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
草むらをくんくん…“にゃんたま”君の探し物は何ですか?
 無限に見ていたいパーツNo.1といえば、にゃんたま!  今回は探し物中のにゃんたまにロックオン。  たしか...
苦手な人との向き合い方! 職場の人間関係を円滑にするコツ
 仕事の内容には慣れてきたし、プライベートも楽しくできている。ただ、「職場に苦手な人がいるっ」――。そんな方も多いと思い...
自分で皮下注射も…採卵手術前日までにやるべき3つのこと
 日本は不妊治療の件数は世界一なのに、体外受精で赤ちゃんが産まれる確率は最下位。そんな状況を変えるために、ミレニアル世代...
キリスト教のお盆「ハロウィン」 その由来とカボチャの意味
 ワタクシ、全く上達しないドイツ語の個人レッスンを受けております。上達しない理由は一重にワタクシの不真面目さによるもので...
自然災害に巻き込まれた…子どもとどう向き合ったらいい?
 台風19号の爪あとが各地に深刻な被害をもたらしていますが、近年は相次ぐ自然災害で被災住民が避難生活を余儀なくされるケー...