女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

更新日:2025-06-14 17:03
投稿日:2025-06-14 17:00

【あの有名人の意外な学歴】#8

 膳場貴子
 (ニュースキャスター/50歳)

  ◇  ◇  ◇

「思った以上に健闘している」とTBS関係者が語るのは昨春、関口宏(81)から「サンデーモーニング」の総合司会を引き継いだ元NHKアナウンサーの膳場貴子(50)について。1桁で低迷することも予想された世帯視聴率も2桁台に乗せている週が多い。「上昇志向の強い彼女だから踏ん張れている」と同関係者はみている。

 より高みを目指す姿勢はその学歴にも表れている。父は超進学校の東京教育大付属駒場(現筑波大付属駒場)から慶応大経済学部を経て大手商社に入ったエリート。3姉妹の末っ子の膳場は7歳まで父の赴任先の旧西ドイツで暮らした。

 帰国すると世田谷の区立小学校に入学。中学受験して、私立女子中高一貫“御三家”の女子学院に合格した。御三家の他の2校(桜蔭、雙葉)と比べ、リベラルな雰囲気が強い。校則はほとんどなく、制服もない。生徒の自主性を重んじているのだ。

「勉強をよくする子から遊びまくる子まで千差万別。といっても、落ちこぼれる生徒はほとんどいないのも女子学院の特徴」と同校の元教員。「地頭がいい生徒が多かった」と振り返る。

 膳場が大学受験した1993年、女子学院は28人の東大合格者を輩出している。その中の一人が文Ⅲに合格した膳場だった。彼女の上昇志向が見てとれるのはこの先である。

 東大は入学した学生全員が2年生まで教養学部前期課程で学び、3年生から各学部に進む。文Ⅲの学生は文学部、教育学部、教養学部のいずれかに進むケースがほとんどだが、膳場はこの3つのどれも選ばなかった。3年生になった膳場が入ったのは医学部だった。

■「箔」をつけようとする学生も

 東大医学部というと、大学受験最難関の理Ⅲからのコースがすぐに想起される。事実その通りなのだが、東大独特の制度によって、他の科類からも若干名、医学部に進むことができるのだ。通称「進振り」と呼ばれるもので、正式名称は「進学選択」(旧「進学振り分け」)。2年生の前半までの成績によって希望する学部に入れるという制度だ。

「理Ⅰ~Ⅲ、文Ⅰ~Ⅲどこからでも医学部に入れることになっています。ただ、医師へのコースである医学部医学科に進めるのは理Ⅲ以外では実質、理Ⅱに限られている」と東大の理系教授は説明する。膳場が進んだのは医学部健康科学・看護学科(現健康総合科学科)。「医学部という名前によって箔をつけようと入ってくる学生は少なくない」と同教授は話すが、そう決めつけるのは早計かもしれない。理Ⅱから健康科学・看護学科に進み、修士課程を修了したNHK元アナウンサーの小正裕佳子は独協医科大の放射線衛生学研究室の特任講師に就任。東大での研究を生かす道を選んだ。

 一方、膳場は東大のネームバリューを享受してきた一人と言えるだろう。「彼女自身がその価値をよく知っている」と話すのは女子アナの世界に詳しい芸能記者だ。しかし、せっかく「一人当たりの経費がもっとも高い」(前出の教授)といわれる医学部に移りながら、その分野に貢献できたかとなると、はなはだ疑問である。

(田中幾太郎/ジャーナリスト)

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