「あんぱん」竹野内豊らが退場→津田健次郎と倉悠貴が新たに補充。イケメン好きにも優しい朝ドラに感謝したい

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-07-01 17:39
投稿日:2025-06-28 11:40

第13週「サラバ 涙」#65

 闇市で渡された東海林(津田健次郎)の名刺を頼りに、高知新報にやってきたのぶ(今田美桜)。しかし、東海林は全く記憶にない様子。諦めて帰ろうとするのぶに、東海林は入社試験を受けてみてはと提案する。

【こちらもどうぞ】『あんぱん』嵩(北村匠海)に“たっすいがー”の面影はない。のぶへの言葉が胸を打つ「正しい戦争なんか、あるわけがないんだ」

【本日のツボ】

イケメン数珠つなぎ

 ※※以下、ネタバレあります※※

「のぶへ。自分の目で見極め、自分の足で立ち、全力で走れ。絶望に追いつかれない速さで。それがぼくの最後の夢や」

 次郎がノートに速記で書いていたのは、のぶへの遺言でした。その言葉に背中を押されるように、速記を習得し、闇市で人の話を速記にするという自主練まで。ようやく“はちきん”のぶが帰ってきたようです。

 そこに居合わせたのが、高知新報の東海林と岩清水(倉悠貴)。東海林はかなり酔っ払っている様子でした。なんだかんだあって、「君、速記できるがか? 素晴しいなあ。好奇心、探求心、しぶとさ、ずうずうしさ。新聞記者に必要なものをすべて持ち合わせちゅうき! キミのような人をわが社は待っちょった! 採用!」と、のぶに名刺を渡す東海林。

 と、ここまでが前日の話で、本日は、その名刺を持って、のぶがのこのこと高知新報にやってくるところからのスタートです。案の定、東海林はのぶに声を掛けたことを覚えていなかったわけですが、入社試験を受けてみては、と勧められ、とんとん拍子で入社にこぎつけました。

 面接官のひとりが、のぶがかつて“軍国の鑑”として、高知新報の新聞に載っていたことを指摘します。「思想はそう簡単には変わらないだろう」と。

 この時の新聞がコピーのようなものに見えたのは気のせいでしょうか。そもそもデータベースなどない時代に、過去の、のぶが“軍国の鑑”として取り上げられた記事によく気づいたなあ、と感心。

桧山珠美
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大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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