家で突然死も…軽視は禁物“ヒートショック”の5つの予防方法

東城ゆず ライター・エディター
更新日:2019-11-20 06:00
投稿日:2019-11-20 06:00
 寒くなってくるこの時期は、お風呂が気持ちいい時期でもありますよね。しかし、この入浴が“命取り”になる可能性があることをご存知でしょうか。今回は、家の中で死亡事故につながる可能性がある「ヒートショック」が起こる仕組みや予防方法をシェアします。

本当にあった怖い話! 家で死を招く“ヒートショック”って?

 ヒートショックとは家の中での寒暖差が引き金となり、最悪の場合は死に至ることもある怖い現象です。急激な寒暖差によって血圧が大きく変動すると、失神や心筋梗塞、脳梗塞などが起こり身体に負担がかかります。致命的な不整脈も無視できません。

 寒さを感じると、身震いが起こりますよね。これは筋肉を震わせることによって、熱を作ろうとする身体の仕組みです。熱を逃さないように体は血管を細くして血液の循環を少なくしようとしますが、これに伴い、血液は流れにくくなります。

 しかし、人間は血が滞ってしまうと死に至ってしまいます。そこで、私たちの体は「血を押し流そう」と、いつもより力強く血を流そうとします。これが「血圧」ですが、このように血管が細くなることで体外に熱を放出することはできても、血を流そうと働くので血圧は上昇してしまいます。

 さらに、浴槽でお湯に浸かることで今度は血管が広がりますが、逆に血を流そうとする血圧は下がって血液が一気に体に流れることになります。これにより起こるのが、ヒートショックです。

 家の中でも寒暖差は起こります。温かい部屋から冷えた廊下を通り、排泄のために衣服を脱ぐという流れ、また、トイレも挙げられます。

 しかし、最もヒートショックを招く危険がある環境は、やはり“浴室や脱衣所”。これまで身につけていた洋服を脱いで、ひんやりとした脱衣所に身を置く。そして、浴室に入り湯船に浸かり、洗身するために湯船から出る。さらに、冷えた脱衣所で着替えを行う。高齢者においては、この運動動作も激しいものになります。

 特に、65歳以上の高齢者は身体機能も衰えてきますから、この血圧の差についていくことが難しいです。これにより、脳梗塞や心筋梗塞を起こして命を落とす人や、失神により湯船で溺死してしまう人が多くいるのです。入浴という行為は日本に古くから伝わる文化で心身をほぐしてくれますが、冬場の寒暖差に関しては細心の注意を払うべきでしょう。

東城ゆず
記事一覧
ライター・エディター
1994年生まれ。11歳の頃からブログを運営。ライターやエディターとして、女性誌メディアや地元新聞のコラム枠まで幅広く活躍中。恋愛やママ友問題、介護士であった経験からリアルな介護問題まで幅広い知見がある。年子兄弟を連れ離婚の経験があり、現在は再婚に至る。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


レディーファーストは常識!成熟“にゃんたま”デートに密着
 にゃんたマニアのみなさんこんにちは。  きょうは、にゃんたまωデートを後ろから大接近!  猫の写真週刊誌が...
なぜ内縁の夫や再婚夫はシングルマザーの連れ子を虐待する?
 女性の連れ子を虐待する内縁の夫や再婚夫の事件があとを絶ちません。一体どうしたら彼らの凶行を防げるのでしょうか。虐待する...
「親族が認知症かも?」と思ったらチェックすべき5つのこと
 自分の親や親戚が“高齢者”と呼ばれる年齢になると、些細なもの忘れに「認知症かも?」と思うことはありませんか。どんな人も...
子宮全摘手術からパン食まで回復も「腸閉塞」疑惑がぼっ発
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
ホストクラブではどんな時にシャンパンコールを行うのか?
 ホストクラブで夜な夜な飛び交うシャンパンコール。大勢のホストに囲まれてワッショイされるなんて、女子にとって夢のような時...
恋愛を求めるなら…あえて「出会いに行かない」を選択せよ
 さて10月に入り、いつに間にか秋めいて来ましたね。秋が終わると……いよいよクリスマス。できれば今くらいの時期にお相手を...
そっとシャッターを…木漏れ日を浴びてお昼寝中“にゃんたま”
 木漏れ日を浴びて、お昼寝タイムが心地よい季節になりました。  にゃんたま君はどんな夢を見て眠っているのでしょう。...
卵子凍結だけで入院騒ぎに…思い通りにならない採卵への道
 日本は不妊治療の件数は世界一なのに、体外受精で赤ちゃんが産まれる確率は最下位。そんな状況を変えるために、ミレニアル世代...
新卒くんが使う「若者コトバ」 あなたはいくつ分かる?
 学生時代はあんなに率先して身内ノリな言葉を使っていたのに、友人グループで会う機会が減ったり、広い交友関係を持たなくなる...
絶対安心の贈答花…幸せを呼ぶ「胡蝶蘭」の置き場所は?
 神奈川でも屈指の老舗旅館の店内装飾を担当させていただいおりますワタクシですが、こちらの旅館では胡蝶蘭と観葉植物など生き...
物欲が止まらない! 部屋に物を散乱させないためのルール4つ
 社会人の楽しみといえば、自由にお金を使えること。  ということで、学生時代より財布の紐が緩み、ついつい「これ可愛...
子宝・安産祈願にご利益? 梅宮大社の有難い“にゃんたま”様
 京都市右京区にある「梅宮大社」で、有難いにゃんたまω様に出逢いました。  こちらの神社、冬は見事な梅が咲き、春は...
子どもの嘔吐処理の方法! 間違えると感染源が広がる恐れも
 夏も終わり、季節も移りゆくこのごろ。子どもたちの間ではノロウィルスやRSウィルスなど感染病が流行ってきています。感染病...
助けになりたい! 認知症の初期対応で気を付けるべきこと3つ
 親や身近な人が認知症だと診断されたら、多くの人が戸惑うでしょう。人によっては「本当に認知症なの?」と、疑いたくなるほど...
昭和のアッシーの令和版「ウーバーおじさん」の生態とは?
 古き良き昭和の時代、アッシーと呼ばれる種族が存在していました。  アッシーとは女性が移動手段=足として利用する男...
恐怖のリンパ浮腫疑惑と73歳卵巣がん患者に励まされた晩婚話
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...