“卵巣年齢”が分かる「AMH検査」は独身こそ試す価値がある!

西史織 卵子凍結コンシェルジュ
更新日:2023-01-26 20:59
投稿日:2019-11-17 06:01

“卵巣年齢”を知ることができる

 まずは、AMHについて詳しくお話をしていきましょう。

 AMHとは、アンチミューラリアンホルモン(または抗ミュラー管ホルモン)の略で、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンのことです。この値で、あとどれくらいの卵胞(卵子の元)が残っているかを数値に反映することができるといわれています。

 最近では“卵巣年齢”とも表現されていますが、卵子がどのくらい残っているかの目安の値を知ることができます。

 女性が持つ卵子の数は、生まれた時に決まっています。一般的には、生まれた時に200万個、思春期ごろには20~30万個ほどになり、40代では1万個以下に。卵子の数が減っていくと閉経するという仕組みです。

 ちなみに卵子は、通常月1個排卵されますが、無くなる数は1個ではなく約1,000個ずつのペースです。

 私がAMH検査を独身のミレニアル世代に受けて欲しいと思う理由は、まさに「早期閉経の可能性を知ることができるから」です。

閉経には個人差がある

 閉経は、通常「50歳以上」といわれていますが、30代などの若い年齢で閉経してしまう(卵胞が無くなってしまう)場合もあります。

 この早期閉経の割合は100人に1人ともいわれており、早期閉経すると妊娠する可能性は無くなってしまいます。

 また、その他の早期閉経する理由としては、喫煙や抗がん剤の副作用、染色体異常が原因となる場合もありますが、不明な場合が多く、予防法についてもよくわかっていないようです。

 もし将来的に妊娠の可能性を残したいと考えているのであれば、独身のうちに一度検査しておくことをお勧めします。

 結婚や妊娠、子育ての具体的な計画がなくても、優先順位を決めて悔いのない人生を送ってほしいからです。

独身のうちに一度検査をしてみよう

 AMH検査は、婦人科クリニックや不妊治療専門クリニックで受診することができます。価格は保険適用外で5,000円〜8,000円が相場で、血液採取だけなので数分で終わります。クリニックの検査機器の保有の有無で、数十分後に結果が出るところもあれば、2週間ほどかかる場合もあります。

 私の知人(28)が検査したところ、なんと40歳平均の結果が出てしまったといいます。医師からは、「卵子の残数が少ないので、あと数年で妊娠が見込めなくなりそう」と診断されたそう。彼女には婚約寸前のパートナーがいて、「結婚・妊娠は30歳を超えてからでいい」と仕事をまだまだ続ける予定でした。ですが、妊娠ができなくなる可能性を知ってからはすぐに結婚、妊活を開始。彼女のようにたった一度の検査で、ライフプランを見つめ直すきっかけにもなるのです。

「20代だから、30代前半だから」といってまだまだ妊娠できる可能性が十分にあるとは限りません。

 ぜひ一度、AMH検査を受けてみましょう!

西史織
記事一覧
卵子凍結コンシェルジュ
金融業界で営業、IT業界で事業開発に従事後、27歳のときに将来のことを考え卵子凍結をする。その経験から、女性のライフステージと仕事の両立についてをライフテーマに活動。妊活をしている方や卵子凍結をしたい方へ向けたクリニック検索サイト「婦人科ラボ
」を運営。Xでの情報発信や、日刊ゲンダイ、日経xWOMANでの執筆も行う。

ライフスタイル 新着一覧


飲み物リラクゼーション!お家でのリフレッシュはお茶で解決
 お家でお仕事をしている人は、リフレッシュにお茶を入れることも多くなったと思います。なるべく温かいお茶を飲んで、体の内側...
まさに神レベル!圧巻の大きさを誇る“にゃんたま”様の微笑み
 にゃんたま崇拝のみなさま、お待たせしました。  きょうは、圧巻の大きさを誇るにゃんたまω様です。  御覧く...
人間関係や身のまわりの環境を良くする「2:8の法則」って?
 家族や友人、仕事の環境など、私たちはたくさんの人とかかわり合う必要があります。しかし、この人間関係、全てを全力で頑張っ...
「ハッピーフロッグ」の謎…カエルはなぜ縁起がいいの?
 カエルは縁起がいいと言われることがあります。私の場合、祖父の代からカエルの置物を集めているのですが、祖父も「無事かえる...
女友達と喧嘩したらどうする?おもな原因&5つの対処方法
 女友達という存在は、とても大きなもの。思い切り愚痴ってストレスを発散することもできれば、辛い時に支えてくれることもある...
甲状腺摘出手術は大成功も…声は出ず焼けるような傷口の痛み
 潜在的な患者も含めるとおよそ30〜60人にひとりの女性がかかると言われている甲状腺疾患。バセドウ病は、甲状腺機能が亢進...
“適度な運動”ってどのくらい? 健康的に行う目安&方法!
「適度な運動をした方が良い」と聞くと、軽いジョギングや柔軟体操などをイメージする方も多いでしょう。でも、実際のところ“適...
コロナ自粛中のイライラ育児は仕方ない! どう乗り越える?
 突然やってきたコロナ自粛。緊急事態宣言を境に、生活が一転したご家庭は多いでしょう。ウイルスと戦うという根本的な問題はあ...
明日からガンバ!“にゃんたま”もやる気のない日があるんです
 暇なのに~……やる気が出にゃい~。  やらなくちゃいけないこと3つもあるのに、全然手つかず~!  順序を決...
 今年の5月は「母の月」旬のお花がアナタの感謝を伝えます
 今年もやってまいりました母の日月間!  5月になりました~。  窓を開ければ、初夏の明るい太陽の日差しが差...
自炊を飽きずに!料理慣れしない人が揃えたい“3つの調味料”
 ふだんあまり自炊しない人ほど、自炊期間が長くなるとレパートリーが不足し「飽きた……」となりがち。  長期にわたっ...
勉強から趣味・娯楽まで…オススメのオンラインレッスン5選
 自粛期間中、家での時間を持て余して、どうにもふさぎこんでしまうなら「オンラインレッスン」を受けて生活にメリハリをつけて...
好きな人と今こそハグを♡優れた6つの効果で心身を健やかに
 あなたは、最近誰かとハグをしましたか?大人になると他人はもちろん、恋人や家族間でも接触する機会がだんだんと減ってしまい...
「撮らにゃいで!」撮影拒否の“にゃんたま君”に使った奥の手
「あり得にゃい。絶対無理、レンズをこっちに向けにゃいで!」  箱入り息子のにゃんたま君のおウチに遊びに行った時のこ...
マウンティング女子8つの特徴&対処方法! あなたは大丈夫?
 自分よりも幸せそうな人を見ると、羨ましくなってしまう女性は多いでしょう。しかし、「私も、幸せになりたい」と思うのであれ...
#おうち時間でも写真を楽しく! 加工感のない写真の撮り方♡
 自粛自粛で、カメラフォルダに写真が増えていきません。写真なんて増えていかなくたって、死にはしない……でも、なんとなく充...