"40歳OVER婚"成功の本音 子どもはいらない価値観をガチ共有

内埜さくら 恋愛コラムニスト
更新日:2020-10-07 20:34
投稿日:2020-09-29 06:00
「何歳からでも夫婦になるのは遅くない」とお伝えする本連載。インタビュアー・内埜(うちの)さくらが、40歳以上で結婚した男女の事情を深堀りします。引き続きお話を伺った大阪府出身の長瀬康太さん(仮名/47歳)は3年前、44歳のときに、東京都出身で同い年の京子さん(仮名/47歳)と結婚。康太さんは初婚で、京子さんはバツイチ(子どもはいない)の再婚です。

case1-4.長瀬康太さん(仮名/47歳)

「子どもはいらない」価値観がピッタリ一致

「基本的には若い子が好きだった」康太さんですが、「それは恋人という関係が前提で、結婚は同年代の京ちゃんとしてよかった」と言います。

「40歳になった頃から、相手が望めば別ですが、僕自身は子どもがほしいとは思わなくなったんです。仮に僕が40歳のときに子どもが生まれたとしたら、成人時には60歳。年老いるほど経済的負担が大きくなることは目に見えているし、運動会で若いお父さんに勝てないのが悔しいだろうし(笑)。

 だから、40歳をすぎてからの理想は、共働き婚。お互いに自分を養える程度の収入を稼いで、少しでいいから経済的に余裕のある暮らしをすることが目標になりました。

 つき合っているときに京ちゃんとそういった価値観の話をしたら、ピッタリ一致したんです。自営業の彼女は子どもがほしいと思ったことがなく、仕事にまい進したいタイプ。『男性に養ってもらうなんてとんでもない!』と、自立している女性です。

 金銭感覚もしっかりとしていて、『貯金しなくちゃダメよ』と言われた翌日に、貯蓄専用口座を開設しました。自分より格上の彼女を尊敬しているからです」

「大人婚」成就に重要な3つのポイント!

 ここで大事なポイントが3つ見つかりました。

その1:結婚前に本音で価値観を確認

 1つ目は、結婚前に本音で価値観を確認し合える関係を構築しておくこと。とくに金銭感覚の確認は大事! 

 40歳以上の結婚は、不妊治療代を含み子どもをつくるかどうか。家は賃貸か持ち家か。老後の資金はどのように貯めていくのか。親の介護問題など、お金にまつわるライフプランが短期間で一気に押し寄せてくるからです。逆に、お金の話をストレートに話し合える関係ではなければ、結婚生活も難航を極めるといっても過言ではありません。

 同棲まではスムーズに進んだものの、同棲後に男性が豹変。家事全般はすべて女性任せのうえに「生活費は半分“だけ”でいいよ」と言われて、急いで逃げ出した女性がいます。結婚を考えている相手がいる女性は、勇気を出して洗いざらい疑問をぶつけてみるのが吉。お金の話題に関して「勇気を出させてくれて」、「腹を割って話をできる相手」が、運命の相手ともいえるのではないでしょうか。

その2:相手の伸びしろを見抜く眼

 2つ目のポイントは、年齢を重ねてもお互いに「素直さ」を忘れず、「相手の伸びしろを見抜く眼」を持つことができるか。 

 康太さんの言葉を振り返ってみましょう。「『貯金しなくちゃダメよ』と言われた翌日に、貯蓄専用口座を開設しました」。つまり康太さんは、京子さんと交際前は貯蓄ゼロだったということです。

 康太さんは「独りだったらどうにでもなる」と刹那的な生き方をしてきたと言いますが、44歳で貯蓄ゼロ。危険です。危険すぎます。

 ですが京子さんは康太さんの「翌日に貯蓄講座を作る素直さ」=「伸びしろ」に期待したのではないでしょうか。

 筆者は高スペックを求める婚活中の女性から相談を受けると、必ず伝えている言葉があります。

「相手の容姿や職業、年収にとらわれてはダメ。人間は何歳になっても成長できるというけれど、相手の意見を一旦『そうだね』と受け止めて、噛み砕ける素直な心を持った人が伸びるから期待大なのよ!

 人間は期待されたとおりに成果を出すと言われている、心理学の『ピグマリオン効果』を信じて!

 そして自分も素直な心を忘れないと、相乗効果で幸せになれるの。現状が高条件でフィックスしている人の中には、意固地な人がいる。男女はお互いに長所を伸ばし、高め合うのが結婚の醍醐味だと思うけど、もしも意固地な人にこれから何十年も価値観を押しつけられる人生になったとしても、後悔しない?」と。

 京子さんは、筆者と同じ考え方をしていたのかもしれません。康太さんはその後も貯蓄を怠らず現在、年収程度は貯まったそうです。

その3:相手の根幹をなす性質を尊敬できるか

 3つ目のポイントは、「相手の根幹をなす性質を尊敬できるか」。2つ目のポイントにつながりますが、職業・年収は変動する可能性があります。とくに容姿は、加齢とともに全盛期をすぎ去りゆく。

 康太さんは、「自分より格上の彼女を尊敬している」と言いますが、京子さんも康太さんの実直な性格を尊敬したのでしょう。康太さんは京子さんから「(月収)いくらもらっているの?」と聞かれた際、言葉で数字を伝えるのではなく、給料明細を見せたそう。このエピソードを知人の既婚男性に話して感想を聞いたところ、「結婚前に見せるなんて絶対に結婚したい気持ちで、オトコとして本気の証」だそうです。

内埜さくら
記事一覧
恋愛コラムニスト
これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。恋愛コメンテーターとして「ZIP!」(日本テレビ系)、「スッキリ」(同)、「バラいろダンディ」(MX-TV)、「5時に夢中!」(同)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

URL: https://ameblo.jp/sakura-ment

関連キーワード

ラブ 新着一覧


愛人は不幸じゃない 非モテ女子は彼女たちにスキルを学んで
 昔から、なぜ「愛人=不幸そう」と思われるのでしょう?そもそも「愛人」という単語がなんとなく後ろめたい感じだったり、淫美...
リタ・トーコ 2019-05-27 06:06 ラブ
ホテル代は割り勘?おごられる? 意外だった“男女別の違い”
 ひと昔前は、デートの代金は男性がおごるもの、というのが当たり前だった時代がありました。  今は全てを男性におごっても...
深志美由紀 2019-05-26 06:00 ラブ
交際歴2年…彼氏にプロポーズさせるにはどうしたらいいの
 電子書籍も含めて、発売たちまち6万部突破のベストセラー『魔法の「メス力」』の著者で恋愛コラムニストの神崎メリさん...
神崎メリ 2019-05-27 14:25 ラブ
男性はやっぱり若い女性が好き?大人女性が持つべき魅力とは
 今や、15〜20歳離れた「年の差婚」は珍しくありません。もちろん女性が年上だというケースもありますが、どちらかといえば...
孔井嘉乃 2019-05-25 06:00 ラブ
「恋人」「同棲」に見せかけた支配の檻 美沙さんのケース#5
 二人分の生活費をまかなうため、仕方なく風俗店でバイトしていた美沙さん。健斗には隠していたのに、ある夜突然、源氏名で呼ば...
神田つばき 2020-01-11 07:06 ラブ
義母が嫌で外泊、若い男と浮気…悪妻と離婚した夫の言い分
 離婚した男女の双方から話を聞くと、同じ出来事への認識が大きく異なることも珍しくありません。夫と妻、双方の言い分をご紹介...
並木まき 2019-11-13 18:16 ラブ
「先に浮気したのは…」離婚した夫に“異議あり!”な妻の声
 離婚した男女の双方から話を聞くと、同じ出来事への認識が大きく異なるケースも珍しくありません。夫と妻、双方の言い分をご紹...
並木まき 2019-05-24 06:00 ラブ
ヒモ以下の“ロープ”と呼ばれた男…法廷で暴かれた惨めなウソ
 甘酸っぱい恋から始まる男女の仲も、時間の経過や環境の変化とともに色あせてしまうもの。痴話ゲンカから果ては刃傷ざたまで、...
高橋ユキ 2019-05-24 06:00 ラブ
イケメン101人…韓国男性アイドルの選考番組がスゴい!
 IZ*ONE(アイズワン)という2018年秋にデビューした12人組女性アイドルグループは、韓国で放映されたオーディショ...
内藤みか 2019-05-23 06:07 ラブ
彼氏と長続きしない…“飽きられ女子”が犯している間違い3選
 学生時代は長く男性と付き合えていたのに、大人になってからの方が彼氏とうまく行かなくなった……そんな「アラサー病」が流行...
ミクニシオリ 2019-05-23 06:49 ラブ
大人の恋愛で駆け引きはしない方が良い理由! NG事例を解説
「恋愛上手な女性」と聞くと、「男性を手玉に取る駆け引き上手な女性」というイメージありませんか?でも、実は、大人になればな...
孔井嘉乃 2019-05-23 01:30 ラブ
彼氏のスマホチェックをやめるには? 無限ループに陥る前に
 いけないことだと分かっていながらも、ついやってしまう彼氏のスマホチェック。1度限りで終わらず、気づけば無限ループに陥っ...
孔井嘉乃 2019-05-21 06:00 ラブ
“平成ジャンプ”ですが何か? 令和元年の合コンで受けた屈辱
 2019年5月1日に新元号が施行され「平成」から「令和」の時代となりました。世間は令和フィーバーで何かと盛り上がりまし...
田中絵音 2019-10-21 11:45 ラブ
実は狙い目!「理系男子」と話が弾むためのトークテクニック
 最近になって結婚相手として評価急上昇中の「理系男子」。浮気をせず真面目である、意外と高収入で安定している、言葉で伝えた...
しめサバ子 2019-05-20 06:20 ラブ
理不尽…鬼嫁が一方的に夫に押し付ける驚愕の“マイルール”
「鬼嫁」と呼ばれる妻たちは、第三者が耳にすると驚愕するようなルールを一方的に夫に押し付けることもあるみたいです。  魑...
並木まき 2019-05-19 06:00 ラブ
高収入男性が浮気するワケ あなたは見て見ぬ振りできますか
 浮気をする男性の特徴の1つに、「高収入」ということが挙げられますね。でも、なぜ世の中のお金持ちは浮気に走るのでしょうか...
リタ・トーコ 2019-08-18 07:40 ラブ