他人のウワサは蜜の味…悪口を言ってわざわざ敵をつくるひと

並木まき ライター・エディター
更新日:2020-12-24 23:32
投稿日:2020-10-23 06:00
 ライブ配信は、まさに魑魅魍魎(ちみもうりょう)がうごめく世界。今日も今日とて、多くのライバーやリスナーは、配信をめぐってアレやコレやの大騒ぎでございます。メンタル心理カウンセラーであり、配信者としての顔も有する並木まきが、“ライブ配信にいるアレなひとびと”を解説するこちらの連載。第4回は「他人の悪口を言って、わざわざ敵をつくるひと」でございます。

アレな人図鑑4:悪口を言ってわざわざ敵をつくるひと

 ライブ配信の世界は、ひとことで言えば人気商売。ひとりでも多くのファンを獲得し、応援してもらってナンボの世界でございます。

 さらに、ライブ配信という名の通り、配信はすべて生放送。台本はなく、配信者が自由にトークを繰り広げるスタイルが一般的です。そのせいでしょうか、星の数ほどいる配信者の中には、自分が気に入らないライバーの悪口を語っているパターンも散見されるのです。

「○×さんは、たいして可愛くないのに、調子に乗っているように見えちゃうよねー」などと、相手の名前を出して直接的に批判している人もいれば、「分かる人にはわかる」といった言い方で特定の相手を悪く言っているパターンもございます。その様相はまるで、リアリティーショーで見かける醜悪なシーンを連想させるほど、ドロドロしいものも少なくありません。

 まぁ、人間ですから悪口や愚痴も生活にはつきものなのですが、「アレな人」に映りがちなのはやはり、顔つきが変わるほどに悪口にのめり込んでいる人でございましょうね。言わなくていい悪口を延々と語り尽くした結果、不必要に敵が増えてしまう結果を招くなんて、悲劇でしかございません。

リスナーによる「バンドワゴン効果」で悪口が加速

 冷静に考えれば、自分の顔を公共の通信に晒しながら、特定の誰かの悪口をいうなんて、よほど度胸がなければできない芸当だと感じますでしょう? しかし、ライブ配信の世界には、けっこうな確率で特定の誰かの悪口を言っている人を見かけるのでございます。

 この背景には、おそらくリスナーの存在が大きく関わっていて、配信者が口にした言葉に対して、激しく同調したり煽ったりするリスナーが多いほど、そこに「バンドワゴン効果」が働き、悪口が過激化する作用が働きやすいのでしょう。

「こんなにたくさんのみんなが同調してくれるから、私は間違っていない」「私が思っていることは、他の人から見ても正しい」と、誤った方向への自信につながってしまいがちで、ここに悪口が止まらなくなるトラップが存在するのでございます。

 配信者の口から、どんどん悪口を言わせようとする性悪なリスナーに囲まれてしまえば、途端に「アレ」な雰囲気の配信になりやすいというわけです。

おわりに

 誰かの悪口は蜜の味。特定の配信者の悪口は、会ったことのない芸能人の悪口を無責任に語っているようなもので、それらの言葉を発しているときの顔は、誰もが鬼の形相でございます。

 自分の品格を落としてまで、誰かの悪口を語る姿は、冷静さを失っていない人から見るほど「アレな人」に映りがちなのではないでしょうか。さりとて、こんな醜悪なものが見え隠れするのも、これまたライブ配信の醍醐味なのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ライフスタイル 新着一覧


別居、DV、酒浸り…IT起業家の暗黒面あるある“7つの習慣”
 起業家――。華々しい響きを放ち、西麻布、六本木、恵比寿、銀座など煌びやかな繁華街でシャンパンをたしなみ、有名女優との交...
真夜中に突然の大量出血で119番、緊急搬送され人生初のERへ
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
ハッシュタグは“いいね”を超える? 承認欲求の先にあるもの
 SNSで昨年あたりから、ハッシュタグの新しい使いかたに脚光が集まりつつあります。ハッシュタグとは冒頭に「#」をつけた言...
こにゃんたま君のパパ「タンク君」のご立派“にゃんたま”
 きょうのにゃんたまは、先日ご紹介した「こにゃんたま君」(奥に写る子猫)のパパです!  その名も「タンク」君! ...
悲劇はもう二度と…園児の外遊びの大切さと保育士さんの努力
 保育園の子どもたちや働く保育士さんにとって、あまりに悲しい出来事が続いています。園児2人が亡くなった大津市の事故のショ...
ゴロンゴロン♪ “にゃんたま”流ストレス解消法でリラックス
 気が付くとストレスで、体が緊張状態になっていませんか?  きょうは、体の力を意識的に抜いてコロコロしてみる、にゃ...
毎朝のお弁当作り 「苦痛→楽しい」に変える4つのコツ!
 手作りのお弁当って子どもの頃はもちろん、大人になっても嬉しいものですよね。でも、作る側はいつも大変!うんざりして、苦痛...
「SNSイタい女」とは呼ばせない オトナ女子のインスタ技3選
 InstagramをはじめとしたSNSは、今や日常生活に欠かせないコミュニケーションツールになりました。少し前までは、...
「え、悪性って…」病院を出たら子宮頸がん患者になっていた
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
三崎港で“にゃんたま”発見! おすすめマグロ店をご案内?
 神奈川県・三浦半島にある三崎漁港。  全国有数のマグロの水揚量を誇る漁港近くで、にゃんたま発見です。  多...
怠惰な人にこそ効く!「やる気が出ない」を解消する3STEP
 どうしてもやる気が出ない時ってありますよね。脳科学を利用した「やる気を出す方法」がネットに多々転がっているものの、それ...
京都・伏見稲荷大社で発見 神のオーラ感じる白“にゃんたま”
 朱色の鳥居と、白いキツネがシンボルの神社。  京都・伏見稲荷大社で、白いにゃんたまωに出逢いました。  鳥...
先生どうして辞めちゃうの? 保育士さんが一斉退職する理由
 保育園で問題になっている保育士さんの一斉退職。子供たちだけでなく保護者の心にも傷を負わせかねない問題ですが、なぜこんな...
私は、子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性です。
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。私...
期間限定だから尊い 可愛い子猫の“こにゃんたま”にメロメロ
 ニャンタマニアのみなさまこんにちは。猫フェチ撮影の日々を送る芳澤です。  きょうは、にゃんとも可愛い子猫にゃんた...
経験者直伝! 出産が「怖い」を「楽しい」に変える考え方
 出産を終えた後、必ずと言って良いほど女友達に聞かれたのが「怖くなかった?」「痛かった?」という言葉でした。出産の「怖さ...