スパイスおつまみの真骨頂
「これはラペじゃないよね(笑い)」と、フランス人の客からツッコミが入ったことがあるそう。ラペとは仏語で千切りや細切りの意。マラケシュの定番人気メニューは、一般的なそれとは違います。ゴロゴロッとした“骨太”な見た目が特徴です。
茹で時間は気持ち短め。これがカリカリッとしたニンジン本来の食感を残すコツでしょうか。
「漬けダレを合わせたら、常温でゆっくりと冷ましてください。ニンジンに味がしっかりと入ります。ちなみにラペパウダーはフライドポテトに振りかけたり、野菜のナムルに合わせてもいいと思います」(中島シェフ)
スパイスの香りと味わいが後を引き、いくらでも食べられます。保存も可。記者はレシピの2倍量でこしらえ、作り置きして楽しんでます。サイコー。
【材料】
・ニンジン 300グラム(2本)
・お湯 1.5リットル
【マリナード(漬けダレ)】
・すりおろしニンニク 5グラム
・黒コショウ 少々
・ラぺパウダー 3グラム
(クミンパウダー12グラム、パプリカパウダー8グラム、オレガノドライ2グラムを混ぜ合わせたもの。作りやすい最少グラム数で計22グラム分できる)
・塩 4グラム
・レモン汁 20グラム
・オリーブ油 20グラム
・刻みパクチー 5グラム
【レシピ】
1. ニンジンの皮をむき、2センチ幅の輪切りから親指大のくし形にカットする。
2. 沸騰したお湯の入った鍋で2分ほど茹でる。ざるに上げ、しっかりと水気を切る。
3. 刻みパクチー以外の材料をミキサーにかけ、撹拌させる。
4. ボウルに2、3、刻みパクチーを入れ、常温でゆっくりと冷ます。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして一晩置いたら出来上がり。
本日のダンツマ達人…中島正敬さん
▽Bal Marrakech(バル マラケシュ)
似たり寄ったりで飽き飽きとしてきたワイン酒場に活を入れるべく、2012年11月、飲食事業等を展開する「夢屋」によってオープン。今回レシピを教えてくれた中島正敬シェフをはじめ、気さくに出迎えてくれる。
店名のマラケシュは映画「カサブランカ」からイメージして名づけられた。どこか遠くの異国情緒を感じさせる料理の数々は、匂いで、味で、余韻で、ガツッと残る唯一無二の「スパイス×フレンチ」(自家製パンにもスパイスのこだわりが……)。地中海や黒海周辺の珍しい国々のワインやビールが揃っており、迷ったらソムリエの小島啓太郎店長に相談すべし! 東京都千代田区神田神保町1―35。
(日刊ゲンダイ2019年5月31日付記事を再編集)
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