ちょっとの砂糖がおいしさの決め手
和食でおなじみ、蛇腹切りにしたきゅうりの酢の物も、バルサミコ酢を使えばワインのおつまみに。噛むと蛇腹が口の中ではらりとほどけ、酢に漬かってしっとりとした薄切りきゅうりの華やかな香りとコクとうま味、シャキシャキとした歯ごたえがたまりません。
蛇腹切りは主にきゅうりに使われる飾り切りのひとつ。きゅうりの両面に細かく切り込みを入れると蛇腹のように伸び縮みすることからこの名前に。見た目に美しいだけでなく味もしみやすいんです。
とはいえ、少しハードルが高いという人は、割り箸の間にきゅうりを置いて、箸に当たるまで切れば失敗がありません。そして、裏面に切り込みを入れるときは、切り目が互い違いになるように入れること。
おいしさのポイントは、「塩だけでなく砂糖を少しもみこむこと。青臭さが抜けて食べやすくなります」(原シェフ)。
食べるときにEXVオリーブオイルをかけると、よりワイン寄りの仕上がりに。合わせるのは「さっぱりめでガブガブ飲める白」と、北イタリア・リグーリア州のベルメンティーノ100%をセレクト。
材料(2人分)
・きゅうり 3本
・塩 小さじ2分の1
・砂糖 ひとつまみ
・バルサミコ酢 大さじ2
・EXVオリーブオイル 適量
レシピ
(1)きゅうりは両端を切り落として蛇腹に切り、半分の長さに切る
(2)ビニール袋に1を入れ、塩と砂糖を加えてもみこみ、しばらく置く
(3)2の水気を切ってバルサミコ酢を加え、1時間漬ける
(4)食べやすい大きさに切って器に盛り、EXVオリーブオイルをかける
本日のダンツマ達人…原耕平さん
▽原耕平(はら・こうへい)
1985年、神奈川県生まれ。服部栄養専門学校在学中から東京・麻布十番「ラ・コメータ」でアルバイトをし、卒業後そのまま就職。その後、表参道「フェリチタ」(現在は閉店)の岡谷文雄シェフの下で2年間修業。25歳でイタリアに渡り、1年間の修業を経て帰国。麹町「ロッシ」で再び岡谷シェフのもとで腕を磨く。神保町「ジロトンド」料理長を経て、2019年10月に独立。33歳で芝公園に「イタリア料理 樋渡」をオープン。
▽イタリア料理 樋渡
店名は原さんの実家の屋号。モットーは、日本の食材を生かしながら、本物のイタリア料理を作ること。8月12日には店から徒歩2分の場所に立ち飲みもできる総菜店「芝惣菜所」もオープン。東京都港区芝2-15-4。
(日刊ゲンダイ2021年8月31日付記事を再編集)
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