天国と地獄の繰り返し…豹変した彼女に身も心も傷つけられて

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-10-08 11:43
投稿日:2021-10-08 06:00
 結婚10年目にしてレズビアンの恋人ができたW子さん(41歳・パート主婦・子供なし)。一目ぼれした相手・A美さんとのセックスは甘美で狂おしいほどの快楽を与えてくれた。心身ともに幸せだったW子さんだが、その後、天国と地獄とを行き来することとなる。
 前回までの話はこちら→第1回第2回

少しずつあらわになった隠れた本性

――お相手の女性・A美さん(42歳・アパレル・独身)との恋愛事情についてお聞かせください。

「はい、前回もお話しした通り、毎日のようにLINEで『おはよう』『おやすみなさい』の連絡はもちろん、仕事が一段落した時にマメに連絡をしあいました。不倫という後ろめたさはありましたが、A美に『早くW子を抱きたい。いっぱいアソコを舐めてヨガらせたい』などとセクシーなメールが届くたび、有頂天になっている自分がいました。

 私は主人とは別々の寝室でしたから、10代に戻ったように恋愛をしているなと――。ただ、一緒に呑みに行く回数が増えるうちに、A美は少しずつ隠していた本性を出し始めたんです」

――本性……ですか?

「ずばり、嫉妬です。私が既婚者であることを承知し、夫ともセックスレスだと伝えていたのですが、酔いが回ると、『結局、アンタは結婚してるもんね。独り者の私と違って帰る場所があるから、気楽なもんだよね』などと暴言を吐くようになったんです。

 傷つきました。A美が好きだから、私自身も不倫に悩んでいるのに……。

 でも、A美の愚痴はしだいにエスカレートして『セックスレスとか言ってるけど、ほんとはダンナともエッチしてるんじゃないの?』『アンタは男も愛せるバイセクシュアルだけど、私は女しか愛せない真性レズビアンなんだよ。この苦しみが理解できる?』と、次々に言葉の暴力を受けました。

 男性との性体験を経て「女性しか愛せない真性レズビアン(A美)」と、私のように、女性が好きだけれど、場合によっては男性とも恋愛や性行為ができるバイセクシュアルには、大きな差があります。

 そして、真性レズビアンであるA美は、「女性しか愛せないゆえ」、私のことを激しく罵(ののし)り始めたんです。

 そして、酒の量もどんどん増えていって……。デートした翌日のLINEには『昨日はありがとう。アンタのせいで、こっちはかなり二日酔い』『これから大事な会議だけど、パート主婦はお気楽でいいご身分ね』などと、皮肉なども来るようになりました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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