エビを包んでいるのはなんと豚肉!
皿の上の串焼きにはエビの尻尾が見えます。殻のかわりに豚をまとったエビをガブリとやっちゃいましょう。肉汁が濃厚ですが、プリプリとしたエビに大葉の爽やかな香りが◎。確実に満腹中枢をノックしてくるボリュームです。
このおつまみのポイントはエビの食感ですが、どうやったらうまく焼けるのでしょうか。
「焼き具合はエビの刺さった串を焼き台でたたいて判断します。跳ね返る手ごたえがあるとエビに火が入った証拠です。焼き鳥屋さんでも焼き加減は串をたたいて判断していますよ」
今度からそうしてみようっと。大分から取り寄せているユズこしょうをつけるとまた別の風味を楽しめます。
「軽く潰したご飯をきりたんぽ状にして豚バラを巻いて焼いてもおいしいです。ごはんにキムチを混ぜたりしてね」
こういうひと工夫が料理の世界を広げてくれるんですよね。豚バラの肉汁を味わうなら冷たいビールではなく熱燗がおススメ。山咲きではイワナの薫製を泳がした熱燗酒とのマリアージュもおすすめしていますよ。
【材料】
・むきエビ(ブラックタイガーなど) 1匹
・大葉 1枚
・豚バラ(スライスした長めのもの) 1枚
・塩、こしょう 適量
・ユズこしょう 適量
【レシピ】
(1)エビの尻尾から竹串を刺す。
(2)エビに大葉を巻き、そのうえに豚バラを巻く。らせん状に巻くので薄い肉がよい。
(3)適量で塩とこしょうを振りかける。お店では多めにこしょうを振っているそうだ。
(4)油を引いたフライパンで焼く。豚バラの焼き具合を見つつ、串を持ってフライパンでたたき、跳ねる手ごたえを感じればエビに火が通った証拠。
(5)皿に盛りつけて出来上がり。そのままでも、ユズこしょうをつけても。
本日のダンツマ達人…山崎幸夫さん
▽山崎幸夫(やまざき・ゆきお)
1981年、東京都生まれ。大学在学中にプロボクサーに。2勝1敗と順調に戦績を重ねるが九州で食べたもつ鍋に感動し、和食の世界へ。銀座や赤坂の和食料理店で修業を積み、ふぐの調理師免許も取得。ほとんどの料理を大将ひとりが切り盛りするが、フットワークのよさと、こまやかな心配りで地元で愛される店になっている。
▽魚料理もつ鍋 山咲き
ゆったりとできる空間で、新鮮な魚をリーズナブルに味わっていただきたいをコンセプトに2011年11月に開業。店を構える市川は“千葉の鎌倉”とも呼ばれ、作家・永井荷風も晩年を過ごした。食材は豊洲と船橋の市場で仕入れている。びっしりと書かれた日替わりメニューをはじめ、常連客を飽きさせない創作和食が人気。もつ鍋は2人前からだが、料理は1人前に取り分けてくれるため、おひとりさまの常連も少なくない。
千葉県市川市南八幡4-5-20 クローバービル1階
(日刊ゲンダイ2020年2月4日付記事を再編集)
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