なぜ私の邪魔するの?才色兼備な実姉を恨んで生きてきた #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-08-22 17:26
投稿日:2022-06-24 06:00

「不倫」という言葉ができて、どれくらい経つのだろう。いまや石を投げれば「婚外恋愛者」に当たることなど珍しくない。

 しかし、その不倫相手が身内だったら――。

 しかも、実の姉の夫だったら――。

 今回、取材に応じてくれたのはH子さん(27歳クラブホステス/独身)だ。

 丁寧に巻かれたロングヘアと、目鼻立ちの整ったエキゾチックな美貌がひときわ目を引くグラマラス美女だ。鮮やかなブルーのミニワンピースから伸びた脚も美しい。

 しかし、彼女には幼少期からの深い悩みがあった。

 それは他でもない、2つ年上の姉の存在である。

 清楚で優美、才色兼備の姉の存在のせいで、H子さんはどれほど傷ついてきたか数知れないと唇を噛みしめる。

 一人っ子だったら……いや、せめて異性の兄弟ならば、ここまで比較されることはないだろうというほど、姉と比べられた人生だったという。

 容姿、性格、成績、そして恋――そんなH子さんが、長年の復讐ともいえる「姉の夫との不倫の実態」を語ってくれた。

姉はおとなしい品行方正な少女だった

――まずは、子供時代の姉妹のエピソードなどお聞かせください。

「姉とは容姿も性格もまったく逆ですね。私は目鼻立ちのくっきりした派手めの顔立ち。性格も勝ち気でサバサバ系、体育会系の活発な感じでしょうか。近所の男の子たちとも、平気でケンカをしていましたし(笑)。

 一方の姉は、子供の頃から読書やクラシック音楽が好きで、おとなしい品行方正な少女。学校の成績もいいので、先生たちからのウケも良かったですね。

 ルックスも、『深窓の令嬢』的な雰囲気です。サラサラの黒髪に、色白の肌と涼し気な瞳が、妹の私から見ても印象的。ファッションだって、私のような派手な格好はせず、白や紺のロングワンピースが多かったでしょうか。

 大人になっても雰囲気は変わらず、音大でピアノを専攻したせいか、エレガントでノーブルなオーラがほとばしっていましたね。卒業後、自宅でピアノ教室を始めた際も、両親は『親孝行な娘だ』と、とても喜んでいましたよ」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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