客との愛欲に溺れ諦めたら…実姉の婚約者として現れた彼 #4

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2022-07-22 10:42
投稿日:2022-07-15 06:00

心も体も救われた

――すごいですね。続けてください。

「Wさんのいいところは、男女の関係になっても、定期的にお店に通ってくれることでした。ホステスを口説き落とすと、もう店に通ってくれなくなったり、『外で逢おう』と、売り上げにならない店外デートばかりを望むお客も多いと聞きましたが、彼は違った。

 ちゃんとお金を落としてくれるし、接待でも使ってくれる上客でした。

 私たちは、客とホステスの関係を保ちながらも、男女の関係を並行させていきました。

 時々、『今日、接待で連れて行った○○さんが、H子ちゃんの腰を抱いた時は正直嫉妬したけど……』なんていうもジェラシーLINEも来ましたが、『お仕事だから許してね。早くWさんに抱かれたい♥』と返していました。それは本音です。

 本当に彼に救われていました。心も、そして体も……。

 不倫とはいえ、彼のおかげでRさんのことなど、とっくに忘れていましたから。

母の突然の言葉に驚き

 Wさんとの関係が1年ほど続いた時でしょうか。母から『今度の日曜日は家にいて。お姉ちゃんの婚約者が挨拶に来るの』と言われたんです。

 私は驚きました。姉は恋愛をしている素振りなど微塵も見せていなかったので……。いえ、私が家にいても極力家族との接触を避けていたせいかもしれません。

 そもそも昼夜逆転の生活で、家にいる時は自室から出ることは少なかったですし……」

玄関先にいたのはまさかの

――続けてください。

「当日のことは今もはっきり覚えています。姉が近所まで婚約者を迎えに行き、玄関先で『初めまして、Rと申します』と丁重に一礼したスーツ姿の男性――。

 紛れもないRさんでした。

(え、うそ……うそ……Rさんが姉と結婚……?)

 私は両親の後ろに立ったまま呆然としました。

 いつから姉と……?

 そもそも、2人はどうやって知り合ったの?

 頭の中は疑問だらけでした。動揺する私にRさんも気づいたらしく、息を呑むのが分かりました。

 長年私を苦しめた姉――。その婚約者が、あろうことか私の元カレだなんて……。

 いや、単なるセフレかもしれませんが、私は運命のいたずらに、きつく唇を噛みしめました。と同時に、姉への復讐を誓った瞬間でもありました。

 続きは次回

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

エロコク 新着一覧


おすすめ人気膣トレグッズ5選!感度UPでもっとキレイに♡
「膣トレ」って、聞いたことがある人は多いでしょう。締まりが良くなる、イキやすくなるなど、セックス時にメリットがあるだけで...
ローターとしても挿入しても♡遠隔操作もできちゃう優れモノ
「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、ラブグッズをコレクションし始めたころの私は、まさにそれでした。というよりも、...
桃子 2020-10-05 06:00 エロコク
SEX観を変えた映画と彼…“無理しない”に気づいた人形プレイ
 その人の生き方は、セックスのシーンでも滲み出るのではないでしょうか。受け身だったり恥ずかしがるよりも、アクティブで主体...
大泉りか 2020-10-03 06:00 エロコク
編集部&プロが選ぶ 女性に優しいおすすめラブグッズ11選♡
 あなたは、ラブグッズを使ったことがありますか? 「興味はあるけれど機会がない」「周りにバレたら困る……」と、尻込みして...
デリケートゾーン全体をカバー…マッサージされるような快感
 女性はクリトリスの刺激が大好きです♡  ラブグッズ業界はそのへんをしっかり心得ているので、あの手この手でクリに...
桃子 2020-09-26 06:00 エロコク
ヤリモク男は悪いの?あなたも“ヤリモク女”になっちゃえば?
 カラダ目当ての男って、私は嫌いじゃありません。「ヤリ逃げされた」とか「遊ばれた」とか言ってる女子もいるけど、性欲を満た...
スルッと簡単に挿入できる“リモバイ”でアブノーマルな快感を
 リモートワーク、リモート飲み会……。リモートという言葉がこんなに使われる日が来るなんて、誰が予想したでしょう。ラブグッ...
桃子 2020-09-20 06:00 エロコク
これが正解!浮気がバレた時のパーフェクト対処法7カ条<前>
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイッ...
スマホをリモコンに遠隔操作!遠距離恋愛カップルにおススメ
 手にした瞬間、ずっしりと重い。「ウィーバイブ ワンド」は私が試してきた数々のラブグッズの中でも最重量級です。  ...
桃子 2020-09-18 12:03 エロコク
自在に曲げて好きな角度に当てれば…念願の“中イキ”が実現
 気持ち良さとは理屈によるものではない、と思われがちです。たしかに、セックスではフィーリングが大事。でも実は、体の仕組み...
桃子 2020-09-07 11:06 エロコク
され女が浮気相手と直接対決!やり取り全貌と招かれざる客
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイッ...
世界が広がった…夫一筋の専業主婦が“裏垢”にハマった理由
 ツイッター上で、性的な画像や発言などの投稿をくりかえす“裏垢女性”のアカウント。目にする度に「いったい何の目的があって...
大泉りか 2020-09-02 18:00 エロコク
膣と子宮から広がる波紋…重く細やかな振動で深いオーガズム
「骨まで愛して」という懐メロを聴いたことがあります。人には見えない、自分の芯のところまで愛されたいという、情念や執着があ...
桃子 2020-08-29 06:00 エロコク
敏感な部分にジャストミートで“リモバイ”を十分に楽しめる
 “リモバイ”という言葉が分かるなら、あなたはラブグッズ上級者。この連載でも何度か取り上げてきましたが、リモートバイブ、...
桃子 2020-08-24 15:29 エロコク
女流官能作家なのに「膣イキ」できない…お悩み解消法3選!
 日々、男女のセックスを書いている官能作家の筆者ですが、実はセックス時、膣内(なか)でイクことができません。  こ...
蒼井凜花 2020-08-18 23:35 エロコク
進化した“吸引系” 口が大きく男性の胸にもピッタリ吸い付く
 クリトリスを覆って振動刺激を与えながら吸い上げる“吸引系”グッズ。大流行となって、一時期は新商品が乱発していました。現...
桃子 2020-08-15 06:00 エロコク