まずは「エスカルゴバター」を作りましょう
「この料理の主役はエスカルゴバター(ブルギニョンバター)です。これさえきちんと作っておけば、極端な話、あとはなんでもいいんです」
エスカルゴバターを多めに作って冷凍庫で保存すれば、魚介料理やキノコ料理、卵料理などにも使えます。魚介では特に、ホタテなど貝類との相性が抜群です。
「ベルギーエシャロットは大きめのスーパーで手に入ります。玉ネギで代用も可能ですが、味や香りがかなり変わってしまう。長年このバターを作っていて、“ベルギーエシャロットは必須”というのは自信を持って言えます」
【材料】
・タコ 足1本
・ジャガイモ 2個
★エスカルゴバター
・無塩バター 300グラム
・ベルギーエシャロット 120グラム
・ニンニク 120グラム
・パセリ 2袋
・塩コショウ 少し強め
・白ワイン 少々
・レモン汁 少々
【レシピ】
(1)タコは、加熱すると縮むので、大きめにぶつ切り。ジャガイモは皮ごと茹でて、冷めたら皮をむきタコと同程度の大きさに切る。
(2)フライパンにエスカルゴバターのキューブ1個を入れ、タコとジャガイモを加え、弱火でじっくり火を通す。
(3)塩コショウで調整。フライパンに残ったバターはパンで拭ってきれいにいただこう。
★エスカルゴバターの作り方
(1)バターを常温に戻し、エシャロット、ニンニク、パセリはみじん切りにする。
(2)大きめのフライパンにバターを入れ、弱火で沸騰しない状態まで溶かし、火を止める。そのほかの材料を全部加え、よくかき混ぜる。
(3)粗熱が取れたら、大きめの製氷皿に流し込み一晩冷凍庫で寝かす。
(4)大きめのバットに熱湯を張り、3の製氷皿を半分ほど浸す。
(5)溶け過ぎないように注意しながら製氷皿のバターを取り出し、個別キューブに分割。ラップで個包装し冷凍庫で保存。
本日のダンツマ達人…五十嵐昇さん
▽五十嵐昇(いがらし・のぼる)
1950年、東京都生まれ。割烹を皮切りに、焼き鳥、うなぎ、中華、ロシア料理など多種多様の飲食店で料理の経験を積む。最初に独立したのは20代の頃、羊料理とウオッカの店を出店。紆余曲折を経て49歳の時、それまでよく飲んでいた新宿・歌舞伎町のゴールデン街にバーを開く。店は、花園神社に向かって一番右側の「G1通り」の真ん中辺り、2階になる。
▽papa's dream
店名は「諸説あるけど、直接的なのは沢木耕太郎の『敗れざる者たち』。無冠の先達というイメージ」と五十嵐さん。オープン当初はジャズのレコードが200枚ほど並ぶジャズバーだったが、今はロック、プログレ、ジャズなど音楽のジャンルはさまざま。料理のおいしさには定評がある。
東京都新宿区歌舞伎町1-1-10
日刊ゲンダイ2020年8月13日付記事を再編集)
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