安いお肉が…!「鶏むね肉の酒蒸し」ぱさぱさ回避、しっとりのコツは余熱

コクハク編集部
更新日:2024-03-06 06:00
投稿日:2024-03-06 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・下北沢の「大衆酒場 こみじ」の天津真弓さんに、お財布に優しい「鶏むね肉の酒蒸し」のレシピを教えていただきました。

“貧乏飯”から生まれた絶品メニュー

 天津さんが料理人を志す転機となった一品です。

「実は学生時代に開発した“貧乏飯”。就職先の印刷会社を辞めた23歳の頃、女友達との『家のみ』で食べてもらったら、『お店、出せそうじゃん』と言ってくれて。だったら、修業しようかなと思い立ったんです」

 レンジで簡単に酒蒸しが作れるとはナイスアイデア! 梅干しとポン酢の酸味を抑えるため、蒸した後の残り汁を混ぜたサッパリしたタレにセンスを感じますねえ。

 むね肉独特のパサパサ感を解消する技術は努力の結晶そのもの。

「しっとりさせるコツは余熱。粗熱が冷めていく間に火を通す感覚です。最初はパサつきとの格闘で、バイト先だった割烹の板さんに泣きついたら、『食いしん坊はすぐ食べたがるけど、少し時間を置いてみな』と教えてくれて。レンジの調理時間も分刻みで研究を重ね、『6分』の答えに到達しました」

 あなたが発した「おいしい」も誰かの人生を変えるかもしれませんよ。

【材料】

・鶏むね肉 1枚
・塩 適量
・酒 50cc
・ポン酢 小さじ1
・梅干し 1個

【レシピ】

(1)むね肉の両面にフォークで穴をあけ、塩を振る。

(2)耐熱皿に1と酒を入れ、軽くラップをかけ、レンジ(600ワット)で6分。

(3)熱が冷めるまで待つ。

(4)叩いた梅干しとポン酢、蒸した残り汁を混ぜ、カットした肉にかける。

本日のダンツマ達人…天津真弓さん

▽天津真弓(あまつ・まゆみ)
 1985年、山形県飯豊(いいで)町生まれ。デザイン学校進学のため、上京。学生時代から飲食系のアルバイトに精を出す。印刷会社に就職するも、料理店開業の夢を抱き、退社。以後、十数年にわたって割烹店やバーなどで働きながら、料理と日本酒、洋酒の知識を学び今年、独立。念願の店を構えた。明るい人柄とテキパキとした仕事ぶりにファン多数。

▽大衆酒場こみじ(たいしゅうさかば こみじ)
 オープンは2020年7月。旦那さんの本業はミュージシャン。夫婦そろって20代の頃から思い入れのある“シモキタ”での出店にこだわった。「おひとりさまでも通いやすい店」をコンセプトに料金は抑えめだが、本場の山形料理を味わえ、全国の地酒6種が常時そろう。仲間うちで飲み合う雰囲気に浸れる店として、早くも常連の心を掴んでいる。

東京都世田谷区北沢2-33-6奥田ビル2階

(日刊ゲンダイ2020年12月18日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「マッシュルームのカツ」サクサク&ジューシーの秘密は?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
「マッシュルームのラクレット焼き」きのこ×チーズ、最強!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
「ひらひらマッシュルームサラダ」スライサーでアッという間
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
【KALDI】“ぬって焼いたらメロンパン” 実食 2022.5.6(金)
 世の中の食いしん坊のハートをがっちり掴んで離さない輸入食品店「カルディ」。色とりどりのおいしそうな食品たちに目を奪われ...
「あかね和牛モモ肉のビステッカ」トースターで焼くのがコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「真鯛のミラノ風カツレツ」溶き卵+粉チーで一気にプロ級!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「瀬戸内レモンのクリームソーススパゲティ」ゆで方は4分の3
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「新玉ネギと野菜のピクルス」最強常備菜、作るなら今でしょ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「牛タンの塩糀漬け」アレンジ無限大!驚くべき“こうじ”の力
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・神戸市のこだわりの焼き肉店「くだん」の岩...
「モモ肉の昆布締め」特売品&冷蔵庫の片付けにもなるなんて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・神戸市のこだわりの焼き肉店「くだん」の岩...
「自家製コンビーフ」脂っぽくない!ハーブと香味野菜がgood
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・神戸市のこだわりの焼き肉店「くだん」の岩...
「おからのお好み焼き」にハマってます! 2022.4.26(火)
 あらゆるものが値上げとなり、ひーひー言っております。なんでも“食卓の優等生”であるもやしも、値上げの危機にさらされてい...
「真子ガレイのムニエル」ゴージャスな見た目でホムパにも◎
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉・流山のフランス料理店「CONCERTO」の...
「鶏むね肉のケイジャン風味揚げ」やば、ビールが止まらない
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉・流山のフランス料理店「CONCERTO」の...
「鰆のコンフィ 西京味噌のクリームソース」フレンチ+和♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉・流山のフランス料理店「CONCERTO」の...
吉野家待望の親子丼 不適切発言にマジ切れした40女の食ルポ
 はい、突然ですがここで親子丼をどうぞ。  どうですか、鮮やかな玉子の黄色がおいしそうでしょう? ネギの緑も美しい...