スーパー店員から人妻探偵に転身!「壊し屋」なる依頼が #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-08-22 17:31
投稿日:2023-03-10 06:00

3社目でようやく合格

――なるほど。続けてください。

「探偵というのは、ドラマの影響でしょうか。『探偵学校』まであるほど、人気職業なんです。ただ、学校を卒業しても探偵事務所に就職できる確率はかなり低く、私の時は40人にひとりと言われていました。

 条件はまず自動車免許を持っていること。尾行には欠かせませんから。東京近郊の事務所を検索して、社長面接し、3社目でやっと合格しました。

チョイ悪オヤジ系の社長にドキドキ

 社長であるAさんは、年齢は50歳くらいの男性です。昔の言葉で形容するなら『筋肉質なチョイ悪オヤジ系』で、私はけっこうトキめいてしまいましたね。

 手前味噌ですが、私自身、妙な落ち着きがあるというか、友人からは『T子って肝が据わってるよね』『誰に対しても態度を変えないよね』と言われる性格なので、それが吉と出たようです。

 A社長は、私の顔を真正面から見据えて『普通、面接でここまで落ち着いている子は珍しい。社長面接というだけで、必要以上に頑張ります! と意気込んだり、逆にぺこぺこしたりする人間が多いんだけど、T子さんは肝が据わってるよ。気に入った』と、その場で合格をもらったんです。

 嬉しかったですね。合格したのはもちろんですが、最近はトキめくことが少なかったので、社長と一緒に働けるって(笑)」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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