性悪女の夫は黒ストッキングフェチ…倒錯プレイに溺れて #4

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-12-06 15:59
投稿日:2023-11-24 06:00

友人から再びの相談

――聞くほどにドキドキします。続けてください。

「彼とは存分にセックスを楽しんだわけですが、既婚者合コンで知り合った他の男性とも、同時並行で体の関係があって……。そんな折、再びユリさんから相談を持ちかけられたんです。

――沙雪さんのアドバイス通り、涼介さんに妊娠を伝えたの。

 疲弊した表情で彼女が言いました。

――で、彼は何て……?

――それがひどいの。開口一番『本当に俺の子か?』って疑いの目を向けてくるのよ。正直、彼の人間性を疑ったわ。

――本当にひどい……女にとって一番言われたくない言葉ね。

 私は『尻軽女が何言ってんの?』と心で吐き捨てながら、彼女の背をさすりました。

涙する友人に「まだ復讐は終わらない」

――本当に傷ついた。それで『もし、俺の子だったら堕ろしてくれ。お互い大人の遊びだろう』って言ってくるのよ。確かに既婚者合コンは割り切った大人の関係だけど、私の体への負担も考えず、いきなり堕ろせはあり得ない。あまりにもショックで……。

 そう泣き崩れてきたんです。

――つらかったわね。

 私は彼女の背中をさすりながら、心の中でほくそ笑みました。『調子に乗ってるからよ!』と腹の底で吐き捨てたんです。

――お腹の子は日ごとに育ってくるし、堕胎するなら早くしなきゃ……。費用は向こうが全額出すというから、それに従うわ。

――ひとりじゃ不安でしょう? 病院には私が付き添うから。

 思わずそう言っていました。

――本当? 沙雪さんがいてくれたら心強いわ。

 涙を拭きながら言うユリさんに、私は『まだまだ復讐は終わらないわよ』と薄笑みを浮かべたんです」

 続きは次回

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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