「推し活の私が韓国男子と交際?」アラフォー女性が告白 #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-09-03 13:55
投稿日:2024-04-12 06:00

ママの誘いで店に行くと…

 ママから『愛香ちゃん、今夜、店に来ない?』と連絡があったのは、2週間後ぐらいでしょうか。

――愛香ちゃん、いらっしゃい。座って。

 店に行くと、ママがカウンター席に座るよう促してきたんです。しばらくすると、店の入り口の引き戸がガラガラと開き、

――ママ、遅くなってすみません!

 声のほうに視線を流した瞬間、私は息をのみました。韓流スターさながらの長身男性が立っていたんです。

(誰? サイボーグみたいに完璧なスタイル!)

 身長は軽く185センチはあるでしょうか。切れ長の目と高い鼻梁が、完璧な黄金比を描いている感じ…。小顔のわりに手足が長く、パリコレモデルでも通じるスタイルです。

 声を出せずにいる私に、ママが、

――ソジュンくん、遅いじゃない。さあ、ここに座って。

 超美形男性を私の隣に座らせたんです。まともに目を合わせられずにいる私に、彼は軽く会釈して腰を下ろしたのが分かりました。

超絶美青年の正体は…

――愛香ちゃん、紹介するわ。ソジュン君よ。ボーイズアイドルを目指していたけど、今は友人の動画編集をしているの。

――えっ…アイドルを?

 私が聞き返すと、ソジュン君と呼ばれた彼がこちらを向き、頭をさげました。

――初めまして。ソジュンと申します。日韓のオーディション番組をいくつか受けたのですが、どこにも引っかからず、27歳になったのを機にアイドルはあきらめて、今は友人の会社を手伝っています。よろしくお願いします。

 そう笑みを向けられた時、私は目をしばたたかせました。

(なんて肌がキレイなの…シミひとつない…。鼻筋が通って唇の形もキレイ)

 まさに神が作った芸術品さながらの美貌です。よく見るとメンズメイクをしているのが分かりました。薄くファンデーションを塗り、眉を整え、アイラインも軽く引いています。メイクを差し引いても、透明感ある端整な顔立ちは、人間離れしていました。

オーディション番組の出演者が隣に…

――は、初めまして…愛香と申します。ボーイズグループの公開オーディションは、ネットでもよく見ていましたよ。失礼ですが、どちらのオーディションですか?

 私がドキマギしながら聞くと、

――『P』と『I』と『E』です。

 彼は大手事務所がプロデュースしているオーディション番組の名を挙げてきました。

――『P』なら観ていました。あら、もしかして、グループバトルでBTSの『I NEED U』でサブボーカルをしていた人…?

――そうです。見ていてくれてたんですね。嬉しいです。乾杯させてください。

――えっ。

『ほらほら、愛香ちゃん、乾杯よ!』ママはウィンクをしながらカウンター越しに腕を伸ばし、3人で乾杯をしたんです。

 日韓の女性から注目を浴びた有名なオーディション番組の一ファンとしては、平静でいられるはずがありません。

 すっかり舞い上がってしまい、どんな表情をしていたか、彼と何を話したか、どうリアクションを取ったか…。悔しいくらい嬉しさで記憶が曖昧なんです(笑)。

 覚えているのは、彼の美貌と白い歯、耳ざわりのいい低音ボイス、そして、夏の海を思わせる香水の匂いです」

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

エロコク 新着一覧


ホスト依存と買い物依存は根っこが同じ…女性たちが貢ぐなぜ
 ホストに貢いでしまう女性のことが、しばしば話題になります。その時なぜか、ホストは常に悪者扱い。「あんなに貢がせてヒドイ...
内藤みか 2019-03-07 17:24 エロコク
マッチングアプリで2回目デートに誘われるための2つの法則
 マッチングアプリを使った出会いも当たり前になってきましたね。月に何回もデート相手が見つかるようになっている方もいると思...
世界のTENGAのカップル向け商品 オススメは騎乗位か正常位
 先月から始まった「幸せになれるラブグッズ」ですが、幸せといっても、1人で感じる幸せ、2人で感じる幸せと、それぞれありま...
桃子 2019-11-12 04:34 エロコク
マッチングアプリで外国人とも出会えるこのごろですが……
 歌舞伎町で27歳の女性が、自称英国人の男性にバッグを奪われそうになったうえに刃物で切りつけられる事件が発生しました。女...
内藤みか 2019-03-04 06:00 エロコク
出会い編<1>精神的にも年齢的にも“一番遠い人”に一目惚れ
 わたしとひろし(非仮名w)の48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものか。ホッ...
興味はあるけど…“出会い系”で会える男性って本当はどう?
 最近、男女の出逢いのきっかけとしてめざましい発展を遂げている出会い系サイトやマッチングアプリ。  けれどプロフィ...
初めての中イキ体験できるかも 輪っかの持ち手がポイント
 目にした瞬間に「あ、これは気持ちよさそう」と思うバイブがあります。サイズや素材もそうですが、私はその形状を見てそう思う...
桃子 2019-11-12 04:34 エロコク
なぜ人気? 女ですがVRでアダルト動画観た感想を書きます
 今、アダルト動画ランキングに異変が起きています。大手動画サイトのランキングは、その半数近くがVR動画になっているのです...
内藤みか 2019-08-27 16:21 エロコク
常連客は若い男性…高齢者風俗嬢は世界的に増加するのかも
 あたらしいもの好きの作家・内藤みかです。最近は性風俗の高齢化について考えています。  人生100年時代と言われる...
内藤みか 2019-03-12 16:20 エロコク
まずは老人愛=ジェロントフィリアについてお話しします
 わたしとひろし(非仮名w)の48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものか。ホッ...
試したいけど言い出せない…「ソフトSM」おねだりの仕方
 女性もセックスに積極的になってきたとはいえ、まだまだ自分のやりたいことなど口に出すのは恥ずかしい、という人が多いのでは...
一目惚れしたローター…鮮やかなかわいい黄色が心躍らせる
 まだラブグッズを使ったことがないという女性には、まずバイブレーターではなくローターを使うことをオススメしています。昨今...
桃子 2019-11-12 04:34 エロコク
どちらも痛いけど…DVとSMの違いについて考えてみました
 こちらでは、はじめまして。作家の内藤みかと申します。私は、あたらしもの好きです。いろいろな新しいモノやコトを試したり観...
内藤みか 2019-03-06 20:31 エロコク
機能もルックスも超優秀…多彩に快楽を引き出す最新バイブ
 はじめまして、バイブコレクターの桃子です。これまで国内外のラブグッズ350種超を試してきた経験から、どんなグッズがいい...
桃子 2019-11-12 04:33 エロコク