フワちゃん&中丸雄一はほぼ全カット…やらかし芸能人を「消去」する番組編集はこう行われる

更新日:2024-08-22 17:03
投稿日:2024-08-22 17:00

 8月18日、日本テレビ系で「行列のできる相談所」が放送された。同番組には本来ならばレギュラー出演者でタレントのフワちゃん(年齢非公表)が出ているはずだったが、その姿はなかった。

 フワちゃんをめぐってはお笑い芸人やす子(25)への暴言リプライで11日から芸能活動を自粛していたほか、騒動を受けて日本テレビが同日に、収録済みの番組については「適切に対応する」と各メディアにコメントしていたため、視聴者の注目を集めていた。結果、番組にはフワちゃんが一瞬映り込むことはあったものの、コメントするシーンなどは皆無だった。

 20日、テレビ朝日系で「家事ヤロウ!!!」の2時間スペシャルが放送された。本来ならばレギュラー出演者でKAT-TUNの中丸雄一(40)が出ているはずだったが、本人は8月7日配信の「文春オンライン」に報じられた不倫問題で芸能活動を自粛中。また、テレビ朝日は同日に中丸について番組への今後の出演を見合わせるとしていた。結果、放送では中丸が一瞬映り込むことはあったものの、コメントするシーンなどは皆無だった。

■別のカメラで撮影していた別の芸能人を映した同じシーンで代用できる

 これら両番組だが、フワちゃんと中丸はどちらも収録現場にはいたにもかかわらず、その姿は「ほぼ全カット」。恐らく、番組スタッフの並々ならぬ努力の結果なのだろう。

 同志社女子大学でメディアエンターテインメントを研究する影山貴彦教授は、「放送までそれほど日数がない中で、可能な限り出演シーンをカットしていきます」と、出演者を抹消する際の具体的な作業について語る。

「時代が下るにつれて『スタジオの中で同時に回っているカメラ』の数は増える傾向にあります。結果、近年では多数のカメラが別の出演者を抜いていることがほとんどです。なので、カットすべき芸能人の姿が映るシーンが使われていても、その芸能人が話していなければ別のカメラで撮影していた別の芸能人を映した同じシーンで代用することが可能です」

 面倒な作業は増えるものの、そのシーンごとボツにする必要に迫られるとは限らないと明かす影山氏は、カット作業の技術的変遷にも触れた。

「デジタル化以降は『カットすべきシーンに映り込んでいる出演者の部分を切り落とし、残りの部分を拡大する』という、シーンの差し替えまでは至らないことも多いです。これは、収録時点でのVTRの解像度は放送の際の解像度よりもはるかに高いため、VTRを拡大しても放送の際には画質がさほど劣化しないためです」

■近年はプロデューサーレベルでは判断しきれない案件が増えている

 今回以外にも時折発生してきた、やらかし芸能人を消し去る際に発生するパニック。このような騒動が起きた場合、番組編集の現場はどのような騒ぎに見舞われるのだろうか。長年にわたって編集に携わっている某テレビ局のディレクターは「やらかし芸能人が出るか否かに対しては、日々ニュースを見るなどして常に気を張っている」と、臨戦態勢ぶりを明かす。

「やらかし芸能人が出た瞬間から局内はハチの巣をつついたような騒ぎになりますよ。基本的に番組への全責任はプロデューサーが負うため、当該出演者をカットするか否かはプロデューサーが判断することになりますが、場合によっては報道が出たとたんに局の上層部から『アイツを消せ!』という指令が出ることも珍しくありません」

 やらかし芸能人が出たとしても、現場レベルではその人物に対するバッシングは起きないことの方が多いというが、その思いが成就することは少ないという。

「番組制作の末端のスタッフは基本的に『出演者を守りたい』と思うわけですが、トップダウンで『抹消』を命じられたら従うしかないんです。また、近年はプロデューサーレベルでは判断しきれない案件が増えているような気がしますね」(同ディレクター)

 ひとたび芸能人がやらかすと、たくさんの人々が手を煩わされるのはもちろん、頭を抱える人の数も相当なものになるようだ。

  ◇  ◇  ◇

 八方塞がりの状況に追い込まれつつあるフワちゃん。しかし、そのような状況下でも起死回生の一手は失われていないという。

 ●関連記事【もっと読む】フワちゃんに起死回生の一手? 自撮り棒使いセクシー女優デビュー「脱いだらスゴい」説…では、フワちゃんが放てる究極の一手について伝えている。

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