更年期、私はこれで対処しています①漢方薬服用歴15年超、「意味あるのか?」と医師に尋ねた

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2024-11-06 06:00
投稿日:2024-11-06 06:00
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。
 第4話は「更年期、私はこれで対処しています①」。

SNS情報の網に引っかかってなるものか

 45歳で医師からも「そろそろ始まりました」と、更年期の診断をされてから、一番困ったことのは、自分にフィットする情報の不足だった。

 そもそも更年期障害とは、体が老年期へ向かうこと。ホルモンの衰退で、医者から「あ~、これは風邪ですね」と一般的な診断がくだる。決定的な症状というものはない。

「何か解消法はないだろうか…」

 医師から更年期障害の言葉が出て以来、現在も私は時折、検索サイトやSNSで調べてしまう。そんなことをしたところで、何の解決策も出てこないことは分かっているけれど、これがスナック菓子の『ポリンキー』のようにやめられない。そして毎度、妙な落ち込みを覚える。

「更年期に関する、一番大事な情報については、プロフへ!」
「ここだけの話、これが効きます!」
「このツボを押すだけでOK!」

 SNSで検索をすると、「更年期」を投入したアカウント名が大挙。か弱きおばさんたちを、なんとか捕獲しようとするアカウントの大網が押し寄せてくる。加えてインプレゾンビたちの襲撃も続く。これ、閲覧しない方が賢明です。


【こちらもどうぞ】更年期、それはある日突然に…45歳女の体が『倦怠感で満タン』になった【日日更年期好日 #1】

規則正しい生活との闘い、連敗中

 が、まだ懲りずに検索サイトを試すと、ヒットするのはほぼ婦人科のホームページ。どれも当たり障りのない、同じようなワードが並んでいる。そりゃ、結論のない症状なのだから、自分なりの答えを探しに病院へ行けという話だ。そしてよく読み込んでいくと、全ての医師の見解に共通する更年期対処法の記述がある。

「適度な運動とバランスの良い食事、水分量、睡眠で規則正しい、ストレスのない生活を送りましょう」

 出た。独身、アラフィフ、フリーランスの最大の敵『規則正しい生活』。何戦か重ねてみたものの、今のところ、全敗中である。酒肴や甘味から遠ざかり、毎朝6時に起きてジムに行って、23時にはブルーライトを断絶して、寝ましょうと。

 そんな大谷翔平か田中みな実のような、健全を絵に描いた生活が送られるわけがない。独身だけではなく、お子さんがいるお母ちゃんだって、家族に振り回されっぱなしなのだから、規則正しく生活ができるわけがない。

 すみません、熱くなったところで『規則正しい生活』敗者でございます。有象無象の世界に頼ろうとした自分が馬鹿だったと反省して、スマホを置く。いつか勝つぞ、と心に誓って。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


イケ“にゃんたま”に囲まれて…モテモテ女子も大変なんです
 きょうは大変です!  イケにゃんたまωωに迫られるモテモテ女子が困っちゃっています。  若くてちょっと強引...
5歳過ぎてもオムツがとれない…意外な“おねしょの原因”とは
「もう5歳なのにまだオムツが外せなくて」「小学校にあがってもおねしょしてしまうんです…」 思わず、えっ!! と驚かれるよ...
親の介護は家族総動員 あるある問題とその後にすべき行動3つ
 親の介護と聞けば、多くの人が不安を抱くはずです。「自分を育ててくれた親だけど……」と思う反面、親の介護をすることで自分...
我慢強いA型長女は返上! がんがくれた「キャンサーギフト」
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
父譲りの哲学“にゃんたま”を持つ「オペラ座」のクールな視線
 きょうはレアなツートンにゃんたまω。かっこいい見返り美男でドキッ!  タオマークの様にも見え、哲学さえ感じさせる...
ハート型で可愛い…アンスリウムは恋愛を具現化したような花
 だいぶ以前になりますが……ウチのお花屋さんに居た若い女性スタッフM子のお話でございます。  これがまた大変にブッ...
都会にいて幸せになれるの? 「田舎の女」が幸せな理由4選
 格差社会といわれる日本ですが、年収や学歴のみならず、都会と田舎の格差も広がっています。都会を生きる女と田舎を生きる女は...
「そっちに行っちゃダメ!」をなくす廊下のない保育園の魅力
 保育園の現場では、「廊下に出ちゃダメよ!」とスタッフが子どもに声をかけているところをよく見ます。しかし、すんなり戻って...
急ぎ足の隙間から…チラリズム“にゃんたま”は魅力たっぷり
 「にゃんたま」に、ひたすらロックオン! 猫フェチカメラマンの芳澤です。  正々堂々、見せつけてくれるにゃんたまω...
おひとりさま老後には備えが大切 今から意識すべき2つのこと
 近ごろのニュースを見ていると、年金の支給も思わしくないようです。超高齢化社会に向かっているというのに、日本の未来が不安...
あれもこれも試した! がん治療に役立つ「情報収集」虎の巻
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
汚れた毛並みは男の勲章 超貴重なワイルド三毛“にゃんたま”
 よ~く見てください。  恋のバトル真っ最中。にゃんたま君が最も忙しい季節に、少しカラダが汚れた三毛猫(柄が薄いタ...
部屋干しでもすぐ乾く!生乾きの臭いをさせない洗濯方法
 雨の多い梅雨時期には洗濯物が溜まりがち。重い腰を上げて部屋干しをしたのに、洗濯物から生乾きの臭いがしてうんざりしてしま...
花の蕾が秘めるエネルギー 恋愛運UPには暖色系を北に飾って
 これから日本も夏本番。  ここ数年、夏が来るたび思うのですが、ワタクシが中学生の頃になんだか必死に覚えた「ケッペ...
彼の家で“私の存在”を知らしめる神グッズは「洗剤」だった
 大好きな彼の自宅に、私物を置いて、他の女性へ“けん制”をしたいですか? モテる彼と付き合っている女性ほど、そんな心理に...
心が通じたかな? 肉球も一緒に披露してくれた“にゃんたま”
 にゃんたまωを見せてください!  いいよ~! オッケーにゃ~ん!  …と、なかなかすぐにいきませんが、どん...