48歳妻が1年以上“仮面夫婦”でいるワケ。結婚22年目「もっと若い頃に離婚していれば」と後悔する夏

並木まき ライター・エディター
更新日:2025-09-06 11:45
投稿日:2025-09-06 11:45

ダラダラと時間を無駄にしている

「弁護士に依頼すればいいとはわかっているんですけど、今さら弁護士を入れるのは費用面でもったいないかな? なんて考えちゃうんですよね。

 財産分与は夫との話し合いで“きっちり二等分”って文書を作ってお互いにサインをしたので、預貯金とか投資の分とかを洗い出してシンプルに二等分すればいいだけなんですけど、それも面倒くさくて…。

 しかも転居先を決めないとなんですけど、賃貸契約をする前に、家を見に行かないといけないじゃないですか?

 こう毎日暑いと、それもまた億劫で…。夏になってからは、一度も不動産屋にも行っていないんです」

 奈々子さんは、早く離婚を成立させたいのに、ダラダラと時間を無駄にしている自分に自己嫌悪を繰り返しているそう。

もっと若ければ…

「私ね、更年期のせいだと思っているんですよ。 もっと若ければさっさと着手してサクサク進められたはず。

 今は起きてしばらくすると、すぐ体が重いしダルいし。集中力も続かない。離婚に合意してから、もう夫のご飯も作っていないし、食事も別々。洗濯も基本は別。

 たまに私の気が向くと夫の分も一緒に洗っていますけど。だから家事の負担が減って、すごく楽です。

 でも、こんな状態で一緒に住んでいても、お互いにストレスですからね。早く動かないといけないのに、体がついてこないんです。

 まぁ、夫から激しく文句を言われるわけではないし、私が家にいるうちは毎月の生活費をこれまで通りに渡すっていう取り決めなので、助かっていますが…。

『別れましょう』『そうしましょう』で、離婚届を出せばいいだけじゃないから、この年齢での離婚は本当に大変。ああ、もっと若い頃に離婚していればよかった…」

  ◇  ◇  ◇

 夫は外泊する日もありますが、相手の行動を詮索する気にもならず、その生活ぶりはよくわからないと話す菜々子さん。

 菜々子さんは早く離婚を成立させたい思いと手続きの煩わしさとのはざまで、毎日モヤモヤしながら過ごしています。

 では、今のような夫婦の状況を夫のダイスケさんはどのように受け止めているのでしょうか。実は夫は夫で、妻とは異なる苦悩を抱えていました。

 次回に続きます。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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