あれ、蚊が寄ってこない? 虫も避ける“中年おばさん”の血…私の身体はそんなに「不味い」のか

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-10-29 11:45
投稿日:2025-10-29 11:45

久々の蚊とのご対面

 ところが最近(10月中旬)、雨の日に掃除をしていると久々にあのプ〜ンという音をきいた。

(え、まさか、蚊?)

 ちょっと嬉しくなっている。埃を出そうと何度か網戸を開閉しているうちに、蚊がうっかり入ってきてしまったらしい。キョロキョロとあたりを見回すと、アイツが飛んでいた。それもやや低空飛行気味でフラフラしていたので、ひょっとしたらもう刺されて血液を吸われたのかもしれない。なんだ、悔しい。せめてこの両手で仕留めてやろうと、昔取った杵柄(?)でパン! と、手のひらをあわせる音を立てながら蚊を捕まえようとした。が、あまりにも蚊と縁がなくなった期間が長かったのか、蚊を逃す。うぬぬ。加齢とともに俊敏さも失ってしまったらしい。

 退治をあきらめて、別の部屋の掃除をしていると、また蚊がついてきた。

(…あやつめ…今度こそ!)

 狙いを定めてパン! といったのにまた外す。もういい、好きなだけ血液を吸ってくれ。蚊との久々の対面は気持ちだけでも若くなった気がしたのに、結果的には惨敗だった。

 その後、植木鉢の近くで朽ち果てた蚊を見つけた。ティッシュで拾うと、私の血液は出てこなかった。なんだ、蚊も私と同じ年寄りだったから、フラフラと飛んでいたのか。おつかれさま。もう来年の夏も君たちと会うことはなさそうだよ。

小林久乃
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コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

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