油でわずか15秒
土鍋で炊いたご飯のおこげは美味しいけど、ツマミかというと、ちょっと違うような……。こちらの不信感を察したのか、福田さんが「まずは、食べてみてよ」とニヤリと笑って差し出しました。
板状のおこげは、昔懐かしいポン菓子のようなサクサクとした食感です。これだけならオヤツですが、アオサとメカブのタレをたっぷりのせると、驚き!最高のビールのツマミに生まれ変わりました。
「合うでしょぉ~」
感服せざるを得ない美味しさです。ダイエットのことはしばし忘れちゃいましょう。
「ご飯を板状にのばして3日干したら、油で15秒揚げるだけです」
アオサとメカブの和製ディップは?
「牛丼屋の並盛りほどの丼にメカブをたっぷり、アオサを加えたら、味の素を少々と醤油小さじ1杯ほどで出来上がりです。メカブのように粘りがある食材は、ほんのちょっとで味がつく。調味料は、文字通りちょっとでいい」
【材料】
・米 適量
・メカブ 200グラム
・アオサ 適量
・味の素 少々
・醤油 小さじ1杯
【作り方】
1. 揚げ油の温度は、菜箸から出る気泡が目安。すぐに出るのがベストで、10秒ほどで浮いてきたら1回返して5秒で油から引き上げる。
2. 味つけ済みのパックタイプのメカブなら、味の素も醤油も不要。アオサを加えるだけでいい。
3. 茶色の生メカブは、千切りにして湯通し。色が緑に変わったらザルに上げ、水気を切ったらアオサを加えて、味の素を少々と醤油を小さじ1杯。
本日のダンツマ達人…福田利明さん
▽ふくだ・としあき
埼玉県朝霞市出身。東京・銀座を中心に修業を重ねて、15年前に独立。丁寧な仕事で素材を引き立て、色鮮やかに、なおかつ惜しみなく盛り付けるのは、大柄な体格の“ヘビー級料理人”ならでは。
▽ふく田
築地で仕入れた新鮮な魚介を中心に、ひと手間加えた料理で客をもてなす。初めて訪れた人はまるで“一品料理”のような突き出しに驚く。「ゆっくり食べてほしい」との思いから、店は1回転のみ。ダッチオーブン仕上げの「やまゆりポーク」ほか名物料理多数。ミシュラン掲載。日・月曜休。PM6~9(LO)。
東京都江東区牡丹3―27―6
℡03・3820・5602
(日刊ゲンダイ2017年9月9日付記事を再編集)
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