シングルマザーの再婚問題…なぜ児童虐待が後を絶たない?

山崎世美子 男女問題研究家
更新日:2019-11-14 19:24
投稿日:2019-10-05 06:00

再婚相手に父親像を期待しないこと

 パパ父という再婚相手が登場しても、子供は新しいパパを「本当の親じゃない」と見ることは、父と子の関係性は元々極めて希薄な上に、ママを盗られたような気持ちになっています。本当のパパも嫌いじゃないし、なんでこの人が「今パパ」なのか? と自我も目覚める小学校中学年あたりになると、心理的な反発を強めます。

 再婚相手の立ち位置は、「家族の一員」くらいがベストでしょう。母親側も、過度な父親像を期待しないことです。親戚のオジサンくらいの感覚でいてもらう方が、望むことが少なくて腹も立ちません。そして、子供の前ではイチャイチャしたり性のニオイがするような行動は絶対的NGです。

 子供は母親にメスっぽさを感じると、嫌悪感を抱きます。母親を嫌いになるとステップファミリー崩壊の危険性が高まります。再婚相手に求める条件は、子供との距離を詰め過ぎず、厳しい言い方ですが出しゃばらないことです。ただ可愛がる事に徹してください。どう努力しても本当の親ではないのですから。

「もし彼に連れ子がいたら、心から愛せますか」

 私が相談者によくする質問です。「仲良くできるよう努力します」「どうかなぁ? 想像つきません」「私にも子供がいるので、大家族みたいで楽しそう」……。答えはさまざまです。この質問を自分に置き換えて考えてみると、連れ子再婚するパパ父の気持ちを推しはかることができるでしょう。

連れ子再婚したら子供はつくらない方が無難

 虐待事件の対象になるのは、多くが連れ子。結愛ちゃんの事件でも、新たに生まれた弟は、虐待されていません。ここがもう一つ重要なポイントです。

 連れ子再婚したら、子供はつくらない方が無難でしょう。母にとっては、連れ子も新しい子も血を分けた子供ですが、再婚相手にとって血を分けたのは2人目だけ。父の愛情は、2人目に集中しやすい。男性に虐待気質があると、連れ子がターゲットになりやすいのはそのためです。

 適切な距離感で親戚のオジサンを演じられる素質は、ママと連れ子を支配しないという重要な要素でもあります。そこでシングルマザーの方が再婚を考えたとき、しっかり相手と話し合った上で、こんな質問をしてみるといいでしょう。

「お互い仕事もあるし、子供はこの子だけでいいよね? いいパパにならず、遠くから見守ってくれればいいから。そんなふうにできる?」

 柔軟に対応できそうなことをイメージできる答えならいいですが、上から目線がチラッとでも見えたら、子供とぶつかったり、最悪の場合、虐待されたりするかもしれません。再婚の離婚率は50%。少しでも不安要素があれば、一度立ち止まって引き返すことです。

山崎世美子
記事一覧
男女問題研究家
「平成の駆け込み寺」として、人間関係、男と女をテーマとし、さまざまな悩みを抱える相談者に的確なアドバイスを送り、心のケア・親身なカウンセリングで一躍人気者となる。TV、ラジオ、雑誌、さらに講演会などからも依頼が多数。いま最も注目されている専門家である。YouTube「せみこの恋愛大学」毎週水曜配信中。
公式HPブログInstagramTikTok

関連キーワード

ラブ 新着一覧


男性が恐怖を感じる女性の恋愛暴走LINE…あなたは大丈夫?
 恋愛中の女性って、ついつい妄想してしまいがち。特に、LINEでのやりとりでは、相手の顔が見えないぶん、1人で勝手に暴走...
恋バナ調査隊 2021-05-08 06:00 ラブ
いい匂いの女は記憶に残る…男性を魅了する香りのテクニック
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。嫌でも汗ばむ季節の到来です。今年こそ香りを操れる素敵な女性になりたいものです...
山崎世美子 2021-05-08 06:00 ラブ
同居した途端…夫への愛がないことを悟ってしまった妻の決断
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2021-05-08 05:56 ラブ
愛はなかった…離婚に同意するも話し合いで揉める夫の本心
「冷酷と激情のあいだvol.38〜女性編〜」では、コロナ禍だからこそ、別居婚を経て同居婚になった途端に、離婚を選ばざるを...
並木まき 2021-05-08 05:57 ラブ
キスの場所には意味がある♡ パーツ別に隠れた14の男性心理
 恋人同士が愛情を伝えるために交わす、「キス」。実は、キスには場所ごとに意味があるのをご存知でしょうか? 今回は、厳選し...
リタ・トーコ 2021-05-07 06:00 ラブ
好きじゃない男性と付き合う5つのメリット&ポイントとは
「彼氏がいる」と聞くと、多くの人は「彼のことが好きだから付き合っている」と思うでしょう。しかし、恋愛のはじまり方はさまざ...
恋バナ調査隊 2021-05-07 06:00 ラブ
年下男性からの好感度アップ!年上女性のLINEメッセージテク
 最近、LINEでのモテメッセージの傾向に変化が起きています。スタンプを散りばめた派手なメッセージよりも、落ち着いたオト...
内藤みか 2021-05-06 06:00 ラブ
結婚に失敗する人の特徴&後悔しないためのチェックポイント
「いつか素敵な人と結婚して幸せになりたい」と、思っている人は多いでしょう。しかし、現実はそう甘くはありません。今では、3...
恋バナ調査隊 2021-05-06 06:00 ラブ
いくつ当てはまる? モテない女性の共通点5つ&卒業する方法
 女性の中には、「どうして私はモテないのだろう?」と、疑問を抱いている人がいます。自分のことは1番分かっているつもりでも...
恋バナ調査隊 2021-05-05 06:01 ラブ
同棲彼氏とのマンネリに悩まない!ラブラブに過ごす方法とは
 カレと同棲を初めてある程度月日が経過すると、お互いにいい意味でも悪い意味でも慣れてしまい、コミュニケーションが少なくな...
若林杏樹 2021-05-05 06:00 ラブ
付き合っていることを隠す彼氏の男性心理5つ&NG行動は?
 せっかく彼氏ができても、付き合っていることを周囲に隠されていると、「もしかして遊ばれているのかな……」「私を紹介するの...
恋バナ調査隊 2021-05-04 06:00 ラブ
理系女子の恋愛あるある5つ♡ 相性バツグンの男性の特徴は?
 いつも理論的な、「リケジョ」こと理系女子。頭の回転が早くて、なんとなく甘えるのが苦手そうな彼女たちは、いったいどんな恋...
恋バナ調査隊 2021-05-03 06:00 ラブ
一番に顔が思い浮かぶのは…? パートナーとの価値観の違い
 うれしいことやつらいことがあった時に、いちばんに思い浮かぶのは誰の顔ですか? 誰に真っ先に伝えたいと思うでしょうか? ...
七味さや 2021-05-03 06:00 ラブ
やっぱりピュアな人が一番モテる♡ 心が綺麗な女性の特徴7つ
 心がピュアな女性というと、真っ白くて純粋な心を持ち、人の苦しむ姿に涙する……なんて、まさに、“デキた人柄”を思い浮かべ...
恋バナ調査隊 2021-05-02 06:00 ラブ
ルノルマン占い〜5月の恋愛運〜 後半の混乱期を乗り切るには
 ルノルマンカードとは、18世紀に活躍していた歴史上有名な占い師であるマダム・ルノルマンの占いから生まれたカードで、トラ...
七色翡翠 2021-05-01 06:00 ラブ
この人とはもう無理…法律婚を解消し事実婚を望んだ妻の胸中
「冷酷と激情のあいだvol.37〜男性編〜」では、法律婚をしていた妻から「事実婚」への変更を提案され、どうしても受け入れ...
並木まき 2021-05-01 06:19 ラブ