肝はパッセして
サンマといえば、刺し身と塩焼きが定番ですが、大城さんはひとひねりします。
「ひねるというほどのことはありません。サンマを塩焼きにしたら、骨を取り除いて、食材をフードプロセッサーにかけるだけですから」
このメニュー、記者が取材に訪れたときの日替わりメニューのトップに並んでいました。毎年、秋の名物は、バゲットが4枚ついて450円。最高値の和牛ホホ肉の赤ワイン煮でも1200円。「お客さんが来やすいように」と手の込んだ一品一品はボリューム満点で、CP抜群。フードは、お任せで頼むと、2品700円~とさらに安くなります。
「リエットは、豚肉のほか、サバやイワシなどの青魚もいいですが、サンマは肝が使えるのがミソ。肝をパッセ(裏ごし)して加えると、コクが生まれるんですよ」
なるほど、バゲットにたっぷりのせて口に運ぶと、サンマのウマ味が口いっぱいに広がります。コクがありながらも、しつこくないのは、肝とクリームチーズのほか、レモン汁をプラスしているから。ワインはもちろん、焼酎や泡盛にもよく合います。
「飲みながら食べるのが好き」という大城さんならではの楽チンで最高のおつまみです。
東京から観光で訪れたという銀座のママも、「そんなに簡単なら、ウチで出そうかな」と笑っていましたよ。
【材料】
・サンマ 2匹
・クリームチーズ 100グラム
・レモン汁 10㏄
・白ワイン 10㏄
・ニンニク 10グラム
・塩 少々
・コショウ 少々
【レシピ】
1. サンマを塩焼きにする。
2. サンマの骨を取り、肝はパッセする。
3. 2とクリームチーズなどの材料をすべてフードプロセッサーにかける。バゲットは好みで焼く。
本日のダンツマ達人…大城忍さん
▽おおしろ・しのぶ
四川飯店で四川の調理法をマスターすると、フレンチ店で修業。ソーセージも好物で、その作り方を会得。「自分が好きなものを出していたら、こんな店になっちゃった」
▽Refuge
パテ・ド・カンパーニュや和牛ホホ肉の赤ワイン煮とともに、水餃子と汁なし担々麺。不思議なメニュー構成ながら、どれも超本格的。予約必須。
沖縄県那覇市安里388-10
℡098・911・4856
営業時間 17時30分~25時。火曜定休
(日刊ゲンダイ2018年10月2日付記事を再編集)
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