刻んだ生のフェンネルと和えて
シェフの小山内さんは、中国料理好きの間で「あのナポレオンフィッシュの元料理長」として知られています。ナポレオンフィッシュとは、かつて麻布十番にあった店で、中国南西部の少数民族が作る発酵調味料や乳酸発酵させた漬物、発酵大豆、発酵唐辛子、発酵ベーコンなどを使った料理を軸にしていました。
そのためか、4年前に独立して開いた「蓮香」を“発酵中華の店”と思っている人がいますが……。
「『蓮香』のコンセプトは、中国の田舎料理と野菜。たまに発酵食品が入っているよ、というくらいです」(小山内シェフ)
その言葉通り、今回紹介いただく料理も野菜が中心。今の季節なら、生のフェンネルがスーパーのハーブコーナーで手に入ります。夏の間に何度も作りたくなる一品です。
【材料】
・ジャガイモ(できればメークイン) 1個
・生のフェンネル
・塩 小さじ半分
・砂糖 少々
・コショウ 少々
・ゴマ油大さじ 2杯
【作り方】
1. ジャガイモの千切りを5分間水にさらし、沸騰した湯で2分間ゆで、5分間冷水にさらす。
2. ジャガイモの水気をよく切ってボウルに入れる。刻んだ生のフェンネル小さじ1杯と塩、砂糖、コショウ、ゴマ油を加えて和える。
本日のダンツマ達人…小山内耕也さん
▽おさない・こうや
1976年、青森県生まれ。老舗中国料理店を経て、個性的な味を追求する渋谷の名店「月世界」へ。2012年、麻布十番の「ナポレオンフィッシュ」の料理長に就任。中国の少数民族料理のメニューを軸にした同店は食通を魅了。15年冬、独立して「蓮香」をオープン。2人のシェフとの共著「ハーブ中華・発酵中華・スパイス中華」(柴田書店)が好評。
▽れんしゃん
店名の下に続く「郷村菜 蔬菜」は、中国語で「田舎料理、野菜」という意味。中国江西省撫州市を皮切りに、中国辺境の地を訪れては、その土地ならではの料理を習得。現在も年4回、食材などの買い出しを兼ねて中国各地を訪ねる。料理は10皿以上で構成される「おまかせコース5900円」のみ。紹興酒やナチュラルワインはすべて2900円。東京都港区白金4―1―7。
(日刊ゲンダイ2019年8月20日付記事を再編集)
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