日本人好みにはワケがある
セビーチェとは中南米の「魚介マリネ」として親しまれるメニューですが、もともとはペルーに移住した日本人が、“酢の物”の代わりとして考案したといわれます。日本人好みのおつまみです。
「ポップコーンと一緒に食べるのが南米風です。最初は違和感がありましたが、日本酒やビールと合わせて食べるとクセになります。マリネと軽い食感のポップコーンがよく合います」(東料理長)
グレープフルーツの代わりにオレンジジュースなど柑橘系のジュースならOK。酢の物なので、作り置きで数日間味わえるのも助かります。魚介はほかにタコやイカでもおいしいです。しめさばにマスタードを塗ったのは理由があります。
「光りものはカラシを塗ることで味が締まるだけでなく、赤ワインとの相性もよくするんです」
東料理長は今までも毎週、あらゆる品種のワインをたしなみながら、食材や調味料との相性を勉強しているんだとか。
【材料】
・しめさば(刺し身用) 5~6切れ
・ホタテ(同) 5~6個
・玉ねぎ 4分の1玉
・きゅうり 1本
・にんじん 2分の1本
・パプリカ 1個
・ナッツ 適量
・グレープフルーツジュース 100㏄
・レモン汁 4㏄
・はちみつ 50グラム
・塩 4グラム
・こしょう 少々
・マスタード 少々
・EXオリーブオイル 適量
【レシピ】
(1)刺し身用にスライスされたしめさばの裏にマスタードを塗る。
(2)玉ねぎはスライスし、きゅうり、にんじん、パプリカも食べやすく薄切りする。
(3)1と2とホタテを入れたボウルにグレープフルーツ果汁などの調味料をすべて入れて和える。最後にEXオリーブオイルをかけて、ナッツをまぶして完成。
本日のダンツマ達人…東正俊さん
▽東正俊(ひがし・まさとし)
1962年、三重県出身。霞が関レストラン「キャッスル」ほか、都内数店でフランス料理の修業を重ねた。1998年に「銀座エスコフィエ」の系列レストラン「カーヴ・エスコフィエ」の料理長に。2015年から同店の料理長を務める。
▽銀座エスコフィエ
創業1950年、フランス料理の皇帝と称されたオーギュスト・エスコフィエの調理法を忠実に守りつつ、愛されてきた老舗。野菜ソムリエ第1号で、銀座エスコフィエ代表のKAORU氏が全国から厳選した旬の食材を調達し、同店では伝統的な技法を大切にしつつ、アンチエイジングなど新ジャンルも取り入れている。また、料理に欠かせないのがフランスの文化であるワインで、仕入れルートと温度管理にこだわり最高の状態で提供する。東京都中央区銀座5―4―15。
(日刊ゲンダイ2019年10月2日付記事を再編集)
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