驚愕!ずぼらな“口腔ケア”がアナタの人生を残酷に変える…!

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-02-12 07:39
投稿日:2021-02-12 06:00
 口腔ケアを怠ってしまうと、認知症をはじめ、さまざまな病気が起こると問題視されるようになった昨今。しかし、その受け止め方は人それぞれです。筆者の周囲にも「食事のたびに歯磨きをし、2カ月に1度は歯のクリーニングに行く」というマメな方もいれば、「4年くらい歯医者さんに行っていない」「歯を磨かずに寝ることが週に5日はある」という方までおり、驚いています。
 コロナ禍の現在、人生をも大きく変えてしまう「口腔ケアの大切さ」に筆者が迫ってみました。今回、取材にご協力くださったのは、髙木歯科自由が丘クリニック院長・髙木謙一先生です。髙木先生のWEBサイトは、コラムの最後に掲載しております。

1. ひきこもり

 歯のケアを怠って、ひきこもり?と、驚かれる方も多いことでしょう。しかし現在、歯科業界では「オーラルフレイル(口腔機能の低下症)」が問題になっており、かなり重大な負のスパイラルが蔓延しています。

 簡潔に説明すると、

1. 口腔の筋肉や活力が衰えて、食物を噛めなくなる。
2. 食物を噛めなくなると、栄養が満足に摂れず、身体機能が低下し、要介護におちいってしまう。
3. 咀嚼(そしゃく)機能の衰えにより、食事の際にむせてしまう。また、話をする際にかつぜつが悪く、発音障害も起きてしまう。
4.「食べられない」「以前のように、うまく話せない」状態になると、メンタルが落ちこみ、社会性の欠如も起こる。外出や運動も少なくなり、身体機能が低下する。
5. 結果、ひきこもりになっていく。

 このような負の連鎖があるそうです。いかに口腔ケアが大切か理解できますね。

2. アルツハイマー型認知症患者の脳内から歯周病の菌を発見!

 近年、認知症でもっとも多い「アルツハイマー型認知症」の方の脳内から歯周病菌が見つかったことが、話題となっています。

 アルツハイマー型認知症では、脳に「アミロイドβ」というたんぱく質が溜まって発症します。この恐ろしいアミロイドβは、歯周病菌の毒素が入って増加するそう。

 見方を変えれば、口腔ケアをしっかりしていると、脳が健康な状態を保てるということですね。ここでも、口腔ケアの重要性を物語っています。

3. 口腔ケアをおこたり、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)で亡くなる人続出!

 日本人の死亡原因は、一位が心疾患、二位がガン、三位が肺炎と言われています。

 肺炎の中でも、特に高齢者に多いのが「誤嚥性肺炎」。これは、食物や口腔の細菌が、誤って気管や肺に流れこんでしまうのが原因です。

 震災死においても、誤嚥性肺炎が最多数を占めたそう。災害時は、断水や水不足により、歯磨きなどの口腔ケアは十分にできませんよね。命を守るため、食物や寝る場所の確保に重点が置かれ、歯磨きなどはあと回しとなってしまいます。

 結果、口の中の細菌は急激に増え、歯周病菌を含んだ唾液を誤嚥してしまったため、肺炎を発症する人が急増しました。これが、死につながったのです。

 人工呼吸器もまた、殺人兵器となってしまう場合があるそうです。

 新型コロナウィルスでウィルス性肺炎を起こした際、人工呼吸器によって新鮮な空気と一緒に、なんと口腔細菌も肺に流れやすくなるそう。それが、人工呼吸器による肺炎(VAP)を発症してしまうのです。

 命を救うはずの人工呼吸器が、口腔ケアをおろそかにしたため、細菌も肺に流れて死に至らしめる――本当に痛ましいことです。

 ◇  ◇  ◇

 いかがでしたか? いかに口腔ケアが大切か、ご理解いただけたかと思います。

 今回は3項目に絞りましたが、これは氷山の一角にすぎません。

 口腔ケアを軽視していると、体調はもちろん、家族や友人とのかかわりあい、ひいては人生までをも大きく変えてしまうのです。どうか今一度、ご自身の「口腔ケア」を見直してみませんか?

監修医師紹介

 なお、今回お話をうかがった髙木謙一先生のクリニックはこちらです。

 →髙木歯科自由が丘クリニック

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ビューティー 新着一覧


20代メイクフェチがお伝えしたい! 劇的に垢抜ける「ハイライト」術
 アラフォー女性のみなさん! ツヤ肌に見せたいからといって、顔中あちこちにハイライトをのせてギラギラにしてしまっては、せ...
「漢方の基本」プレ更年期世代の素朴な疑問10【専門家監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
amazonで常に上位!男を惑わす「フェロモン香水」試したら
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
単品より定食!? ダイエット中なのに外食が多い人のメニュー選び
「外食=太りやすい」というイメージが強いため、ダイエット中はできるだけ避けたいと思う人も多いはず。でも仕事が忙しいと、つ...
“ヘアアレ”下手回避!意外と知らない「スタイリング剤」の種類&選び方
 女性にとって、ヘアスタイルは重要なポイント! 毎朝、鏡に向かって髪の毛と格闘している人も多いのではないでしょうか。理想...
マスクを外したくないけどー!素顔バレの葛藤を乗り越える法
 コロナ禍でマスクが欠かせない生活が3年も続いています。最初は息苦しさを感じていたものの、いざマスクを外すとなると、マス...
黒ゴム注意報発令!「老けて見えない」まとめ髪で脱おばさん
 まとめ髪をした自分が鏡に映って、「なんか老けた?」と悲しくなったことはありませんか? 若い頃は、何も考えずにささっとま...
プチプラでアイメイク格上げ!一周回ってキャンメイク&セザンヌが良き♡
 私はいまだにマスクをつけて外出する機会が多く、そんな時はアイメイクしかしていません。そしてマスク姿だと、何だか街中全員...
糖化はお疲れ女性の敵!若さを保つ食事法5選【専門家監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
「ノーズシャドウ」アラフォーの“ケバ・ダサ”残念テクを解説
 眉から鼻にかけてノーズシャドウを入れることで、簡単に彫りが深いハーフのような目鼻立ちの顔に見せられるため、最近では数年...
アンミカ歯磨き粉「ミカホワイト」でホンマに歯は白くなる?
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
衣紋掛けはTPOで!40代赤っ恥“秋冬ファッション系死語”7選
 ファッション用語は、時代によってどんどん様変わりしていきます。常に流行をチェックしていない限り、知らない間に若者にはま...
目頭切開ラインが人気!マル秘テク4つでマンバギャル回避
「目頭切開ライン」とは、目頭の部分に“ちょんっ”と切り込みを入れたようにアイライナーを引いてつくるラインのこと。この目頭...
使用期限は? 固まったら? 古いマニキュアの正しい捨て方
 マニキュアの捨て方を知っていますか? もしかしたら、「いつも適当に捨てていた」なんて人もいるかもしれませんね。でも、間...
正月太りは「五行別ダイエット」で解消する!【専門家監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
20代からやっててよかった美容法6選! 逆に後悔したのは?
 20代の頃はみんな若々しくて美しいもの。でも、本当に大きな差が出るのは40代以降だと知っていますか?  20代からど...