肉汁が口にジュワーッと…「肉焼売」焼売オン焼売のぜいたく

コクハク編集部
更新日:2021-12-17 06:00
投稿日:2021-12-17 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・駒場東大前の「菱田屋酒場」の菱田アキラさんに、口に入れると肉汁がジュワーッとあふれ出す「肉焼売」のレシピを教えていただきました。

最低でも2時間冷蔵庫で冷やす

「菱田屋」の夜の名物、肉焼売(シューマイ)は酒場でもオンメニュー。蒸籠の蓋を開けた瞬間、皮からもりっとはみ出た肉だねの迫力は相変わらずで、思わず笑ってしまいます。

「普通は肉だねを皮の中におさめて平らにし、上にエビやグリーンピースを飾るんだけど、あれがどうも好きではなくて。もっと迫力を出したかったので、あえて肉だねをはみ出させてます。焼売の上に焼売がさらに乗っかっている感じ、2階建てのロンドンバスのイメージです」

 ひき肉ではなく、豚肩ロースの塊肉を粗く刻んでいるので肉々しさ満点。口に入れるとあふれんばかりの肉汁がジュワーッ。おいしさのコツは、角切りの玉ネギに片栗粉をまぶし、余分な水気を出さないこと。

「肉だねは練りたてを包んで蒸すと形が決まらないので、最低でも2時間冷蔵庫で冷やすことも忘れずに」

材料 (12個分)

・豚肩ロース塊肉 500グラム
・玉ネギ 3分の1個
・片栗粉 大さじ1
・焼売の皮 12枚
・練り辛子、しょうゆ 適量

【A】
・オイスターソース 大さじ1
・砂糖 大さじ1
・ごま油 大さじ1
・塩 小さじ1
・こしょう 少々

レシピ

(1)豚肩ロース塊肉は5ミリ角に切り、さらに粗く刻む。玉ネギも5ミリ角に切り、片栗粉をまぶす
(2)ボウルに豚肉を入れて【A】を加え、ボウルに叩きつけるようにしながら手でしっかり練り混ぜる。豚肉が白っぽくなり固まってきたら玉ネギを加えてざっと混ぜ、冷蔵庫に入れて2時間ほど冷やす
(3)肉だねを12等分し、皮から大きくはみ出るように1個分の肉だねをこんもりと乗せ、くびれを作るように包む
(4)蒸気の上がった蒸し器に入れ、強火で13分ほど蒸す。器に盛り、しょうゆ、練り辛子をつけていただく

本日のダンツマ達人…菱田アキラさん

▽菱田アキラ(ひしだ・あきら)
 1975年、静岡県生まれ。料理人だった父親の影響で飲食の道を志し、高校3年間でフランス料理以外のすべての飲食店のアルバイトを経験。卒業後は地元のみりんメーカーに就職した後、すし職人を目指して上京するが、テレビ番組「料理の鉄人」を見て炎の料理に引かれ中国料理に転向。20歳から名店「文琳」(現在は閉店)で5年間修業の後、際コーポレーションで「紅虎餃子房」などの立ち上げに携わる。2002年に結婚し、妻の実家である定食店「菱田屋」の5代目となり、4代目と一緒に店を刷新。メニュー拡充や食材のグレードアップで行列の絶えない店に。現在は今年7月にオープンした「菱田屋酒場」で腕を振るう。

▽菱田屋酒場
 創業約120年の歴史を持つ定食店「菱田屋」から徒歩30秒のところにある酒場。黒板には30種類ほどの日替わりつまみがずらりと並び、お酒はビール、日本酒、焼酎はもちろん、サワー、ハイボール、ワインまで何でもあり。東京都目黒区駒場1-11-12。

(日刊ゲンダイ2021年12月4日付記事を再編集)

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