やさしくしみる「ビシソワーズ」ほのかなニンニク風味が魅力

コクハク編集部
更新日:2021-12-19 06:00
投稿日:2021-12-19 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「bar NIKOKO」の乾喜代子さんに、疲れた胃にやさしくしみる「ビシソワーズ」のレシピを教えていただきました。

市販のチキンブイヨンとチューブのすりおろしニンニクでも

 銀座らしからぬといっては失礼ですが、気取らないアットホームな雰囲気が魅力。一日の終わりにふらりと立ち寄りたくなる店です。

 席につくと、突き出し代わりに供されるのがこのビシソワーズ。冷たいジャガイモのポタージュが、疲れた胃にやさしくしみわたります。

「最初にスープを胃に入れておくと、悪酔いしづらいでしょう? 店で出すビシソワーズは自分でチキンスープを仕込んでいますが、1杯目にハイボールを飲まれるお客さまが多いので、ニンニクも一緒に煮込んで風味をつけています。面倒なら市販のチキンブイヨンとチューブのすりおろしニンニクで十分。寒い季節は、ご希望があれば温めてからお出しします」

 ほのかなニンニクのコクが実にお酒に合います。

材料 (2人前)

・ジャガイモ 1個
・タマネギ 小1個
・チキンスープ 200ミリリットル
・牛乳 200ミリリットル
・ローリエ 2~3枚
・ニンニク 適量
・塩 適量
・粗びきコショウ 適量
・バター 適量
・ディルなど飾りのハーブ 適量

レシピ

(1)一口大に切ったジャガイモ、タマネギをチキンスープで軟らかくなるまで煮る。この時、すりおろしたニンニクを加えるのがポイント。ローリエもぜいたくに2~3枚投入する
(2)軟らかくなったら好みでバターを加える(なくてもよい)。さらに牛乳を加えて塩、粗びきコショウで味を調えたら、ひと煮立ちさせる
(3)火を止め粗熱を取ったらミキサーにかける
(4)ザルでこして、冷蔵庫で冷やす
(5)器に盛ったら仕上げにディルやパセリなどのハーブをひとつまみ

本日のダンツマ達人…乾喜代子さん

▽乾喜代子(いぬい・きよこ)
 東京生まれ。高校卒業後、マグロの輸入会社に就職したことがきっかけで食への関心が一気に高まり、食べ歩きに邁進(まいしん)。趣味が高じて「食堂のようなバー」を開業するに至った。料理は自己流で、おいしいものに出合ったら自分なりの工夫でアレンジ。バー経営歴は39年に及ぶ。帽子がトレードマークで、楽しいおしゃべり目当てに訪れる客も多い。

▽bar KINOKO
 店名は喜代子ママの愛称から。席料5000円で、客の空腹具合に合わせてツマミを次々と出してくれる“銀座の深夜食堂”。壁一面に漫画「ゴルゴ13」全202巻が並んでいるのは、作者の故さいとう・たかを氏が常連だったため。以前はステーキの名店「かわむら」の上階に店を構えていたが、今年10月から現在地に移転して新装オープン。カラオケ設備もある。東京都中央区銀座8-2-10 銀座誠和シルバービル9F。

(日刊ゲンダイ2021年12月7日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


甘辛い味付けがやみつきになる「手羽中のコックオーヴァン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
「マグロブツのニラ醤油和え」ひとひねりしたタレが美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商店」の酒井英彰さんに、...
簡単だけど奥深い味「アンチョビー入りガーリックトースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
カッテージチーズをかけるだけ…究極の「簡単カプレーゼ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
和と洋をミックス「牛肉とジャガイモのすき焼き風ミルク煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
まるでステーキ! 分厚さが魅力の「ポークのしょうが焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインに「モルタデッラとタレッジョのクロスティーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
生クリームのコクが決め手「カニとブロッコリーのサラダ 」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
簡単だけど見た目は華やか「千枚漬け寿司」おもてなしにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、手軽...
つぶ貝をエスカルゴに見立てた「つぶ貝のガーリックバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
お酒にも合う「さば缶ごはん」 土鍋で炊くとさらに美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「クリームチーズ醤油漬け」味噌漬けよりもシャープな風味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
クミンシードが香る「干し芋の熱々スパイシークミンバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
暑い日に食べたい「蒜泥黄瓜(キュウリのニンニク和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「モヤシのスパゲティ」お安いモヤシで作る簡単イタリアン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
「ちょっとタイム、車エビとこしょう」熱々をカリッとどうぞ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...