青森のソウルフードで「切込みのピザ」 発酵食品の三重奏

コクハク編集部
更新日:2022-01-10 06:00
投稿日:2022-01-10 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さんに、青森のソウルフードを使った「切込みのピザ」のレシピを教えていただきました。

3つの発酵食品がスクラム

 ある日の日替わりメニューに「青森ピザ」とありました。思わせぶりなネーミングの正体について尋ねると、「ニシンの切込み」と「南蛮味噌」をトッピングしたもので、「青森のソウルフードが手を取り合ったどこか懐かしいピザです」と間口さんはニンマリ。

 ニシンの切込みは、生のニシンに米、塩、唐辛子、調味料などを加えて発酵させた郷土料理。同じ地域で親しまれている南蛮(唐辛子)を加えて発酵させた味噌と、何かと便利な細かくカットされたチーズという3つの発酵食品が、複雑なうま味を生み出すべくスクラムを組んでいるというわけです。

「ニシンの切込みは昔からごはんのお供として重宝されていますが、ピザの具としても驚くほど合うんですよ」

 ピザシートは、クリスピーな生地をチョイスするのがロックフィッシュ流。誰かとシェアするまでもなく、ひとりで1枚ペロリと平らげられるおつまみピザは、ビールもいいですが、日本酒と合わせたいものです。

材料

・ピザシート(直径20センチ)  1枚
・ニシンの切込み  20グラム
・南蛮味噌  10グラム
・シュレッドチーズ  50グラム
・ミョウガ  2分の1個

レシピ

(1)ピザシートに南蛮味噌を薄く塗り、ニシンの切込みをまんべんなくのせる。刻んだミョウガを散らし、シュレッドチーズをまぶす
(2)トースターでチーズが溶けて焼き色がつくまで焼き、8等分にカットして皿に盛る。ディル(分量外)をあしらって出来上がり

本日のダンツマ達人…間口一就さん

▽間口一就(まぐち・かずなり)
 愛媛県生まれ。大学在学中から大阪の「サンボア」で働き、北浜で「ロックフィッシュ」を立ち上げ、2002年、銀座に出店。ハイボールと缶つまブームの仕掛け人となった。築地場外やスーパーに足しげく通い、気になる食材を物色してはあれやこれやと新しいメニューを妄想。第2の故郷と愛してやまない青森の食材にも精通する。おつまみ&レシピ本の著書多数。

▽ロックフィッシュ
 氷なしハイボールの聖地で、3時のおやつタイムから飲める。店主こだわりのおつまみは、食べる人がわくわくするような工夫を凝らした品々が並ぶ。迷ったら、白和えやサンドイッチをぜひ。新型コロナ以降、酒販免許を取得。店主が厳選したワインも購入できる。東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル7階。

(日刊ゲンダイ2021年12月21日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


誰が作っても失敗しない!「棒々鶏」は簡単&作り置き向き
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
「豆腐と玉ねぎのからし和え」自家製からしドレッシングで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「厚切りベーコンの酒粕漬け」あぶった香りだけでも飲める!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の立ち飲みの割烹料理店「さかづき」の坂...
「マカポテサラダ」銀座の女性への心配りが込められた一品
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食とワインのお店「時喰み」の佐々木...
天日干しで甘さを引き出す「大根の醤油漬け」のひと手間
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・幡ケ谷にある「餃子の店 您好」の野坂由郎さ...
「チーズのカリカリ焼き」じっくり弱火でチーズを焼くだけ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷にある「小料理 百けん」の松﨑友江さん...
「ウナギと卵のオープンサンド」ふわとろでボリューム満点!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・水天宮のワイン酒場「富士屋本店 日本橋浜町...
これは反則ワザ!「ウニじゃがバター」でねっとり感を堪能
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のダイニングバー「麦酒屋るぷりん」の海...
【豆苗まるごと豚バラ鍋】ごま油はひと工夫で香味アップ!
 鍋のシーズン真っ盛り。市販の鍋スープもいいですが、いつも同じ味でちょっと飽きたなぁというときにおすすめの鍋を紹介します...
ぐっち夫婦 2020-02-13 15:20 フード
「キウイのカツレツ」キウイの“皮”が食感のアクセントになる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のフレンチレストラン「トキヤ」の飯...
「ニンジンとレーズンのクミン風味」シンプルな素材と香り
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・白銀高輪の中華料理店「蓮香」の小山内耕也さ...
「ミニトマトのナムル」漬けダレがトマトの甘味を引き立てる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・谷中の焼肉店「焼肉 炭聖」の許聖周さんに、...
スイーツ系おつまみ「黒豆クリームチーズ」で正月の箸休め
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の居酒屋「さかなとお酒 うぉんたな」...
「とこぶしの唐揚げ」間接的に火を入れてうま味を逃がさない
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の土佐料理店「トサ ダイニング おきゃ...
「大人のオムライス」鶏肉の中に焼き飯をたっぷり詰めて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は広島市・鷹野橋駅の鉄板料理店「こぱん亭」の鬼頭典...
「アミエビキムチ」うま味を引き出すのはひとつまみの砂糖
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の割烹「銀座魚勝」の柳橋克彦さんに、和...