モラハラを理由に妻から離婚を突きつけられた男性の言い分

並木まき ライター・エディター
更新日:2022-02-04 15:37
投稿日:2022-01-29 06:00

生活費以外のお金は自分のために使う

「僕は会社を経営しているので、その付き合いも多く、夜はほとんどが外食だったんですけど、それも深雪は“浪費”って言っていましたね。

 あ、今はコロナ禍なので以前ほど外食はしていませんよ。当時の話ですね。

 それも調停では“浪費家な夫”って言っていたみたいだし、腹が立って仕方ありません。

 専業主婦をしていた深雪には、月15万円の生活費を渡していました。十分ですよね? それ以外のお金は、僕が稼いでいるんだから当然、僕が使っていました。

『あなたが飲み食いに使うお金より、生活費のほうが少ないのはおかしい』って深雪はずっと言っていたけれど、そんなの僕が働いて稼いだお金ですから、当たり前じゃないですか?

 金の亡者って感じで、ホントにとんでもない女でしたよ」

 離婚調停が長引いてきたころ、ユウイチさんはこれ以上、話し合いを続けても時間のムダだと悟り、金銭的な支払いを提案。そして、離婚が成立したとのこと。

手切れ金を払ってでも終わりにしたかった

「手切金を払ってでも、終わりにしたほうがいいなと思ったんですよね。過去のことをグチャグチャと話し合っても、なんの意味もないですから。

 だって深雪は、集めた証拠をもとに、調停で離婚できなければ裁判までするつもりだったらしいですよ? これまで4年間も世話になった男への仕打ちが裁判だなんて、信じられないですよね。とことん、とんでもない女だったんだなぁと今でも思います。

 向こうは、僕から“慰謝料”が欲しかったみたいですけどね、そう思い通りにはさせないですよ。最終的に、“慰謝料”という名目ではないカネを受け取ったってことは、実際にはモラハラはなかったと、向こうも認めているようなものじゃないですか?

 まぁ、終わったことなので、もうどういいですけどね」

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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