「自家製かすてぃら シェリーの香り」つまみにカステラ!!

コクハク編集部
更新日:2022-03-11 06:00
投稿日:2022-03-11 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のシェリー専門のスタンディングバー「バル・センブラドル」の須釜伸一郎さんに、意外とお酒に合う「自家製かすてぃら シェリーの香り」のレシピを教えていただきました。

カステラにお酒!?

 いよいよセンブラドル編の最終回。本日は最終奥義を教えてしんぜよう(おおげさな!)。それは“スイーツ&シェリー”であーる。

「実はシェリーは甘いものとも合うんですよ。例えば辛口のフィノは生クリームと合うのでイチゴのショートケーキなんて抜群。極甘口のペドロヒメネスはバニラアイスにピッタリです」

 こちらの自家製カステラは同店の定番メニュー。これだけを食べに来る客もいるほどの名物なんです。最初にこれを出された時は驚きました。“カステラにお酒!?”と。

「僕は酒が好きなので、それに合う料理を自由に考えるんです。ただ、本場スペインでもこんなふうに飲むことはありませんけどね(笑い)」

 ただし隠し味にシェリーを入れること。これがつなぎになります。みりんを使う市販のカステラでは少し相性が落ちるかもしれません。だから型を作ったり、膨らまないよう泡切りをしたりと少々面倒だが、挑戦する価値はありますよ。

「シェリーは飲んでもうまいし、料理の味を引き立ててもくれます。うちの店に来るお客さまも、飲み慣れた方、食べ慣れた方が多いですね」

 のんべえが最後にたどり着く酒、それがシェリーなのかもしれないですね♡

【材料】

・卵 M玉4個
・薄力粉 100グラム
・蜂蜜 75グラム*
・ブラウンシュガー 150グラム*
・塩 少々*
・オリーブ油 15㏄*
・ドライシェリー 30㏄*
・ザラメ糖 適量
※霧吹き

【作り方】

(1)新聞紙でカステラの型(縦17センチ・横22センチ・高さ8センチ)を作り、オーブン用ペーパーを同じ大きさに切り抜き、型にはめ込む。底面にザラメ糖を均等に敷いておく。

(2)ボウルに卵の黄身と〈*〉の材料を入れ、別のボウルで泡立てておいた卵白を加えてよく混ぜ合わせる。そこに薄力粉をふるいにかけて入れ、さらによくかき混ぜる。

(3)型に流し込み、ナイフで泡を切る。

(4)180度のオーブンで15分ほど焼く。最初の1分ごと計2回霧吹きを表面にし、膨らみを落ち着かせる。

(5)その後オーブンを150度にし、58分焼くと完成。粗熱がとれたらカットし、食べる前にエキストラバージンオリーブ油と黒コショウを振りかける。

本日のダンツマ達人…須釜伸一郎さん

すがま・しんいちろう

 茨城県五霞町出身。大学時代からバーやレストランで働き、25歳で銀座のシェリー専門店の社員に。30歳の時にスペインを旅し、さらにシェリーの深みにはまる。2016年に独立、バル・センブラドルをオープン。深い知識と情熱から、人呼んで“シェリーの宣教師”。

バル・センブラドル

 シェリー専門のスタンディングバー。センブラドルとは“種まく人”という意味。食材とシェリーの相性の種をまき、多くの人が集まる店をと名付けた。辛口のマンサニーリャから極甘口のペドロ・ヒメネスまで常時約12種類のシェリーを揃える。1杯1100円~。シェリーと相性抜群のタパス(小皿料理)は500円~。東京都中央区銀座6-3-17 悠玄ビル別館1F角。

(日刊ゲンダイ2020年1月20日付記事を再編集)

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