「牛タンの塩糀漬け」アレンジ無限大!驚くべき“こうじ”の力

コクハク編集部
更新日:2022-04-29 06:00
投稿日:2022-04-29 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・神戸市のこだわりの焼き肉店「くだん」の岩瀬善紀さんに、程よい柔らかさが魅力の「牛タンの塩糀漬け」のレシピを教えていただきました。

糀の力ってすごい!

「食感の違い」を楽しんでもらうため、牛タンの裏、リンパに近い部位を使います。塩糀に漬けることで、多少歯ごたえが残りがちなサイコロ状にカットしても、ほどよい軟らかさに仕上がるのだとか。

「糀を使った行きつけのレストランがあって、ハンバーグや豚肉の生姜焼き、ローストビーフなど、とにかく糀が素材の味を引き立てていた。食材は軟らかくなり、うま味は増し、糀の力はすごいと思って、硬めのタンに応用してみました」

 店では、焼き肉用の「ミノ」をオーダーすると、肉に添えられて出てきます。焼く前にちょっと糀を絡めるだけで軟らかさが全く変わるとのこと。

「タンの硬い先っぽだけでなく、どの部位、どんな切れ端も捨てずに使えるよう、食べ方を考えます。無駄なく食べてあげることが、一番の牛への供養だと思っているからです。結果的に食品ロス削減につながればいいかなと思っています」

 余分に「塩糀のタレ」を作って冷蔵庫でストックしておけば、魚に塗ってグリルにするとか、温野菜のドレッシング代わりにするとか、いろいろな料理に応用できますよ。

【材料】

・牛タン 適量

【もみだれ】
・すりおろしのたまねぎ 小さじ2
・おろしにんにく 小さじ2
・おろし生姜 小さじ2
・ごま油 大さじ1
・塩糀 大さじ3.5
・塩 ひとつまみ

【レシピ】

(1)もみだれを作り、サイコロ状にカットした牛タンと混ぜ合わせる。

(2)肉をフライパンで焼き、味付けが薄いようなら、塩をつけて食べる。

本日のダンツマ達人…岩瀬善紀さん

岩瀬善紀(いわせ・よしのり)
 1980年、神戸市灘区出身。高卒後、バーでアルバイトをしながら、28歳で自分のバーを持ち、33歳でソムリエの資格を取得。いつか食べ物屋をやろうと思い、38歳で一念発起。焼き肉屋を始めるため、一流のものを扱う場で学びたいと考え、神戸の老舗精肉店に飛び込む。日々、研さんを重ね、肉の特徴や余った部位の活用法などを教わった。

くだん
 名前の由来は、体は牛で頭は人の「妖怪」。入り口に絵を飾っておくと厄よけ、招福のお守りになるといわれている。地元兵庫県産、鹿児島県産の黒毛和牛、野菜など、肉と旬野菜、ワインにこだわる。老舗精肉店で培った知識と経験、独自の目利きで仕入れた食材をそれぞれの味が引き立つよう、アレンジ。カウンター席4、テーブル、半個室がそれぞれ4席で、つい長居してしまう居心地のいい雰囲気だ。飲食店激戦区の阪急六甲で唯一の焼き肉店として人気を博している。

兵庫県神戸市灘区宮山町2-8-15

(日刊ゲンダイ2020年3月14日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


ダシとスパイスで食す「マサライカ焼き」大阪名物を超える?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
「麻婆キーマカレー」お酒と一緒にちびりちびりつまみたい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
錦糸町の“ヤバいカレー屋”に行ってみた 2021.11.11(木)
 すっかり日本の国民食として定着した「カレー」。筆者も大のカレー好きです。スパイスの香りに誘われて、ついカレー屋さんに入...
「ブルーチーズ和えピータンサラダ」素材の見事な好相性!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
秋だからこその逸品「秋刀魚のアチャール」旬の味覚が大変身
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
秋冬に食べたいアイス5選 2021.11.8(月)
 今年は、気温が低くなるのが早いと感じています。寒くなってくるとおいしくなるのが、暖かいお部屋でぬくぬくと食べるアイス。...
誰もが“美味しい”と感じる味!「ポテサラ風スパイスサブジ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
レンジでポテチが作れる! 100均グッズレポ 2021.11.6(土)
 100均ショップが好きです。欲しいものがなくても、とりあえず週に1度は宝探し感覚で覗きに行きます。最近の100均ショッ...
「すきじゃが」牛肉の代わりに鶏肉や豚肉でもおいしい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
「鰹とキムチのクリームチーズ和え」丼にして晩酌の締めにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
「牡蠣の柚子胡椒焼き」表面はカリッと中はふわっと柔らかく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
毎日食べたい味「ナスとピーマンとじゃこのショウガ炒め」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
相模原市「たまご街道」でおいしいもの巡り 2021.11.1(月)
 手頃な価格でありながら、栄養たっぷりのたまごは私たちの生活には欠かせないもの。筆者も一日一個は必ず食べるようにしていま...
「キノコと明太子和え」コツは明太子を余熱で和えること
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
ホッとする一杯「ウナギ茶漬け」ウナギは酒蒸しでふっくらと
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・日本橋の鰻串焼き居酒屋「心天」の林成さん...
激辛からの卒業? ペヤング新商品を実食 2021.10.27(水)
 なんということでしょう! まるか食品さんがまたしても新商品をリリースしました。その名も「社員が思う一番美味しい辛さ」。...