「叩きキュウリ」簡単定番だからこそ、うまさ倍増のひと手間は下処理

コクハク編集部
更新日:2023-08-31 06:00
投稿日:2023-08-31 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・富士見ヶ丘の「HONGKONG DINING 彩」の林擁鋒さんに、簡単だけど奥深い「叩きキュウリ」のレシピを教えていただきました。

下処理とひと手間で味に大きな変化

 簡単につくれる料理でも、いや、簡単な料理だからこそ、ちょっとした下処理やひと手間が出来栄えを大きく左右する。彩の「叩きキュウリ」はその好例ではないでしょうか。

 居酒屋や家飲みの定番メニューですが、リンさんがつくるそれは、キュウリのうまさが際立ちます。

「ポイントは下処理。キュウリの両端を切り落としたら、ヘタ側の皮を包丁でくるりと薄くむきます。ヘタ近くの部分が硬く、青臭いからです。キュウリを塩もみするのも叩く前ではなく、叩いた後にしてください。これも、シャキシャキ感を増し、青臭さを取るコツです」

 大した手間ではないですよね。でも、これだけで味わいが大きく変わるんです。やらない手はありませんよ。

【材料】

・キュウリ 1本

調味料=A
 ・豆板醤 小さじ1/4
 ・醤油 小さじ1/2
 ・塩 小さじ1/2
 ・砂糖 小さじ1/2
 ・ごま油 小さじ1/2

【レシピ】

(1)キュウリの両端を切り落としたら、ヘタ側の皮を包丁でむき、縦半分に切る。

(2)1をまな板に置き、すりこぎなどの木の棒か包丁の裏で、全体に割れ目が入る程度に叩く。

「その際、細かく叩き過ぎないこと。仕上がりが水っぽくなってしまいます」

(3)2を食べやすい大きさに手で割り、塩(分量外)で30秒ほどもんだら、水で洗い流し、水気をよく切る。

(4)3をAの調味料で和えて完成。

本日のダンツマ達人…林擁鋒さん

▽林擁鋒(リン・ヨウホウ)
 1977年、中国・福建省生まれ。広東省の料理専門学校を卒業後、福建省の人気高級ホテル成龍大酒店で研さんを積む。02年に来日。千葉市の中国料理店を経て13年に独立。オーナー兼料理長として本格中華を手頃な値段で提供する。

▽ほんこんだいにんぐ あや
 2013年のオープン以来、瞬く間に予約必須の人気店になった。メニューの数は常時130種類以上。多くが1000円以下と安価だが、人気メニューの「よだれ鶏」「牛肉の激辛煮」など味はどれも本格的だ。料理長のリンさんを含め、25年以上のキャリアを持つ中国人シェフ4人がきょうも一心不乱に鍋を振る。

東京都杉並区高井戸西2-10-9 ノースメインビル109

(日刊ゲンダイ2020年11月17日付記事を再編集)

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