とことん落ちないと浮上できない 放っておいてあげる優しさ

小原玲 動物写真家
更新日:2023-10-25 06:00
投稿日:2023-10-25 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 どん底にいるときって誰かの中途半端な優しい言葉を聞くのがつらいことがある。それが純粋な親切心からくるものと知っているからこそ、うまく受けとれない自分がさらにイヤになる。

 どこかで聞いたような“いい言葉”も響かないんだけど、それを相手に伝える語彙も気力もなかったりするんだ。

 とことんネガティブになることが、浮上する力をくれることがある。だから、そんなときは放っておいてあげるのも優しさなんだと思う。

 そんな自分も月並みな励ましの言葉を人に向けたことがある。口を閉じたら、あの子がどこかに行ってしまいそうで怖かったから……なんだけど、あの日を最後にあの子とは会えていない。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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