大正時代の化粧品!?「コスメ今昔」パック、オイル…美への憧れは一緒

時短美容協会 一般社団法人
更新日:2023-10-24 06:00
投稿日:2023-10-24 06:00

3. オイル美容液の新旧を比較!

 最後はオイル美容液です。

 昔からスキンケアの手順としては、クレンジング、洗顔、化粧水や乳液、クリームで保湿するというのが一般的で、近年ではこのような手順に加えて、美容液などの自分の肌状態や希望の効果に合わせて使うのが主流。

 美容液がなかった昔は、肌を整えるためにクリームを使用していたそうです。

「英国式 クラブ美身クリーム」(明治44年発売) /(C)クラブコスメチックス(提供写真)
「英国式 クラブ美身クリーム」(明治44年発売)  /(C)クラブコスメチックス(提供写真)

「英国式 クラブ美身クリーム」は、発売当時から肌荒れだけでなく、日焼け止めとしての効果が謳われていたり、白粉下地としても一年を通して使われていたりと、クリームひとつが何役も担ってくれていたそうです。

 今で言う「オールインワンコスメ」みたいですね。

多機能コスメはとっても便利(C)コクハク
多機能コスメはとっても便利 (C)コクハク

 こちらは令和3年発売の「クラブ ミミチュール マイ グロウ オイル」。うるおいの浸透しやすい肌に整えるブースターオイルの役割や、うるおいに蓋をするモイストバリア機能、髪やボディにも使えるのでヘアオイルやボディオイルとしての役割もあるという万能アイテムです。

 形状は異なれど、昔のクリームと現代のオイルを比べるとひとつのアイテムが複数の役割を担っているという点は共通しています。今も昔も多機能なコスメは支持されるのかも。

 余談ですが、昭和初期には「クラブ美身クリーム」に、当時流行していたセルロイド製が使われていたのだとか。しかし「溶解しやすく熱に弱い」というセルロイドの性質が、化粧品の容器には不向きだと批判されたことも。

 最近の化粧品の容器はプラスチック製が多いので、化粧品の容器の材質からも時代背景が読み取れますね。

おわりに

今も昔も美しくありたいんです(写真:iStock)
今も昔も美しくありたいんです (写真:iStock)

 法律の改正や、時代の移り変わりによって変化するニーズの影響で、同じような化粧品でも昔と今ではまったく異なるキャッチコピーだったり、逆に昔も今も変わらず共通している点があったりと、化粧品の歴史は奥深いですね。

 今も昔も「美しくなりたい」という女性の願いを、化粧品がサポートしてきたんですね。大正ロマン時代の女性たちが美を追求する姿が頭に浮かんできます。

 ちなみに、筆者がお邪魔したクラブコスメチックスによる創業120周年記念展示『コスメチックス コレクション』は10月27日までの開催で、入場無料です!

 ご興味のあるかたはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

参考:クラブコスメチックスによる創業120周年記念展示『コスメチックス コレクション』

(時短美容協会所属/野元玲杏)

時短美容協会
記事一覧
一般社団法人
「時短美容」を単なる「省略美容」「ながら美容」ではないものと定義し、多忙な現代女性が「美容の時間を効率的に確保するため」に欠かせない正しい美容知識の普及に努めるとともに、美容にまつわる正確な時短知識を有する「時短美容家」「時短美容協会認定美容家」ならびに、薬機法(旧薬事法)を遵守する「美容ライター」の育成および普及活動を行っています。
WEB:https://fastbeauty.biz

関連キーワード

ビューティー 新着一覧


中国発の大バズり「メイラードメイク」を徹底攻略、誰でも10分で完成!
「メイラードメイク」をご存知ですか?  食べ物に含まれる糖とタンパク質が加熱されることで褐色に色づく“メイラード反応”...
40代女性の「おじさん化」を食い止めたい! 今すぐ見直したい5つの習慣
 せっかく女性に生まれたのだから、「いつまでも女性らしくありたい」と思っている女性は多いもの。その一方で、「40代になっ...
令和ロマンが美容男子枠に殴り込み!VOCE付録よりお笑いを取った結果…
 VOCE5月号は『通常版と増刊版とSpecial Edition版』の3種類がありました。  本屋に行く前までは...
完全再現5選!わざわざ「デカ顔」に見せるメイクをしていませんか
 少しでも顔を小さく見せようと、メイクを工夫している人も多いのでは? ですが、せっかく小顔に見せようと頑張ったの...
美容師さんの失礼すぎる言動4選と対処法 もう二度と行かないからー涙
 素敵な髪型にしてもらいたくて、ウキウキした気持ちで行く美容院で美容師に失礼な言動をされたら気分も台無しですよね。  ...
夜のベッドで足がつる!【専門家監修】改善→安眠するにはどうする?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
KEYUCAのバズった「ストッキング靴下」パンプス履いたら何これー!
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。 「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」 「買ってみた...
40代赤ちゃん肌は無謀?いいえ、ベイビーフェイステクとアイテムで叶う
 赤ちゃんのようにみんなから愛されるベイビーフェイスになりたい人は多いですよね!  実は少しのメイクテクニックで、...
痩せ希望!「L-カルニチン」って何?【専門家監修】脂肪燃焼効果を解説
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
アラフォーは美脚の前に「美足」を目指す!<後>靴選びのテッパン3カ条
 春めいてきた今日この頃。厚手の靴下や80デニール以上のタイツを履き、足元の防寒対策に気が抜けない季節とは、ようやくおさ...
アラフォーは美脚の前に「美足」を目指す!<前>美足とは? 歩き方3カ条
 春めいてきた今日この頃。厚手の靴下や80デニール以上のタイツを履き、足元の防寒対策に気が抜けない季節とは、ようやくおさ...
値段それなりでは不満!辛口アラフォー“美人見え”最旬プチプラコスメ3選
 プチプラコスメの実力がぐんぐんと上がっている昨今は、そこまで期待せずに買ってみたコスメが、想像以上に良かった…! とい...
排尿痛さようなら!【専門家監修】トイレでつらい原因&病院いつ行く?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
春こそ変えたい! 40代女性こそ似合う服の系統5つ&落とし穴
 時に「服の系統を変えたい!」と思うことってありますよね。今回は「服の系統を変えたい」と感じている人に向けて、40代女性...
あーモヤモヤする! 職場で服装いじりする人の心理と対処法
 職場の同僚や上司に、服装をいじられたら時、まあ嫌な気持ちになりますよね。自分が着たい服を着ているだけでいじられると何も...
実年齢+10歳も老け見え!? アラフォー女性のNGメイク3選【パーツ別】
 メイクは色や位置、塗り方、範囲が少し違うだけでもイメージが変わります。  若い頃と同じメイクを、アラフォーになってし...