更新日:2024-10-25 06:00
投稿日:2024-10-25 06:00
ネトラレ願望を満たすため
真理子さんは戸惑いながら、亮平さんに言われるまま、ダーツを始めた。緊張のせいか、矢は円形のダーツボードを外してばかり。
(本当に…彼らに声をかけるの? 亮平さんのネトラレ願望を満たすために…?)
しばらくすると、亮平さんは隣の青年2人に声をかけた。
「亮平さんはにこやかに『君たち、ダーツうまいね。学生さん?』と聞いたんです。彼らが『そうです』と答えると、
『あまりにうまいから、見入っちゃったよ。せっかく隣り合った仲だ。このあと僕の彼女も一緒に、4人で高級中華で飯でもどうかな? 中華料理は複数人数のほうが品数がたくさん食べられるし、2人だけで困ってたんだ。もちろん、僕のおごりだ』
そう声をかけたんです」
4人でタクシーに
学生2人は真理子さんをチラリと見たあと、「おごりなんて、いいんですか?」と乗ってきたという。亮平さんはにこやかに『もちろん、好きなだけ食べて飲んでほしい』と気さくに返す。
ダーツバーを出た4人は、タクシーで汐留にある外資系ホテルに向かった。車に揺られながら、真理子さんの心は妖しくざわめいた。
次回に続く。
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