夢物語の2000万円より老後に役立つヘルスリテラシーとは?

内埜さくら 恋愛コラムニスト
更新日:2020-01-11 06:48
投稿日:2019-11-07 06:00
 NYのセレブたちがこぞって実践している「ヘルスリテラシー」という考え方があります。自らが現地でこの概念を学び、最強のパフォーマーとして活躍している中村康宏医師に話を伺いました。体得によるメリットとともにお伝えします。

ヘルスリテラシーってなあに?

――最初に、ヘルスリテラシーとはどういう考え方かを教えていただけますか。

中村康宏医師(以下、中村医師) 貯蓄で資産を増やすように、健康も“貯金”する、というのが大枠の考え方です。日本は長寿化が進み、人生100年時代に突入しましたが、どれだけ長生きしても健康でなければ意味がありません。カラダが健康であるためにできる一番の投資は、病気になる前に「予防」すること。目には見えないダメージをカラダに蓄積させず、リスクヘッジすることこそがヘルスリテラシーです。

――具体的にヘルスリテラシーとは、どのようなことを実行すればいいのでしょうか。

中村医師 あふれる情報の中から信頼かつ自分に合った健康に関する情報を入手し、信頼できる情報だけを取り出して上手に活用します。情報を正しく理解し、応用することは実は簡単にできるのですが、今は情報過多社会。とくに日本ほど健康番組が多い国はそれほどなく、テレビ番組で取り上げられるとその成分が含まれた食材だけがスーパーで売り切れるといった事態も珍しくありません。

 ですが、その成分が自分の体質に本当に合っているのか、一度考えてほしいのです。たとえば、一般的に日本人に不足しているといわれているカルシウムを補うために、牛乳を飲む人がいるとします。カルシウムが不足すると歯や骨が弱くなることはよく知られていますが、摂りすぎると動脈硬化の一因につながります。つまり、推奨されている量を頑張って摂っても、人によってはデメリットしか生まないケースもあるのです。

意外とスムージーあるある

 美容食と呼ばれている、スムージーも然り。毎日、きちんと手作りできるのか。作れなかった場合はジューススタンドで購入する金銭的余裕があるのか。一面的な情報にまどわされず、自分のカラダと生活習慣に何が適しているのかを見極める。既存のメソッドに自分をはめ込むのではなく、生活サイクルを自分でコントロールして快適な生活習慣を手に入れることがヘルスリテラシーにつながるのです。


一生懸命、努力する必要はない!

――生活サイクルを自分でコントロールするためにすべきことは。

中村医師 「運動」については後述しますが、基本的には「眠る時間を一定に決めること」と「朝食は必ず摂ること」、この2つです。ヘルスリテラシーの考え方では、健康になるために一生懸命、努力する必要はありません。過度なダイエットや運動をするといった無駄な取り組みはせずに、ダイエットや美肌といった美容面に効率よく、最大限の結果が得られる方法があるのです。

* * *

 努力せずして美肌と痩身ができるとは、素晴らしい! 次回以降、ヘルスリテラシーを実践するための具体策を1項目ずつ紹介します。

【あわせて読みたい】冬太りの原因&運動せずにできる対策4選! 今年こそ太らない

なかむら・やすひろ▽医師。顧問ドクター。アメリカ公衆衛生学修士。関西医科大学卒業後、虎の門病院で勤務。病気発症予防・増悪予防の必要性を痛感し、米ニューヨークへ留学。現地クリニックで予防医療の最前線を学びながら、大学院で公衆衛生修士号を修得。帰国後は、日本初のアメリカ抗加齢学会施設認定を受けた「虎の門中村康宏クリニック」を開業し、院長を務め、未病治療・健康増進のための医療を提供。著書は「HEALTH LITERACY NYセレブたちがパフォーマンスを最大に上げるためにやっていること」(主婦の友社)他、共書も多数。

内埜さくら
記事一覧
恋愛コラムニスト
これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。恋愛コメンテーターとして「ZIP!」(日本テレビ系)、「スッキリ」(同)、「バラいろダンディ」(MX-TV)、「5時に夢中!」(同)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

URL: https://ameblo.jp/sakura-ment

ライフスタイル 新着一覧


何でもない日、いつか良い思い出になる時間 2023.2.27(月)
 行きかう電車を眺める2人。  なにか会話をするでもなく、ただ同じ方向を向いている。  記念日やイベントごと...
ママ友が10人目のご懐妊!? ヤバいカミングアウトLINE3選
 人は見かけによらないといいますよね。実際に普段抱いている印象とはまったく違う「意外な一面」を持っている人がいたりいなか...
朝に弱いけどショートスリーパーに憧れる 2023.2.26(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
いい大人世代の親孝行とは? 後悔しないために見直す8項目
 久しぶりに親に会ったら、急に老けたように感じてびっくり!「親孝行しなければ……!」と急に焦ってしまうけど、いざとなると...
“削るお絵描き”スクラッチアートで癒される 2022.2.25(土)
 100円均一の「DAISO(ダイソー)」で、スクラッチアートを販売しているのを知っていますか?  数年前から見かけ...
この世は大冒険でも脱迷子!方向音痴あるあるから学ぶ克服法
 地図通りに歩いていたはずが目的地の真逆へ向かっていたり、犬の散歩で迷子になったり……。はじめての場所へ行くのに人の倍以...
2023-02-24 06:00 ライフスタイル
年齢そのものは関係ない? 大人なら考えたい「老害」の意味
「老害」というワード、最近本当によく目にします。字面から、ものすごい嫌な感じがしますよね。だけどぶっちゃけ、そう言われて...
ゆっくりと歩くには良い日、一期一会の風景 2023.2.24(金)
 たまには目的地も決めずにぶらぶらと出かけてみる。すると、思いがけない風景に出合う。  だけど、今度もう一度来よう...
実証!「紀ノ国屋のポーチ」気になる収納力 2023.2.23(木)
「紀ノ国屋 スイーツポーチ」のポーチだけ(単体購入可)が2月15日に発売され、好評を博しています。お店を訪れると一色のみ...
おんにゃの子の匂いはどこだ?パトロール中“たまたま”を激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
店頭に並ぶ「サービス花束」は分けて飾るのが正解!運気もUP
「またかよー!」と、なんでもかんでも値上げばかりで嘆き(怒り?)たくもなりますよね。今までが安すぎたのか、これ(から)が...
「オバ見えする後ろ姿」はスマホ首・ハミ肉・パサ髪+2項目
 家の中にいると、自分の後ろ姿を見ることはほとんどないですよね。でも街へ出かけ、ショーウィンドウに映った自分の後ろ姿に、...
さよならシャンシャン、また会う日まで… 2023.2.22(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
仕事の悩みは尽きない! 40代女性の働き方を見直すヒント5つ
 仕事をしていると悩みは尽きないもの。40代になるとふと「このままでいいのだろうか?」なんて、仕事に対して不安に感じる人...
【どこ?】買い物中のあさだくんとやまぐちくんをさがせ!
「日刊ゲンダイ」毎週月曜発売の紙面で連載中の人気漫画「中年2人とねこの日々 あさだくんとやまぐちくん」の特別番外編! ...
【回答】買い物中のあさだくんとやまぐちくんをさがせ!
(日刊ゲンダイ臨時特別号「日刊ニャンダイ2023」記事を再編集) ※「日刊ニャンダイ2023」はAmazonでも好...