「ニンジンとレーズンのクミン風味」シンプルな素材と香り

コクハク編集部
更新日:2020-01-04 06:00
投稿日:2020-01-04 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・白銀高輪の中華料理店「蓮香」の小山内耕也さんに、シンプルな素材で作る「ニンジンとレーズンのクミン風味」のレシピを教えていただきました。

クミンの加熱はレシピ通りに

 もともとは寿司屋になりたかったと、小山内シェフ。

「人一倍、不器用なんです。自分でもびっくりするくらいで、針に糸を通すのも駄目。寿司屋になりたいけど、手先が不器用だと駄目かな、と。中国料理なら手先がアドバンテージにならないだろうと思ったんですが……。料理人の中でも手先の器用さが求められるのが中国料理でしたね」

 もし寿司屋になっていたら、小山内シェフの料理に出合えなかった。そう思うと、一ファンとして、“不器用さバンザイ”と言いたくなります。 しかし美しく並ぶ料理を見ると、とても不器用だとは信じられないのですが。

 今回の料理では、クミンの加熱の仕方は必ずレシピ通りに。加熱しすぎると、せっかくのクミンの香りが飛んでしまいます。そしてもうひとつのポイントは、おいしいニンジンを手に入れること。よりおいしくなりますよ。

【材料】

・ニンジン 1本
・レーズン 3グラム
・クミン(ホールド) 小さじ1杯
・オリーブオイル 小さじ3杯(もしあるなら落花生油)
・塩 小さじ1杯
・砂糖 小さじ半分

【レシピ】

(1)ニンジンをスライサーで千切りにし、沸騰した湯でさっとゆでた後、水をよく切る。
(2)冷たいフライパンにオリーブオイルとクミンを入れ、火にかける。弱火のまま、プクプクとオイルが泡立ってきたところで火を止め、オイルをクミンごとニンジンにかける。
(3)塩、砂糖、レーズンとあえる。

本日のダンツマ達人…小山内耕也さん

▽おさない・こうや
 1976年、青森県生まれ。老舗中国料理店を経て、個性的な味を追求する渋谷の名店「月世界」へ。2012年、麻布十番の「ナポレオンフィッシュ」の料理長に就任。中国の少数民族料理のメニューを軸にした同店は食通を魅了。15年冬、独立して「蓮香」をオープン。2人のシェフとの共著「ハーブ中華・発酵中華・スパイス中華」(柴田書店)が好評。

▽れんしゃん
 店名の下に続く「郷村菜 蔬菜」は、中国語で「田舎料理、野菜」という意味。中国江西省撫州市を皮切りに、中国辺境の地を訪れては、その土地ならではの料理を習得。現在も年4回、食材などの買い出しを兼ねて中国各地を訪ねる。料理は10皿以上で構成される「おまかせコース5900円」のみ。紹興酒やナチュラルワインはすべて2900円。
東京都港区白金4―1―7
平日18時30分~23時、土日祝18時30分~22時。不定休。
TEL 03・5422・7373

(日刊ゲンダイ2019年8月22日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


「サケの雪中焼き」濃厚なクリームチーズは和食にも合う!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂「多に川」の阿部学さんに、いろいろな魚...
ワインに合う「山ゲソ」 山芋は粗く食感が残るように切る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
シンプルがいい「白身魚とポテトの蒸し煮ピスタチオソース」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
サッと煮てザルに上げる 軟らかい「砂肝と明太子のマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
「イワシの焼売揚げ」見た目も食感もインパクト大なプロの技
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
「しらすと卵の炒め物」所要時間3分!中華の定番をおウチで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は神奈川県・横浜市にある「中国料理壱龍釜」の唐子庭...
女子ウケ重視の「ブリ大根」 身がプリッとしてタレに絡む!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は熊本・熊本市内の創作居酒屋「食家 螢」の村岡恭臣...
ハイボールが進む「豚バラの3日干し」 うま味をギュッと凝縮
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿ゴールデン街にある「ぱいんつりー」の村...
野菜不足の男性に♡【切り干し大根のおつまみ副菜】で攻める
 ホームパーティーや彼氏の家で、「おっ? 家庭的だな~!」って思われちゃうかもしれない副菜メニューをご紹介します! 気合...
ぐっち夫婦 2020-02-13 15:19 フード
「ポン酢カボチャ」意外な組み合わせでカボチャの“新境地”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の蕎麦居酒屋「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
これぞ王道「ウイスキーチキン」甘辛で香ばしいテリヤキ味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・東銀座のフレンチビストロ「イバイア」の深味...
のどと胃腸に優しい紅白料理「カブと赤カブ ニンニク和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木上原の「吉田風中国家庭料理ジーテン」...
誰が作っても失敗しない!「棒々鶏」は簡単&作り置き向き
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
「豆腐と玉ねぎのからし和え」自家製からしドレッシングで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「厚切りベーコンの酒粕漬け」あぶった香りだけでも飲める!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の立ち飲みの割烹料理店「さかづき」の坂...
「マカポテサラダ」銀座の女性への心配りが込められた一品
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食とワインのお店「時喰み」の佐々木...